タージマハル旅行団 (Taj Mahal Travelers) は1969年に結成された日本人のバンド。世界的な芸術集団フルクサスのメンバーであった小杉武久を中心としたそのバンドはバイオリン、ダブルベース、チューバ、トランペット、マンドリンなどの伝統的な楽器を用いるが、演奏方法は非伝統的、そしてディレイなどのエフェクターを使用し、演奏はすべて即興で行われた。当時の様子を知るブロガーさんの記事によると、「印象に残っているのは、途中に休み(誰か1人、ピアノだったり、パーカッションだったり、が必ず演奏していたが)を入れたときのパフォーマンスで、トイレに行ったり、弁当を広げて食ったりしていたのだ」という。

レコードのリリースはほとんどなく、ほぼ伝説と化していた日本の前衛音楽のルーツ。だが最近になって1974年と1972年のライブ音源がリリースされることになり、現在そのサンプルを聞くことができる。前衛音楽、、、よく言えば超芸術、悪く言えば大人の遊び、しかしこのサンプルを聞いてみるとそのようなハチャメチャさは全く感じられない。むしろ日本の伝統的な音色が混じったアンビエントミュージックのようだ。(今だからそう聞こえるのかもしれない。でも当時の人々はどのように聞こえていたのだろうか。)


1972年に渡欧、中近東を経てインドタージマハルに至るまでの11ヶ月間のツアーの様子がドキュメンタリー「タージマハル旅行団〜旅について」として残されている。40年前に海を渡った偉大なる日本人音楽家の様子だけでなく、当時の世界の様子を見ることができる要チェックなDVDに違いない。

「お客なしで演奏したり、アジアのハイウェイで羊飼いに出会うとぼくらも笛吹いて演奏したりしました。それがとってもいいんですよ。ぼくらの音楽は、偶然のように具体的な旅になっていますけれども、現在でも自分自身が音楽の旅を愉しんでますよ。楽しいわけですよ。観客にひとつのメッセージを伝えるといった慣習的なあり方、あるいは演奏が活­動のひとつのジャンルみたいになっているような活動の仕方、そんなやり方は、ぼくたちはとらない。結局は音を出したいという、自分の欲望。そういうところにだけ、ぼくらの­音楽は立脚しているんですよ。」 小杉武久 (1973)

via BoingBoing

  

 

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