ローランドAira System-1 が発売されてからおよそ3ヶ月経ちました。私もこのシンセサイザーを手にしてからおよそ1ヶ月経つのですが、最初はトランス系音楽でよく使われているようなザクザクとしたリード系サウンドをもっぱら得意とするシンセなのかと高をくくっていたのですが、たまたまSonicStatesのレビュービデオを見たときに 他のレビュービデオとは全く違う意外なまでにメロウで暖かなサウンドが奏でられているのを聞き、System-1 の作り出す音の幅の広さに気づかされました。それ以降はさわればさわるほどこのシンセサイザーの深みにはまり、サウンドメイキングを楽しんでいます。ちなみにその私のお気に入りサウンドはリンク先の冒頭の14秒間の部分で聞くことができます。

発売されてわずか3ヶ月ではあるのですが、System-1はすでに2回もファームウェアアップデートが行なわれています。また、「プラグアウト」に対応したソフトウェアシンセの発表もすでに2回行われ(SH-1、SH−2)、これまでにない頻度でパワーアップしていくハードウェアシンセサイザーを目の当たりにすることとなっています。

今日はこれまでのアップデートがどのようなものだったのかを中心に見ていくことにします。

 

System-1 ver.1.1

まずバージョン1.1 ではスナップショット機能データバックアップ・データリストア機能が追加されています。いかんせん、System-1 には8つしかメモリーボタンが用意されていないので、この不満足な点を解決する策といえるでしょう。

スナップショット機能は「MANUAL のボタンを⻑押しすることで Patch Parameter に関連する Volume や Switch の情報を一括で出力」するもので、つまりDAWソフトウェアにSystem-1で作った音を記憶させておくことができるようになるわけです。

試しにAbleton Live とUSB接続してこの機能を試してみましたが、Liveでセッション録音をしている間にSystem-1 のManualボタンをおすこととでデータを受信すことができました。

このおかげで、作業をした次の日でも同じ音色をDAWソフトウェアから呼び戻すことができるようになったり、一曲の中でもプログラムチェンジのように音色を変えることができるようになります。出力を開始してからAbleton Liveがデータを受信するまでの間におよそ2秒未満の時間がかかります。

セッション録音をしている最中にSystem-1のMANUALボタンを押すと音色データが一括送信される。Liveのエンベロープボックスを開くと送信されたMIDI CCの内容を確認することができる。

 

System-1 ver1.11

ver,1,11 は、まもなくリリースされるソフトウェアシンセSH-2 に対応するためのバージョンアップではありますが、その他にARPEGGIO のテンポ同期が改善されていたり、ピッチベンドの幅とCourse Tune のMIDIコントロールチェンジが可能になっています。ピッチベンド幅はMIDI CC #41、Course TuneはMIDI CC#87 となっています。

ピッチベンドはSystem-1 ver.1.0 の時点ではピッチ幅が±2 ではあったのですが、その後ver1.1 で改良されて以降、±24のピッチ幅の設定が可能になっています。

このジョグシャトル型のピッチベンドは見た目はカッコいいのですが、これまでの形に慣れてきた者にとってはやはり使いづらいところがあります。また、精度もあまり良いものとは言えず、例えば、ベンド幅を±12に設定してジョグシャトルを回してみると、最初の5音ほどの音は省かれて鳴ってしまいます。(C……..F#.G.G#.A.A#.B.C.という感じです) これはぜひ改良してもらいたい部分です。

 

System-1 エディター

DAWソフトウェアとのコンビネーションを考えた設計がされているSystem-1 ではありますが、専用のエディターがあるともっと便利です。特にプラグアウト対応ソフトSH-1 はソフトウェアシンセとしても動作するものなので、DAWソフトウェアからオートメーションを組むことなど簡単にできるわけですが、肝心のSystem-1 そのものに関してはハードウェアシンセ同等の扱いとなってしまいます。(本当ならローランドがVST/AU 対応のエディターを作ってくれれば良いのですけど)。

ROLAND System-1 Librarian/Editor

マック/ウインドウズ両プラットフォームで使えるスタンドアローン型のエディター/ライブラリアン。System-1のver1.1 からもデータのバックアップやリストアが可能になっていますが、このソフトを使えばもっと簡単に、音色の管理をすることができるようになります。ファイルフォーマットも同一のもの(.PRM) です。

System-1 本体で動かしたパラメーターの内容はソフトウェアに反応、ソフトで動かした内容も本体に反応します。ただ、スタンドアローンソフトなのでDAWソフトウェアを使ったオートメーションを組むことはできません。

サンプルパッチもいくつか用意されており、System-1 の音作りの勉強にもなるかもしれません。バンゲリスのような壮大なサウンドパッチにちょっと感動してしまいました。

macバージョンはややサイズが大きいです。価格ユーロ19、機能制限付き無償バージョンもあり。

 

 

Max for Live Aira System-1 0.2

Max for Live ユーザーライブラリーで見つけたSystem-1 専用のエディターです。これを使えばAbleton Live Suites からSystem-1 をコントロールすることができ、オートメーションを書くのも楽になります。

 

 

今後に期待すること

Scatter 機能をMIDIコントロールできるようになればいいんですけどね。すでにTR-8 ではその試みがされている模様なので無理なことではないはずでしょう。

上で紹介したようなVST/AUフォーマットのエディターを作ってくれるのもかなりありがたいことなんですが、どうでしょうか?Scatter のパターンを独自に設定できるようなことができてもいいような気がします。

本当はこの緑色のライトも変えられればいいんですけどね。

 

Aira System-1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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