ベルリンを拠点にするスタジオDadamachineが、誰でも楽器ロボットを組み立てることができるようになるツール MIDIAutomat ToolkitのキャンペーンをクラウドファンディングKickstarterにて開始しました。目標金額の€15,000は悠々突破。すでに€73.310(3月30日現在)の投資金額を獲得しています。
このMIDI Automat Toolkitの核となるのがAutomat コントローラと呼ばれるもので、ここにMIDIデバイスやコンピューター、iPad/iPhoneなどを接続し、Ableton LiveやiOS アプリからMDIを送信します。さらにAutomatは12のDCアウトを搭載しており、ここにソレノイド(往復運動をするマシン)やLEDライトなどを接続することによってこれらをMIDI信号で動作させることができるようになります。つまりは、「機械に楽器を演奏させる」ことが可能になるわけです。
例えばアコースティックドラムを演奏させてみたり、ビール瓶を叩かせてみたり、身の回りにあるも何でもを叩いてもらうことができるわけです。自分じゃ叩けない難しいドラムパターンを演奏させることができるのかどうか??これは試してみなければわかりません。
この種のアイデアはすでに YouTubeを見れば山ほどあふれていますが、MIDIAutomat Toolkitのすごい点は、複雑な設定が不要、「プラグ&プレイの感覚で誰もが操作できる」とのこと。
Native instrumentsが昨年秋にリリースしたFORMのアップデートバージョン1.1がリリースされました。
FORMはサンプルス・スキャニング・シンセというあまり聞きなれないカテゴリーのシンセなのですが、簡単に言ってしまえばサンプラー、でも通常のサンプラーとは違い、一つのサンプルから想像もしなかったようなサウンドを作ることができるユニークなサンプラーなのです。
まずはインターフェイスにサンプルをドラッグ&ドロップします。もちろん自分のHDに入っているサンプルでも、FORMに付属するサンプルでももちろんオッケー。
サンプルをドラッグ&ドロップするとグラニュラーシンセシスの技術によってサンプルのピッチと時間の解析が自動的に行われ、様々なスピードや動きを付けてサンプルの再生が始まります。
グラニュラー技術自体はそれほど新鮮なものではありませんが、FORMの場合はこれに加算式シンセ、豊富なモジュレーション、エフェクト、パフォーマンス機能を合体し、これまでのシンセとは一味違う音創りを行えるところに大きなメリットがあります。通常のサンプラーならばこれだけ音を加工してしまうと大概は痩せ細った音になってしまいがちですが、FORMならば大概は良い結果を作り出してくれるのが凄いところです。しかも元のサンプルからは想像もしなかったような個性的な音も作れます。たとえばスネアの音からベース音を作るなど、いじればいじるほど面白い結果を作ることができます。
さて、そんなFORMのバージョン1.1が昨日リリースされました。主な追加点は以下の通りです。
FORM 1.1 の追加機能
- 200以上の新しいプリセットを追加、既存のプリセットサウンドに新しいサウンドバリエーションが追加
- スキャンレンジをモジュレートする「Center」と「Width」コントロールを追加
- モーションカーブ・プリセットの新しいページを追加
- コンパクトビューを追加
- 「Speed」タブにマニュアルスキャンモードを追加
- 「Perform」セクションにサウンドバリエーション用のボリュームフェーダーを追加
- サウンドバリエーションのパラメーターを、異なるスナップショット間でコピー及びペーストが可能
- サウンドバリエーションのFXパラメーターを、別のサウンドバリエーションにコピー及びペーストが可能
- 全パラメーターのオートメーションが可能
- KOMPLETE Sシリーズ・キーボードとMASCHINE用の新しいコントローラーページを追加
Native Instruments のReaktor 6 ソフトウェアのユーザーは今、Don Buchlaの200 series (1970)をベースにしたアンサンブルCloudlab 200tを無償で入手できます。これはReaktorの情熱あるビルダー・ミュージシャンTrevor GavilanがBuchlaのワークフローにインスパイアされて制作したプラグインソフトウェアで、Buchlaの正式なエミュレーションソフトウェアではないことが強調されています。
Cloudlab 200tは現在NIのユーザーライブラリーより無償でダウンロードできますが、起動にはホストソフトウェアとなるREAKTOR 6(199ユーロ)が必要です。
下のビデオはCloudlab 200tのビルダーTrevor Gavilanによるデモンストレーションビデオです。この静寂な雰囲気が素敵でなりません。
ここ数年、革新的なソフト・プラグインを立て続けに発表しているLAを拠点に置くプラグインメーカーOUTPUTが新しいストリングスのプラグイン音源Analog Stringsをリリースしました。Analog Stringsはサンプリングされたオーケストラのサウンドとアナログシンセのサウンドの融合によって作られるハイブリッドなサウンドを特徴としています。
Analog Stringsのオーケストラ・ストリングスはブタペストのBMCホールにおいて60人編成と22人編成によるオーケストラがサンプリングされ、またシンセパートにはストリングサウンドで有名なビンテージシンセがサンプリングされています。さらにエンジン部にはモジュレーション、テープ・ルーパー、アルペジエーター等の機能が搭載され、これらが融合することによってこれまでにはないエッジの効いたストリングサウンドを奏でることができます。Analog Stringsは合計39 GB、500のプリセットを搭載。価格199ドル
下のビデオは、各プレイヤーがコントローラを使いAnalog Stringsを操作するアンサンブルパフォーマンスです。
スクリーンの中を動く怪しげな生物。この生物をタップするとそれぞれの生物の音楽フレーズを編集できる。シーケンサーは32ステップ。音源部には本物のシンセシスが搭載され、エンベロープの操作や波形を選ぶことができる。編集が終了したら生物をまた元に戻してやる。すると生物たちは再び合奏を始めるのだ。
App Storeにて無償

1月のNAMMショーではガラスケースに収められ、音も聞くことのできなかったElektronの新しいドラムマシンDigitaktですが、本日よりプリオーダーの受付が始まった模様です。出荷開始は5月。価格は769ユーロ/679ドルとなっています。(あれ?予定価格よりちょっと値上がりしたようですね。)
Digitaktは8ボイスのデジタルドラムマシン&サンプラーです。コンピュータと接続しVSTプラグインのように操作できるようになるOverbridgeにも対応。サンプラー機能に関する情報はまだほとんどありませんが、どのように機能操作するものなのか楽しみです。
現在Elektron公式HPではDigitaktを軽〜く試すことができるオンライン・インタラクティブ・デモが公開されています。試したい方はHPの下の方にスクロールすると見つけることができます。まずはプレイボタンを押してみましょう。Elektronの砲塔パラメーターロックも使用可能。マニュアルは右上のボタンから。
最近の投稿
- 8マルチティンバー、各ボイス10オシレーターのモンスターデスクトップシンセValkyrieがMusikmesse 2018に登場
- MASCHINE 2.7.3リリース、ループレコーディング機能、Logic Proのコントロール機能が追加
- ROLAND CLOUDはさらに充実、ドラムマシンTR-909が追加
- 東京発、8ボイスのアナログシンセサイザーKIJIMIがSuperbooth 2018に登場
- スキンも変われば気分も変わる、KORG iMono/Poly 無償アップデートバージョン
- Apple Pencilを使ってとってもリアリティのあるバイオリン演奏ができるアプリ
- iOSのDAWアプリCubasisがAU MIDIプラグインに対応
- オルゴールのような形をした小型シンセBivalvia Synthesis
- 本家MOOGがリリースしたiOS版Minimoog Model Dアプリ
- 進化したギター音源プラグイン、Native InstrumentsのElectric Sunburst
- サンプル素材がもっと身近に。Native Instrumentsが定額制のサンプル&ループサイトSounds.comをスタート
- カラーディスプレイ搭載、ホストアプリとの連携強化、Native InstrumentsのキーボードコントローラKOMPLETE KONTROL S49 と S61Mk2 新登場
- カラーディスプレイとオーディオインターフェイス搭載、Native Instruments のグルーブボックス MASCHINE Mk3 新登場
- アナログドラムマシンにサンプラーとFMシンセが合体したJomoxの Alpha Base
- 来週4月20日より、ドイツベルリンにて電子楽器のスーパーイベント「SUPERBOOTH 17」が 開催
- タッチスクリーン付き次世代デジタルシンセ、WaldorfのquantumがMusikmesse 2017に登場
- ドラムマシン+シンセ+ミキサー+フィルターのコレクション、Minijam Studio
- 憧れの音楽ロボットを組み立てられるようになるツール
- Native Instrumentsのサンプル・スキャニング・シンセ「FORM」のバージョン1.1がリリース
- Reaktorで動くBuchlaモジュラー「Cloudlab 200t」無償配付中
- アコースティックとエレクトロニックの融合、革新的ストリングス音源 OutputのAnalog Strings
- まるで水族館のクラゲをみてるようなシーケンサー「Seaquence」
- Elektronのデジタルドラムコンピューター&サンプラーDigitakt プリオーダー開始
- UAD ソフトウェア 9.1 リリース、新プラグイン追加、Windows 10の機能向上、Mac Sierra完全対応
- Behringer、クローンシンセサイザーの開発プランを続々と発表
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