1970年代に西ドイツを中心にして巻き起こった電子音楽とロックが融合したクラウトロックという音楽シーンでは、常にシーケンサーという楽器が重要な役割を果たし、タンジェリンドリームやクラウス・シュルツェクラウトなど革新的アーティストを多く輩出してきた。ドイツ・ベルリンのシンセシザーメーカーKOMA Elektronik はその頃のシーケンサーのあり方をもう一度見直し、当時を上回るパワーと今の時代に合ったコネクティビティを備えた究極のシーケンサーの製作に取り掛かり、そして完成させたのがこの大型シーケンサーKOMPLEX SEQUENCERだ。現在NAMM2015 にて展示が行われている。
KOMPLEX SEQUENCER には16ステップシーケンサーが4系統備わり、各シーケンサーを単独で動かしたり、各シーケンサーをリンクさせることによって複雑なパターンを作り出すことができる。スクリーンやサブメニューのようなものは搭載しておらず、86のパッチベイを使いパッチを行うことで複雑なモジュレート、シーケンサーの振る舞いを制御することができるようになるとのことだ。CV/GATE、MIDIを備えるどのシンセサイザーとの接続も可能。
これまでのシーケンサーとは違うプレイアビリティやクリエイティビティーを可能にする革新的な楽器に仕上がっているはずだ。興味ある人はKOMA Elektronik によるプレス資料を読んでみるのはどうだろう。
KOMPLEX SEQUENCER は2015年春からの発売、価格は$1500となっています。
NAMM 2015 にて、ドイツベルリンのシンセサイザーメーカーKOMA Elektronik はユーロラックモジュールPoltergeist を発表します。Poltergeisは4つまでのAudio/CVシグナルを4チャンネルまたはステレオ2チャンネルでのミックスを可能にするアナログミキサーのようです。各チャンネルにはソロ/ミュートボタン付き、CVシグナルを用いてパンニングを制御することも可能。AUXインプットを用いて外部オーディオシグナルをマスターVCAに送ることもできるようです。ビデオでは1:24あたりからデモンストレーション演奏が始まります。ポルターガイスト現象の前兆といった様子です。
KOMA ElektronikはNAMM2015 にて、さらにもう一つの “Ultimate Product” の発表を用意しているとのことです。詳細は追って報告します。
ビンテージドラムマシンといってまず思い浮かべるのはRolandのTR-808やTR-909。外国人のテクノミュージシャンと話をしていて大概話題になるのがこの辺りなんですが、日本産のマシンがこれほどまでに世界的に評価されているのは本当に素晴らしいことだと思うのですが、しかし考えてみるともう10年近く、いや20年近くも同じ話題を繰り返しているのかと思うと辟易とした気持ちにもなります。ではどうしてTR-808 mk2のようなものが作られないのか?というのは消費者としての単純な疑問ではあるのですが、「アナログ」という過去のテクノロジーには振り返るべからずという企業方針が存在することも一つの事実のようです。 そんな中、「日本メーカーKORGがアナログドラムマシンを発表」というニュースが飛び交ったのは今年2月に行われたドイツ・Musikmesseでのこと。復刻版とは違い、「Volca」というこれまでのKorg製品とは打って変わったユニークなネーミング、それも2万円を切る値段ということで世界中のテックフリークが驚嘆したのは記憶に新しいところです。そして遂に6月下旬に遂に発売となったVolca Beats。はたしてVolca Beatsとはどのようなドラムマシンなのでしょうか?!
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ドイツベルリンの新しいエフェクターメーカーであるKOMA Elektronik。今日はFT201 (アナログフィルター+10ステップシーケンサー)とBD101(アナログゲート+ディレイ)を試してみた報告をしようと思います。
FT201 とBD101、共にペダル式のエフェクターということで、本体左下には金属製のフットスイッチがついています。白のアルミケースに包まれた本体に、木製のサイドパネルが施してあるデザインはとてもクール。サイズ的にはMoogのMoogerfoogerシリーズを思い起こさせますが、こちらのエフェクターは共にフロントパネルに10個のパッチベイがあるので、ケーブルの接続を面倒に思うことなく行うことができるのが良いところです。そしてフロントパネル右下にあるのが、KOMAのチャームポイントとなりつつある赤外線コントローラ。コントローラの上に手をかざすと、その距離に応じてエフェクトの効果をコントロールすることができるもので、軽く遊んでみるとマジシャンにでもなったかのような気分、真面目に遊んでみると予測できないサウンドが飛び出して来るのに驚かされます。どちらもMIDIは装備されていないので、外部音源と同期を取る際にはCVを使った接続が必要になってきます。
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KOMA Elektronik、ドイツ・ベルリンに拠点を置く2010年設立の新しい音楽ハードウェアのエフェクターメーカー。春に行われたMusikMesse2012では会場内にブースを作らず、専用タクシーの中に機材(そしてシャンパンとキャビア)を用意し、フランクフルト市内を観光しながらデモンストレーションを行ったというユニークな逸話を持つ新しいメーカーです。製造から発送までもすべてを自分らで行っているインディブティックメーカーならではのフレッシュでユニークなアイデアと愛情の詰まった製品は、手にするとその暖かみが伝わってくるものです。
今日は新作KOMMANDERの出荷が開始され始めたたばかりのKOMA Elektronicsのオフィスを訪問.。さっそくその新作を試させてもらうことになりました。KOMMANDERは、トップパネルから赤外線が照射され、内蔵するセンサが赤外線の反射光を感知することによって作動。手や足をこのマシンにかざすことで、マシンから出力されるCV/GATE量をコントロールすることができるというユニークなマシン。RolandのD-BeamやAlesisのAir FXではエフェクターとしてすでに使われているアイデアではありますが、こちらはモジュラーシンセサイザーとどのような接続をするかによって、時にはテルミンのような繊細な演奏ができたり、時には予測不可能な大胆なサウンドを奏でることができるなど、エフェクターとしてもコントローラーとしても幅広く使うことができる所が大きなポイント。
KOMMANDERの本体はアルミボックス製、小型のギターエフェクター程の大きさ。9VのDCアダプターで作動。リアパネルには4つアウトプット端子(2つのCVアウトと2つのGATEアウト)を持ち、2つのセンサーを使うことで最大で4つのパラメーターを同時に操作することができる。本体裏面にある4つのTrimmersで出力ボルテージの増減、GATEのスレッショルド増減を調節をすることができる。
X-Y軸のセンサによって手の動き、手とセンサーとの距離を感知する。試したところでは、センサからの距離およそ縦20cmと横15cmまでの動きを感知したようだった。
自前のRoland SH-101を持ち込んでのテスト。さらにKOMA FT 201 (アナログフィルター+10ステップシーケンサー)も接続し、SH-101にクロック信号を送信。これが自分のSH-101なのかと耳を疑いたくなるような奇想天外なサウンドにビックリ。サウンドを掘り起こして行くかのような作業はまさにアナログシンセワールド。ついついはまってしまいます。
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Koma ElektronikからのKommanderは赤外線を利用したX-Yモーションコントローラー。マシンに手を近づけるとoから8 voltのCVシグナルが発し、ドラムマシンやエフェクター、アナログシンセ、モジュラーシンセなどを操作することができる愉快なCVコントローラー。€59
– 2 IR sensors with optical crosstalk
– 2 mini jack outputs (one for each sensor)
– Sensing range trimmer on the inside
– 0 – 8V CV output (prototype)
– 9V DC input (final version might run on 12V, Doepfer/Eurorack standard)
via De:Bug
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