Native Instruments MASCHINE のバージョン2.7.1がリリースされました。MASCHINE 2ソフトウェア 登録ユーザーはいつものようにNative Accessより無償ダウンロードできます。
前回のアップデート(2.7)で待望のAudioプラグインが導入され、オーディオファイルのプレイが可能になったMASCHINEですが、今バージョン2.7.1ではループモードでオーディオのレコーディングができるようになりました。シーケンサーを止めることなく次々とループレコーディングできるので、ライブをしている人にとっては特に重要な機能です。
レコーディングのスタート位置はパターンに合わせて自動的にクオンタイズされるのでループのサイズはいつも正確です。レコーディングが終了すると自動的にプレイバックが始まります。MASCHINEと繋がっている外部MIDI音源のレコーディングだったり、MASHCINE内で立ち上げているプラグインのサウンドだったり、マイクの入力でもなんでも、軽快にループレコーディングができるようになります。
さらに、もう一つこのAudioプラグインに新しい機能が追加されました。LOOPモードを選択している際に波形をダブルクリックすると、オーディオのプレイバックをオン/オフすることができ、ハードウェアコントローラのSTEPからも同じ操作ができます。つまりこの機能によって、MASCHINEに一曲まるごとのファイルや、Stemsファイルなどを入れていまい、MASCHINEのその他諸々のサウンドと一緒にミックスすることができるようになるわけです。
そのほか2.7.1の追加機能
MASCHINE mk3 アップデート。Ideas Viewの表示が可能になりました。4方向のプッシュエンコーダーでセレクト・ナッジ ・ピッチシフト・ノートレングスの変更などエディットが行えるようになりました。
MASCHINE mk3 とMASCHINE STUDIO でLOGIC PROのミキサー画面にアクセスできるようになりました。パンの設定、ミュート/ソロ、プレイ、ストップ、レコーディング、クオンタイズ、アンドゥ/リドゥー、オートメーションのトグル、タップテンポ、ループトグルなどの操作ができます。
Native InstrumentsはKONTAKT専用のセッションギターリストシリーズの第3弾Electric Sunburstをリリースしました。
Electric Sunburstはいわゆる「伴奏」に適したギターインストゥルメントで、リードギターのような演奏はできません。操作は慣れてしまえばとても簡単で、基本的には、MIDI鍵盤の低い方でパターンを選択し、MIDI鍵盤の中-高い方でコードを押さえるだけで自動的にギターリフ・アルペジオ・ストラムパターンを演奏してくれます。公式では「往年のエレクトリックギターを正確にキャプチャー」と謳っていますが、実際のところは「レスポール」がモデルになっていることは明らかです。
サウンドはかなり秀逸です。例えば、ブリッジ、ネックピックアップ、さらには弦の上部に取り付けたコンデサーマイクのサウンドを個別にコントロールでき、音色やミックスバランスを詳細に整えることができます。また内臓する10種類のキャビネットと14種類のエフェクトで好みのジャンルに合ったサウンドを作ることができますが、特にメインパネルにあるサウンドプリセットを使えば、どのパターンであっても作り込まれたプロ級のサウンドをあっという間に呼び出すことができます。NIの有名ギターエフェクトGuitar Rigの開発にも携わったDrumasonic社とのコラボレーションによって開発されたとのことで、どうりで納得できるサウンドなわけです。
ライブラリには様々なフレットポジション、ピック/フィンガー、オープン/ミュートでレコーディングされた154種類のパターンが収録され、これらを組み合わせながらリアルタイムで演奏を行えるわけですが、かなり複雑なコードバリエーションにも対応できるのには驚かされます。でも154種類という限られたパターン数なので、本当に今必要としているパターンがすぐに見つかればラッキー、見つからなかったら残念というしかありません。でもパターンの位置や長さ、スウィング値を加えたり、速度を2倍・半分に変えることが可能なので、相当凝ったギターパートを作れることは必至です。残念なのは独自にパターンを作ることができないことですが、それは2〜3年に期待したいところです。
昔は、DTMでギターパートをエミュレートすることほど不毛なことはないと思っていたものですが、Electric Sunburstを使ってみて初めて思いました。これなら使える!!
下のビデオは公式ビデオではありませんが、Electric Sunburstのサウンドを十分に確認できます。
Native Instrumentsが新しいオンラインプラットフォームSounds.comをスタートした。たとえばApple MusicやSpotifyが既成の音楽を定額で聞けるように、Sounds.com も無償もしくは定額で音楽制作に使うオーディオ素材、例えばEDMドラムループだったり、シネマ系ストリングスだったり、ジャズサックスのフレーズだったり、とにかく様々なタイプのループ、サンプル、サウンドパックを検索し、気に入ったものがあればすぐにダウンロードできる。数十年前と違ってサンプルCDをまるごと一枚買わなければいけないようなこともなく、気に入ったものだけを入手できるのが良い。現段階では200以上のクリエーターが配給する500,000以上のサウンドが用意されている。優秀なサンプル素材のクリエータとして知られるthe loop loftの買収も行われ、コンテンツの充実拡大が急がれている。
Native instrumentsが昨年秋にリリースしたFORMのアップデートバージョン1.1がリリースされました。
FORMはサンプルス・スキャニング・シンセというあまり聞きなれないカテゴリーのシンセなのですが、簡単に言ってしまえばサンプラー、でも通常のサンプラーとは違い、一つのサンプルから想像もしなかったようなサウンドを作ることができるユニークなサンプラーなのです。
まずはインターフェイスにサンプルをドラッグ&ドロップします。もちろん自分のHDに入っているサンプルでも、FORMに付属するサンプルでももちろんオッケー。
サンプルをドラッグ&ドロップするとグラニュラーシンセシスの技術によってサンプルのピッチと時間の解析が自動的に行われ、様々なスピードや動きを付けてサンプルの再生が始まります。
グラニュラー技術自体はそれほど新鮮なものではありませんが、FORMの場合はこれに加算式シンセ、豊富なモジュレーション、エフェクト、パフォーマンス機能を合体し、これまでのシンセとは一味違う音創りを行えるところに大きなメリットがあります。通常のサンプラーならばこれだけ音を加工してしまうと大概は痩せ細った音になってしまいがちですが、FORMならば大概は良い結果を作り出してくれるのが凄いところです。しかも元のサンプルからは想像もしなかったような個性的な音も作れます。たとえばスネアの音からベース音を作るなど、いじればいじるほど面白い結果を作ることができます。
さて、そんなFORMのバージョン1.1が昨日リリースされました。主な追加点は以下の通りです。
FORM 1.1 の追加機能
- 200以上の新しいプリセットを追加、既存のプリセットサウンドに新しいサウンドバリエーションが追加
- スキャンレンジをモジュレートする「Center」と「Width」コントロールを追加
- モーションカーブ・プリセットの新しいページを追加
- コンパクトビューを追加
- 「Speed」タブにマニュアルスキャンモードを追加
- 「Perform」セクションにサウンドバリエーション用のボリュームフェーダーを追加
- サウンドバリエーションのパラメーターを、異なるスナップショット間でコピー及びペーストが可能
- サウンドバリエーションのFXパラメーターを、別のサウンドバリエーションにコピー及びペーストが可能
- 全パラメーターのオートメーションが可能
- KOMPLETE Sシリーズ・キーボードとMASCHINE用の新しいコントローラーページを追加
Native Instruments のKomplete Kontrol ソフトウェアのバージョン1.8がリリースされました。Komplete Kontrol ソフトウェアはNIのMIDIキーボードKomplete Kontrol S-シリーズキーボードのソフトウェアの部分で、言うなればKomplete Kontrol S-シリーズキーボードの心臓部分のようなもので、キーボードとこのソフトウェアが一緒に動くことで、現代的な面白い機能を使うことができるようになります。このソフトウェアがないとS-キーボードはただのMIDI鍵盤でしかありません。けっこう頻繁にアップデートが行われているKomplete Kontrolですが、その都度新しい機能が搭載されることもあり、ちょっとぼんやりしていると後になって「こんな機能が付いていたのね 😥 」なんててことになります。ということでアップデートにはなるだけ目を見張るようにしてます。
さて、本日リリースとなったKomplete Kontrol ソフトウェアのバージョン1.8 ですが、今バージョンではスケール機能が大きくバージョンアップし、搭載スケールの数がこれまでの15種から120種にいきなりジャンプアップ。世界各地のメジャーからマイナーなスケール、日本の雅楽のスケールもいくつか、聞いたこともないような変なスケールもちらほら、これだけ数多くのスケールについて一括して知る機会もなかなかないので、後でじっくりと耳で確認してみてください。
下の画像はKomplete Kontrol ソフトウェアからスケールを選んでいる様子です。同様のことが S-シリーズキーボード本体からも行えます。
Komplete Kontrol ソフトウェア1.8の目玉その2は、コードポジションパラメーターというもので、『コード内の各ノート位置をフルコントロールできます。Autoに設定するとKOMPLETE KONTROLが自動的に最適なボイシングを選び、より自然なコード進行となります。』とのこと。
例えば、「ド・ミ・ソ」と「ソ・ド・ミ」は同じボイスで構成されているコードですが、「ド」が上に来るのか、「ミ」が上に来るのかで雰囲気が変わってきます。そこでこのコードポジションパラメーターというアルゴリズムがボイシングをうまくコントロールして、よりプロっぽい、機械っぽくないコード進行を自動的に作ってくれます。
下の画像はコードポジションパラメーターのオートモードを選択している様子です。
下のビデオ(3:36-)でもこの機能について詳しく解説しています。
サイズ200MB、全150種類のドラムマシンのサンプルライブラリーMEGA DRUM MACHINES が無償配布中です。150種類ってすごいですね。ローランド、コルグ、エーストーン、カシオ、BOSS、河合など日本のメーカーも多々、かなりレアなところではCheetah、Estradin、Dr. Bohm、EKO、Drumfireなど、ほとんど聞いたことのないようなメーカーも含まれ、どんなサウンドか聞いて見るだけでも得した気分になります。
ライブラリーはNI KONTAKT (5.6 正規バージョン)フォーマットです。KONTAKTで開けばマッピングも完了済みで、演奏をすぐに始めることができます。各ドラムマシンのインストゥルメントは5つのグループに分けれれ、各グループはパン、ボリューム、ピッチのパラメータを装備しています。画面右下にドラムマシンの画像が表示され、マニア的にはニヤッとしてしまう瞬間です。フォルダーの中にあるwavフォーマットのサンプルを使えば、その他のサンプラーで利用することもできます。それにしても150種類ってすごい。
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