Waves『ILLUGEN』は、テキストプロンプトを入力するとAIがオリジナルのサウンドを生成するサンプルジェネレーターです。楽曲そのものを生成するSuno AIなどとは違って、ILLUGENは音楽制作に使える音素材を生成してくれます。「氷のバイオリン」や「幽霊が演奏するドラム」など、もちろん普通に「猫の鳴き声」や「ドラムフィルイン」のような普通のサンプルも作成可能です。生成されたサンプルはDAWに直接ドラッグ&ドロップして使用できます。BPM設定やSFXの長さ(短・中・長)なども調整可能です。日本語の入力も可能なようです。
Waves社によれば、ILLUGENのモデルは「文書化され、合法的に所有されている素材のみを使用してトレーニングされており、倫理的なAI開発は最優先事項である」とのことです。
料金はサブスクリプション制で、月額$7.99(Basic・150クレジット)、$12.99(Premium・300クレジット)、$19.99(Pro・600クレジット)の3プランがあります。クレジットはワンショット(1クレジット)、ループ(2クレジット)、SFX(最大3クレジット)とサンプルの種類で消費量が異なります。未使用クレジットは翌月に繰り越せます。
ILLUGENのようなAIベースのツールが登場することで、従来のサンプルパック制作者やサウンドデザイナーの仕事が減少するのではないかという懸念があります。
また、Spliceのような既存のサンプルライブラリサービスと比較して、ILLUGENは毎回新しいサウンドを生成するため、特定のジャンルやキーに合った良質なサンプルを迅速に見つけたい場合には不向きかもしれません。
AI技術の進化により、音楽制作の現場は大きな変革期を迎えています。 ILLUGENのようなツールをどのように活用し、共存していくかが、今後の音楽業界の重要な課題となるでしょう。