Arturia V Collection 11に収録された新音源「Pure LoFi」は、従来のエミュレーションとは一線を画す、Augmentedシリーズの流れを汲む新しいアプローチのプラグインです。この音源は、ワウやフラッター、ノイズ、アナログ感、デジタルのざらつきなど、LoFi音楽のキーワードを網羅しており、LoFi好きが「こういうのが欲しい!」と思う要素が詰まっています。

まさに「音のスケッチブック」のような存在で、アイデアをすぐに形にできる柔軟性と親しみやすさがあります。このプラグインを使っていると、早速LoFiトラックを作りたくなってくることでしょう。

同じくLoFiサウンドに特化したBaby AudioのBA-1と比較すると、BA-1はYamaha CS-01をベースにしたシンプルで直感的な操作性が特徴で、内蔵スピーカーやバッテリーの劣化を再現することで、独特のLoFi感を演出します。一方、Pure LoFiはより多機能で、サウンドデザインの幅が広く、より多彩なLoFiサウンドを追求できます。

 

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Sonic AcademyのSonic Soundsシリーズから、革新的なリバーブ・プラグイン「Vela(ヴェラ)」が登場。現在、誰でも試せるオープンベータ版が公開中です。

「Vela」は、従来のコンボリューション(畳み込み)方式やインパルスレスポンス(IR)に依存しない、新しいアプローチを採用。ノードベース構造による柔軟なリバーブ設計と、グラフィカルなインターフェースによる直感的な操作性を両立したプラグインです。

 

従来とは異なるアプローチ

Velaでは、アーリーリフレクション(初期反射)とレイトリフレクション(後期反射)を個別にコントロールでき、密度やディケイ、ダンピングフィルターといったパラメーターを時間の経過に沿ってエンベロープで細かく調整することが可能。カーブを描くような操作で、滑らかで自然なリバーブテールを直感的に作り上げることができます。

さらに、Lexicon、Bricasti、TC Electronicなどの有名ハードウェア・リバーブのサウンドを、IRを使用せずアルゴリズムベースで再現。プリセットとして用いるだけでなく、そこから自由にサウンドを発展させていける柔軟性も備えています。

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ふとした瞬間に流れ出し、いつまでも止まらない「あの曲」。頭の中で延々とリピートされ、気づけばつい口ずさんでしまっている…。あるいは、メロディが脳内で勝手に再生され続け、集中できなくなったり、イライラしたり。音楽制作に取り組んでいる方なら、きっと一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

日本語では「頭から離れない曲」や「脳内で再生されるメロディ」といった説明的な表現が使われますが、英語ではこの現象にイヤーワーム(Earworm)──“耳のミミズ”というちょっとユニークな名前がついています。

このイヤーワーム現象について、アメリカの科学メディア Scientific American のポッドキャスト「Science Quickly」では、脳と記憶、感情の関係性などを交えながら、科学的な視点で深掘りしています。

 

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どうして80年代の空気に惹かれてしまうのだろうか。VHSテープ、カセットウォークマン、ハンディカム…少しざらついた映像や音に、なぜこんなにも心が動かされてしまうのだろうか。

そんな”あの頃”のサウンドを、iPhoneやiPadで再現できるシンセが登場しました。

その名も「King of VHS: VCR Synth」。AudioKitが手がけた、懐かしさたっぷりのLo-Fi系シンセアプリです。プリセットがものすごく秀逸に作られていて、ちょっと音を鳴らすだけで「Stranger Things」のサウンドトラックのようなシンセワールドが全開します。


 

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AppleのAirPods MaxのUSB-Cモデルが、2025年のアップデートで大きく進化しました。
このファームウェア更新によって、これまで“リスニング用”とされていたAirPods Maxが、ロスレス再生・超低レイテンシ・空間オーディオ制作対応という、まさに制作向けのツールへと変貌を遂げたのです。

とりわけ注目したいのは、Logic Proとの親和性。
AirPods Maxを使うことで、Atmosミックスや空間オーディオ制作の体験がグッと身近になってきました。

 

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Cre8audioが面白いものを出してきました。

2025年春、彼らが発表したのは、完全アナログのドラムマシン「Boom Chick」と、ヴィンテージ感たっぷりのミキサー「Assembler」の2機種。しかもどちらも、モジュラー界隈でおなじみPittsburgh Modularとの共同開発。この名前を聞いただけでテンション上がった人、多いんじゃないでしょうか。

実際にスペックを見てみると、「ただのレトロリバイバルじゃないぞ?」という印象。どちらも今のシーンに必要な機能をちゃんと押さえつつ、アナログの良さを丁寧に活かしてる。5月に開催されるSuperboothで実機に触れる前に、今回のリリース情報から感じた印象をまとめておきます。

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