2013年の第一四半期にリリース予定のAbleton Live 9。現在ベータバージョンを試させてもらっています。メインカラーもグレーに変わり、気分も一新、大まかな印象ではありますが以前よりも断然音が良くなっていることに気がつきます。多くの新機能も搭載、そして専用コントローラーPUSHとともに新しい音楽制作環境を提案するAbleton Live 9。これから何回かに分けてその新機能を紹介していきたいと思います。
セッションオートメーション
たとえばボリュームフェーダー、シンセのフィルター、エフェクターのセンド、これらの操作の情報を記憶し、自動的に再生させる機能。
今までは他のDAWソフトウェア同様にアレンジメントビューにおいて各パラメーターのオートメーションを書き込むことができましたが、Live9からはセッションビューでも各クリップにオートメーションを書き込むことができるようになり、エフェクターの動きやミキサーの動きを含めた音楽的アイデアをクリップの中に貯めていくことができるようになります。ライブパフォーマンス用のアイデアを貯めておくのにも便利。またセッションビューからアレンジビューにクリップを並び変えた場合でもそのオートメーションは有効となります。
専用コントローラPUSHのために開発された新機能ではありますが、もちろんMIDIコントローラからの書き込みでも、マウスを使った書き込みでも、 ペンシルツールを使った書き込みも可能で、AUDIOクリップにもMIDIクリップにも対応しています。
このセッションオートメーションは多くの人が待ち望んでいた機能。これまでのバージョンでもいくつかの過程を踏めば同様のことはができたわけですが、今回のバージョンではダイレクトにこの操作をすることができるようになり、時間の短縮化、より直感的な操作ができるようになる機能です。
たったこれだけのことではあるのですが、これだけのことによって多くのユーザーがハッピーになれる気の利いたアップデート。
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来年の初旬にリリースが予定されているAbleton Live 9ですが、個人的に一番たのしみにしているのが、ドラムやメロディのオーディオデータをMIDIデータに変換できる機能。コンピューターのマイクに向かって歌った歌がMIDIデータになったり、コンピューターの前で手をたたいたリズムがMIDIデータになるというもので、変換にはドラム、メロディ、ハーモニーの3つのモードが用意されています。
上のビデオはAbleton 公認インストラクターによるAbleton Live 9 ベータバージョンのプレビュー。ビデオ前半では4小節のドラムループをMIDIデータに変換している様子です。変換されたMIDIデータはAbletonLiveのDrumRackの音を使い、すぐにプレーバックすることができ、結果的にはなかなか良好といった様子です。
ビデオ後半(4:00あたりから) メロディーの入ったドラムパターンをMIDIデータに変換している様子です。当然、ドラムモードでの変換ではメロディはすべてドラムサウンドに置き換えられてしまうようです。
(5:20 あたりから)同じループを使い、今度はメロディモードとハーモニーモードで変換している様子です。すると今度はすべてのドラムサウンドがシンセサウンドに置き換えられますが、メロディーの音程やタイミングははしっかりと変換されていることが分かります。
キーボードを弾かない人にとってはもちろん便利な機能ですが、それだけではなく、新しいアイデアを瞬時にMIDIデータに変換することができる強力なツールになりそうです。
今日はSoundFlowerというMac OSX 仮想サウンドディバイスを使って、You Tubeの音をAbleton Liveにサンプリングする方法を紹介したいと思います。以前、Audio HiJackというコンピューターの中でなっている音を録音できるアプリケーションを紹介しましたが、このSound Flowerはコンピューターでなっている音を直接DAWソフトウェアに録音することができるようになるユーティリティ。
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Maschineを使ってサイドチェーン??
サイドチェーンとは、、とくにここ数年のダンスミュージックで多く使われているミキシングテクニック。(サイドチェーンについての説明はここでは省きます。)残念ながらMaschineにはまだこの機能が搭載されおらず、スタンドアローンモードで立ち上げたMaschineでは不可能なテクニックです。しかしAbleton Liveをホストアプリケーションとして、Maschineをプラグインモードで立ち上げている場合は、ちょっとしたルーティングの設定でこのテクニックを使うことができるようになります。
では、Maschineのキックの音をサイドチェーン用の信号に使い、Ableton Liveのパッドの音にコンプレッサーをかけてみることにしましょう。
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Sonic Robotsによるインスタレーション”Roland TR-808”のレプリカMR-808。ラップトップミュージシャンが利用するサンプル音源とは違い、3,3 x 1,7m²のケースの中に収まっている実際のインストゥルメント(スネア、キックドラム、ハイハット、 カバサ、クラーベ、ライド、クラップ、タム×3、カウベル)をAbleton Liveでコントロールすることができるスーパー・アナログ・キット。スネアとカウベルの音は本物の音ににかなり近いようです。
via Nerdcore