アメリカテキサス州ダラスに拠点を置くLivid。魅力的なルックスは去ることながら、サイト内のショップでの製品販売をメインとし、DIYコミュニティーとの強い連携を持つなどとてもユニークな展開をしている興味深いメーカーのひとつ。
そんなLividからの新製品CNTRL:RはテクノアーティストRichie Hawtinとの共同開発によるMIDIコントローラー。黒を基調としたアルミボディには8つのフェーダー、16のパッド、36のノブが付いており、おそらく数的には十分。そしてもっとも特徴的な16ステップのシーケンサーパッドはLinnDrum Tempestあたりを意識しているのだろうか、今までのコントローラーには備わっていない部分だ。MIDIマッピングすることで様々なソフトウェアをコントロールできるようになるのも魅力の一つ。そしてNovation LaunchPadのようなカラフルなLEDライトはオープンソースソフトウェアによってユーザー自身によるプログラムも可能になる。サイズは36,83×24,7(cm) 2,3kg。通常価格749ドル
下のビデオはAbletonLiveのMax for Liveを使ったライブステップシーケンサーのデモンストレーション。すべてのドラムサウンドがリアルタイムでエンベロープコントロールできたり、それぞれのステップにピッチ、パン、ボリューム、フィルターの量を設定できるプログラムになっている。Akai APCやNovation TwitchのようなAbletonLive内に既に用意してあるものをプレーバックしていくスタイルのコントローラーと違い、より即興的な演奏が可能になるところが新しい(もちろんテクノ系だが)。はたして触り心地はどんなものだろうか。
Jazz MutantのLemurというiPadの元祖のようなマルチタッチコントローラーが2004年頃に存在していたのですが、値段がおよそ50万円だったということもあり、その後のiPadの大進撃によりやむなくリタイア。そんなLemurがコントローラーアプリGriidやKapture PadでおなじみのLiineによってiOSアプリとして復活することになりました。MIDIとOSCを利用する事で、iPadからすべての音楽ソフト、DJソフト、VJソフト、ビジュアルシンセ、ライティング等をコントロールすることができようになります。元祖Lemurとの大きな違いはiPadではWifi MIDIが使えるという点。はたしてLemurは再びコントローラーの金字塔になるのか?今年のクリスマスプレゼントの筆頭候補。
App Storeにて¥4,300
Aphex Twinが考えだした事は、48人からなるストリングセクションと24人からなる合唱団をMIDIコントローラーとヘッドフォンとビジュアルでのキューを使って指揮するということだった。2011年9月10日、ポーランドで行われたヨーロピアンカルチャーコングレスでの模様。
上のビデオはドイツのエンジニアによるEvo Keyboard。たとえばピアノだったら鍵盤を叩く強さによって音の強弱をコントロールできるわけですが、電子鍵盤には弦が張ってあるわけではないのでそのような強弱をつける表現が不可能。それゆえ、これまでに様々なセンサー技術が鍵盤楽器に施され、開発されてきました。たとえばアフタータッチ(鍵盤上で指を垂直に動かす:指の圧力でセンサーを操作)やホリゾンタルタッチ(鍵盤上で指を水平に動かす)やイニシャルタッチ(鍵盤がどのくらいのスピードで押されたか)などがあります。
このEvo Keyboardはキーボードの上で指を上下に動かす事で音色をコントロールできるというも。つまり鍵盤を押さえる位置や、キーボードを撫でることによって音色をコントロールでき、ピッチベンドのような奏法やフィルターを動かすようなコントロールが可能になります。
このアイデア自体はすでにiPadアプリAnimoogなどで取り入れられているものですが、本来の「キーボード」に搭載されるとなると果たしてどのような演奏が可能になるの早く試してみたいものです。
特に気に入っているのは、フィードバック機能。たとえばAbletonLiveで動かしたフェーダーの動きがTouchableのフェーダー画面にも反映されたり、トラックの名前を変更したとすると、その変更した名前がTouchableにも表示されたり、操作した内容が視覚的にどちらからでもすべて把握できるという点が、いままでのような一方通行だったハードウェアコントローラではできなかったことです。
そんなTouchableのバージョン1.3の新機能はさらにAbletonLiveの機能をワイヤレスコントロールできるようになっています。http://touch-able.com/Site/Features.html
メインミキサー:各トラックのボリューム、パン、センドがフェーダーとして表示される
クロスフェーダー:各トラックをAかBに振り分ける事でDJミキサーのようなクロスフェーダー操作ができる
AutoFilter:中央の黄色い円を動かす事でフィルター操作ができる。ほかにPingPongDelayとImpulseをコントロールできるようになった
ビートジャンプとループジャンプ:クリップ内のループの長さや再生範囲を素早く操作することができる
セッティング:一新されたセッティング画面ではより細かいセッティンッグができるようになっただけではなく、Wifi接続が以前よりも楽に行えるようになっています
ドラムパッドがベロシティに対応するなど、かつてのようなクリップを操作していくだけのコントローラーではなく、’演奏する’という側面をよりフォーカスし始めているように感じられるバージョン1.3。さらに4台のiPadを同時に使用できるという大胆な発想が現実化。下のビデオは先日ベルリンで行われたTouchableのワークショップでのデモンストレーション。まるでコックピットを操るかのような豪華なセッティングですね。
App Storeにて¥2,200