A Tasty PixelとAudanikaによる共同開発、本日リリースとなったAudiobusは、iPhone・iPadでの音楽制作の可能性を大きく広げることになるアプリケーション。楽器と楽器をケーブルで接続するようにアプリとアプリのバーチャル接続を可能にし、これまで”陸の孤島”と化していた音楽アプリが互いに連携をとることができるようになります。
30年前の今頃MIDIという技術が生まれたことによって電子音楽が大きく発展したように、このAudiobusという技術も同様に「iOSミュージシャンが音楽を作るために何を必要としているのか」という視点に立って考えられたもので、これからの音楽制作がよりクリエイティブなものとなり、iOSの音楽業界そのものが大きく発展していくように感じられます。
今日からこのAudioBusを使うことができるアプリは次の全12種類。(追加12/12 ThumbjamとDrumJamがサポートを開始し現在14種類のアプリを使用可能)AudioBusアプリをダウンロード(¥850)起動した後でこれらの対応アプリのオーディオルーティングが可能になります。しかしこれはまだほんの氷山の一角で、すでに750以上のアプリがこのテクノロジーをサポートする意向を示しています。iOS音楽アプリのキングダムであるGarage BandやKORGが果たしてどのような対応をするのかが気になるところではありますが、今日のところはこの感動的な体験を以下のアプリを使って味わってみてください。。
- Funkbox (input slot) ドラムマシン
- JamUp XT (effects slot) ギターエフェクター
- JamUp Pro XT (effects slot) ギターエフェクター
- Loopy (input and output slot) サンプラー ・ルーパー
- Loopy HD (input and output slot) サンプラー ・ルーパー
- MultiTrack DAW (output slot) マルチトラックレコーダー
- NLog MIDI Synth (input, effects and output slot) シンセ
- NLog Synth PRO (input, effects and output slot) シンセ
- Rebirth for iPad (input slot) シンセ+リズムマシン
- SoundPrism Pro (input slot) シンセ
- Sunrizer Synth for iPad (input slot) シンセ
- Sir Sampleton (input and output slot) サンプラー
AudioBusのインターフェイスも素晴らしく良くできており、シンプルでクリーン。三つのスロット(INPUT、EFFECTS、OUTPUT)に対応アプリをインサートするだけで内部ルーティングが自動的に行われ、あとはそれぞれのアプリを操作するだけ。アプリとアプリの切り替えもConnection Panelによって瞬時に行うことができ、ストレスを感じることのない設計になっています。組み合わせ方はユーザー次第。たとえば、Funkbox やRebirthのリズムトラックにJamUpのエフェクターをかけることや、SunrizerやNlogのシンセフレーズをLoopyに録音するなど。もっと凝りたい場合は、一度サンプリングした音をさらにエフェクターをかけてリサンプリングすることなども可能。
まず、AudioBusを起動すると三つの空のスロット(INPUT、EFFECTS、OUTPUT)が表示されます。各スロットにある[+ボタン]を押すとインサート可能なアプリの一覧が表示され、ここで任意のアプリを選択することができます。
アプリを選択した後に表示されるのが[Tap to launch,,,zzzzz]という表示で、ここで再度スロットをタッチすることで選択したアプリケーションが自動的に起動しインサートが完了します。
またINPUTスロットにはマイクロフォンインプットも用意されているので、マイクインプットから入力した音にエフェクターをかけることや、録音をすることが可能になります。
OUTPUTに何もインサートしない場合は、[+]を押した後でSpeaker Outpitを選択しましょう。
インサートが完了するとスロットの間のパイプが動き始め、ルーティングの完了を知らせてもらえます。
操作方法 2 それぞれのアプリを操作
インサートが完了したアプリにはConnection Panel(画像上では右側)が表示されます。ここでは各アプリの表示切り替えと、録音やプレーバックを行うためのリモートコントロールが備わっています。
またINPUTスロットに入ったアプリを別のアプリに切り替えたい場合は、INPUTスロットのイジェクトボタンを押すことでスロットは空に戻り、新たに別のアプリをインサートすることが可能になります。
操作方法3 アプリの終了
AudioBusのスロットからアプリをイジェクトした場合でも、iPad/iPhone内ではアプリは起動したままになっています。メモリの節約、もしくは完全に作業を終了したい場合は、マルチタスクバーからのアプリ終了作業が必要になります。特にMIDI同期をした後(FunkBoxとLoopyの同期など)この作業をしないと、リズムがそのまま鳴り続けてしまいます。
iOSディバイスのホームボタン [□] をダブルタップ>終了したいアプリのアイコンをタップ&ホールド>表示される[−]をタップすることでアプリが完全に終了します。
続く第2ラウンドでサポートされる可能性のあるアプリは次の通り。
- Animoog
- Auria
- PPG Wave Generator
- Glitch Breaks
- Echo Pad
- Yonac Magellan
- Secret Bass Design
- Audulus
- Arctic
いっかい 「iOSの新しいスタンダードAudioBus間もなくリリースへ」
App Storeにて¥850
条件: iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 5.0 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み