コルグの創業者であり会長であった加藤孟氏が今月15日に亡くなられました。ご冥福をお祈りします。今日は生前の加藤氏が手がけた最初の製品であるドンカマチックDA-20をフォーカスしてみようと思います。

1960年頃東京新宿にてナイトクラブを経営していたという加藤氏、そこで出会ったのがアコーディオン奏者の(故)長内端氏。WurlitzerのSidemanというリズムボックスを使ってアコーディオンを演奏していた長内氏がそのマシンに限界を感じ、自身でも新たなリズムボックスを作ることを決意、そこで加藤氏に財政面でのサポートを依頼したのが、のちの京王技術研究所(後のコルグ)につながっていくのです。会社第1号機として発表されたのがこのドンカマチックDA-20だったのです。 pic via Korg

真空管を利用した円盤回転式電気自動演奏装置として誕生したDA-20。現代のリズムマシンとは違い本体にスピーカーが内蔵され、11の音色と25のプリセットリズムを備えていました。フロントパネルに鍵盤がついあり、自分でもリズムを一緒に演奏ができる仕組みになっていたようです。このあたりが現在にも続くコルグのユニークな発想の原点なのかもしれませんね。

下の写真はドンカマチックのカタログ。リズムの種類のネーミングがなんともいい感じですね。ツイスト、トロット、ドドンパ、音頭(!)アフリカ風ビギン、バイヨンなどなど。サンプル集が出ないものだろうか!! pics via iコレクション

ドンカマチックのカタログ。リズムの種類のネーミングがなんともいい感じですね。ツイスト、トロット、ドドンパ、音頭(!)アフリカ風ビギン、バイヨンなどなど。サンプル集が出ないものだろうか!! pics via iコレクション

その後普及版としてトランジスタを搭載したDC−11、そして1966年にはシーケンサー部分が電子式になったDE-11とDE-20を発表。写真はDE-20、メタルケースを利用しはじめたそう。

そしてその後、おそらく世界初とされる半導体搭載のリズムマシンMP5MP7Mini Pops を発売、京王技術研究所は成功、コルグと社名を変えた後もさらに飛躍は続いていきます。

下のビデオは1980年頃に撮影された貴重なビデオ、生前の加藤氏によるドンカマチック開発当時の面白い話を聞くことができます。

去年の11月に発売されたGorillazによるシングル“Doncamatic“。なんと加藤氏による「ドンカマチック!」と言う声がフューチャーされているんだとか! 世界中の人々からコルグマシーンは熱い信望を受けていることが理解できます。

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