Cubasis for iPad バージョン 1.7リリース：Inter-App Audio に対応

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iPad専用のDAWアプリSteinberg Cubasisがバージョン1.7をリリースしました。今回のバージョンでCubasisはInter-App Audioに対応しました。

Inter-App AudioはiOS 7 の新機能で、アプリとアプリの間でオーディオやMIDIのやり取りを可能にするものです。つまりGarageBand/Cubasis/Auriaのようなホストアプリケーションの中で音源アプリやエフェクターアプリを立ち上げて使うことができるようになり、まるでDAWソフトウェア内でVST/AUプラグインを使うような方法で作業することができるようになるわけです。

これまでにもAudioBusが同じようにアプリとアプリの間のオーディオのやり取りを可能にしていたわけですが、AudioBusの場合は「AudioBusアプリ」を別途購入し、使用毎にこれを立ち上げなければいけなかったのですが、Inter-App AudioはアップルiOS 7に実装された機能。よりアドバンテージが高いわけです。

さて、そんなInter-App Audioに対応したCubasisですが、使い方は以下の3通りです。

• インサート / センドエフェクトとして活用

Inter-App Audio対応のエフェクターアプリをインサートエフェクターもしくはセンドエフェクターとして使うことができるようになります。Cubasisのオーディオトラック/ MIDIトラックのInsert Effects/Send Effectsの欄をタップするとCubasis内蔵エフェクターに加えInter-Appが表示され、ここでエフェクターを選択することができます。

インサートエフェクターとしてInter-App Audio対応エフェクターを立ち上げる

• MIDI トラックで使用するインストゥルメントとして活用

Inter-App Audio対応アプリをプラグインシンセとして使うことができるようになります。トラックのアイコンをタップするとInstruments一覧が左側に表示され、ここで音源アプリを選択することができます。

下の画像ではArturia iSEMを選択しています。iSEMのアイコンをタップすると、iPadのスクリーンはiSEMに切り替わります。iSEMの中央にはトランスポートが表示され、ここで録音を開始することができます。CubasisアイコンをタップするとiPadのスクリーンはCubasisに切り替わります。アプリによって表示場所は異なります。

MIDI録音を終了した後にフリーズを行うと、自動的にオーディオファイルが作られます。作業が終わった音源アプリを立ち上げておく必要がなくなるので、CPUへの負担が少なくなりますね。

MIDI音源としてArturia iSEMを立ち上げる

iSEMの中央に表示されているCubasisアイコンとトランスポート

フリーズを行うとオーディオファイルが自動的に作られる

• オーディオトラックの入力として使用

音源アプリで演奏したものを直接Cubasisにオーディオ録音を行うことができるものです。CubasisのオーディオトラックRouting・inputの欄をタップするとInter-Appが表示され、ここから対応アプリを選択することができます。ここではWaldorf Naveを選択しています。NaveアイコンをタップすることiPadのスクリーンはNaveに切り替わります。

Naveのスクリーン中央にCubasisアイコンとトランスポートが表示され、ここで録音を開始することができます。

CubasisのオーディオトラックにInter-App対応アプリをインサート

Naveの中央に表示されているCubasisアイコンとトランスポート

まとめ

iPad 2を利用している筆者の場合、さすがにアプリケーションを２つ３つ立ち上げて行う作業には無理があるようです。とくにArturia iSEMは重いです 😥

それはさておき、「iPad音楽アプリの革命」Inter-app Audio 機能に対応したことによって、Cubasisはまた一歩DAWソフトウェアに近づいたようです。あとはこれに対応するアプリがもっと増えればいいのですが、2003年12月3日現在、その数はまだ多くありません。

Inter-App Audio対応アプリをまとめておきました。何か忘れているものがあったら知らせてくださいー。