Native Instruments のMaschine。昨年末にMaschine Studioという大型ハードウェアコントローラがリリースされ、これに伴いMaschine ソフトウェアもバージョン2.0 に大きくアップグレードしました。このアップグレードしたソフトウェアがマルチコアプロセッサに対応したことにより、Maschineの動きが劇的に向上したのは記憶に新しいところ。CPUにかかる負担は激減、ライブセットを組む際の悩みの種がかなり解消されました。
さて、そんなMaschineソフトウェアのバージョン2.1が先週リリースされたばかり。
このバージョン2.1 のハイライトとなるのは、Maschineドラムシンセに新しいキックサウンドが加わったことです。そして同じくドラムシンセの「シェイカー」に自動演奏機能が付いたことですが、これらのことに関してはNIのホームページを参考してみてください。
http://www.native-instruments.com/jp/maschine-groove-production/new-in-maschine/?content=2694
Maschine 2.1 は劇的なアップデートといった感じではないのですが、Maschineを使い込んでいる人にとっては便利と思われる機能が数多く搭載されています。今日はそのうちの幾つかを紹介してみたいと思います。
バッチ機能(Group MIDI Batch Setup)
Maschineをプラグインモードで立ち上げている場合、Maschineで作ったシーケンスパターンをDAWソフトウェアにドラッグ&ドロップするだけでMIDIエクスポートできる機能があります。
これまでのバージョンではひとつのチャンネルのみのエクスポートが可能だったのですが、バージョン2.1からはすべてのサウンドを別々のチャンネルにエクスポートできるようになっています。
グループの名称(ここでは909 Kit)を右クリックすると「Group MIDI Batch Setup 」が表示されます。ここで「Sounds to MIDI Channels」を選択します。
パターンエディター右上にあるドラッガーアイコンをクリックし、そのままDAWソフトウェアのMIDIチャンネルの上にドロップしてみます。
すると
シーケンスで使われているすべてのMIDIパターンが別々のチャンネルにエクスポートされているのが分かると思います。
Maschineでパターンを作った後で、音色を差し替えたりするのに役立ちそうな機能ですね。
シーンのコピー&ペースト
「ALT+ドラッグ」でシーンのコピー&ペーストができるようになりました。どうして今までこの機能がなかったのか!!
シーントリガー(スタンドアローンモード)
特にライブプレイをする際には便利な機能。これまではプラグインモードでのみの機能だったのですが、バージョン2.1からはスタンドアローンでも機能するようになりました。たとえば、MIDIキーボードからでもシーンをトリガーすることができる機能です。
設定はソフトウェアのヘッダーにある歯車のアイコンをクリックします。MIDIノートによってシーンチェンジを行うことができるように「MIDI Note」を選択します。
続いて、コンピューターに接続してあるどのMIDIコントローラで操作するのかを「Source」から設定します。筆者の場合ですとNOVATION LaunchKeyを使っているので、LaunchKey Mini を選択しています。
すると、MIDIキーボードを使ってシーンをトリガーすることができるようになります。さらに「Retrigger」をオンにして、シーンのクオンタイズ値を高めにすれば、かなり面白い演奏をすることができますよ。
プレイクオンタイズ
これまでは録音する際には自動的にクオンタイズが掛けることができたのですが、バージョン2.1からはパッドによるライブ演奏にもクオンタイズをかけることが可能となりました。リズム感がイマイチ良くない人にはうれしい話
設定方法は、「Preferences」よりINPUT・Quautiseの項目でPlay/Recを選択します。クオンタイズの数値はパターンエディターの左下で変えることができます。
シフト機能によるスクロールの高速化
コントローラを使ってキットやサウンドを選択する際、これまではスクロールの動きが遅くて結構イライラしていたのですが、バージョン2.1からはシフトボタンを押すことでこの速度を早めることができます。ほんの些細なことではあるのですが、作業中のイライラはやはりなるべく控えたいので、実はとってもうれしい新機能です。
その他の新機能
- サンプルレコーディング画面でパッドからSoundsにアクセスする事が可能となりました。
- NIプラグイン用別ウインドウをフォーカスしていない場合でも画面上に固定、表示したままに出来るようになりました。
- MASCHINEとMASCHINE MK2コントローラーのミックスページを拡張、グループとサウンドのレベル/パン設定にアクセスできるようになりました。
- 録音ボタンを押し場合のみメトロノームを起動する設定も追加しました。
- さらにリアルタイムグループイレース機能も追加しました。
- MASCHINEとMASCHINE STUDIOコントローラーのナビゲートページからソフトウェア画面をコントロールする事も可能となりました。
- 空のサウンドの最初に設置するプラグイン名称が、そのサウンドの名称として瞬時に更新されるようになりました。
- サウンドとグループのボリューム、パンノブはカーソルを当てた場合のみ表示されるようになりました。
- ブラウザ機能も向上しました。
- ソフトウェアの各バグの解決、パフォーマンス、及び安定度も向上しました。
Maschine ソフトウェア 2.1 はNI Service Center より無償でダウンロード可能。
いつも貴重な情報をありがとうございます。
お忙しいところ、初歩的なことで恐縮なのですが、なかなかネットで答えが見つからないので質問させてください。
「ALT+ドラッグ」でシーンのコピー&ペーストをした後に、そのパターンを編集すると、元のパターンまで同じように編集されてしまいます。
コピー先のパターンのみを編集する方法はあるのでしょうか?
以上、どうぞよろしくお願いいたします。
例えばScene1をコピーペーストした場合、名目上はScene2になりますが、中身は同じPattern1なので、同じPattern1が再生されます。
Scene2のPattern1を編集すれば、Scene1のPattern1にも反映されます。
Scene2のパターンだけに編集を加えたい場合は、新しいPattern2を作るとか、コピー元のPattern1とは別のPatternを選択するのが良いです。
スンマセン。もっと簡潔な説明方法があれば良いのですが、、。。
お忙しいところ、ご説明くださり、ありがとうございます!
それでやってみます!どうも、ありがとうございました!