今週の月曜日に行われたアップルの開発者イベントWWDC2014 キーノートではモバイルとデスクトップコンピューターそれぞれの次期OSアップデートiOS8 とOS10.10「ヨセミテ」の発表が行われました。ここではオーディオ関連の情報は触れられていませんでしたが、両OSに追加される新しいオーディオ機 能の内容が徐徐に明らかになってきました。
MIDI over Bluetooth LE
次期OS では、ブルートゥースを使ってMac とiPad/iPhone 間のMIDI情報の送受信を行うことができるようになるようです。
これまではwifiもしくはiOSをサポートするオーディオインターフェイスを使うことによって両者のMIDI情報の受け渡しが可能なるものです。これまでSecret Base DesignなどによってMIDI over Bluetooth 機能をサポートした専用アプリのリリースが行われてきましたが、なにかと煩わしい設定が多かったこともあり、アップルが正式にこの機能をサポートしたことによって操作はもっと簡単に行うことが出来るようになることが期待できそうです。
(MIDI over Bluetoothを使い、リアルタイムに演奏した際に生じるレイテンシーはどの程度のものなのでしょうか。)
このブルートゥース機能はOS X 「ヨセミテ」の「MIDI SetUp 画面」に追加され、ここでブルートゥースディバイスのスキャンと認識を行うことになるようです。またiOSディバイスにも同様の機能が追加され、ディベロッパーはCore MIDI ユーザーインターフェイスとしてこの機能画面を追加することができるようになっているようです。


現在のところこの機能はMacとiPad/iPhoneのみのサポートではあるようですが、アップル側としてはこのブルートゥースMIDIをスタンダードなものとして定着させる狙いもあり、サードパーティ製のコントローラ(キーボード、ドラムパッド、DJコントローラなど)への対応も考慮されているようです。
サポートされているMacは2012年以降、または一部の2011年型。iPhone 4S以降、iPad初代retina以降、iPad mini 1G 以降となっています。
ローレイテンシーが歌われているMIDI over Bluetooth 機能ではありますが、実際どのような動きをするのか早く試してみたいところです。
Inter-App Audioの機能追加
iOS 8 ではInter-App Audio機能に「スイッチャー」という新しい機能が追加されるようです。
Inter-App Audio は iOSディバイスの中でアプリ同士のオーディオ信号のやり取りを可能にするもので、去年発表されたiOS 7に追加された機能です。例えば、KORGのシンセアプリで演奏した音をGarageBandにオーディオ録音することが可能だったり、シンセアプリのサウンドに他のメーカーのエフェクターをかけるようなことが可能なものです。
このInter-App Audioのひとつの欠点とされていたのは多くのアプリを起動し過ぎるこよによってシステムを圧迫することが多かったことで、「スイッチャー機能」によってアプリの転換をより迅速スムーズに行うことができるようになるようです。
iOS 8 とMac OS 10.10 「ヨセミテ」はこの秋に正式公開です。
via 9to5 Mac
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