コルグが今月下旬より販売開始予定をしているiPad専用アプリModuleはおよそ1GB分の高品位音源を搭載したサンプルプレイヤーです。5種類の音源(モジュール)をiPadに詰め込み、ライブパフォーマンスやスタジオでの音楽制作、もしくはキーボードの練習をする際に活躍しそうなアプリです。主な特徴は以下の通り。
- 5つのサウンドエンジン コルグのワークステーション型シンセサイザーで培われたテクノロジーによる高品位サウンド、サウンドエンジンにはAcoustic Piano、Electric Piano、Clav、Organ、Multiの5種類を搭載
- ライブパフォーマンスや音楽制作の音源 iPadに対応したMIDIキーボードと接続、ベロシティ対応。スタンダードMIDIファイルを使った音楽再生可能
- 音楽制作アプリKORG Gadgetの音源 Gadgetには「Salzburg」「Montreal」「Alexandria」「Firenze」「Glasgow」という5つの音源が追加され、他のガジェットと同様に扱える
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画像楽譜ビューアー PDFフォーマットの楽譜や画像の表示可能、iPad内蔵カメラを使った撮影、テキストエディット、テンポチェンジ可能な音楽プレイヤー「ミュージック」搭載
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拡張音源 Synthogy社製もコンサートグランドピアノ音源ライブラリー「Ivory」(2GB) ヴィンテージ・エレクトリック・ピアノ音源ライブラリー「Wurley Electric Piano」(120MB)アプリ内での購入可能。
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SoundCloud を使ったシェア
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Inter-App Audio、Audiobus、CoreMIDI、Virtual MID対応
デモ音源を聞いて分かるように、これだけのハイクオリティなライブラリーがiPadに収まってしまうというのは凄い話です。とはいってもiPadの年齢によって発音数は変わってくるようで最新のiPad Air 2では72音、中で一番年寄りのiPad2 では32音となっています。デモ音源で聞けるようなゴージャスなピアノ演奏をするにはやはり新しめのiPadが必要になってくるでしょう。
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エレクトロニック系ミュージシャンにとって興味深いのはGadget との統合という部分だと思いますが、このようなゴージャス系、伝統的な音源を使ってこれまでのGadgetユーザーがどのような音楽を作っていくのかとても楽しみです。でも本音を言うならばGadgetはコルグの他のiOSアプリ(iMS-20、iPoly-6、iKaosilator)と早く統合してもらいたいところです。またはLegacy Collection (M1、Wavestation、Monopoly)のiOSバージョンのリリースを待っている人も多いはずです。
さりげなく気になるのは画像楽譜ビューアーという機能ですが、メモを貼付けるような感覚で画像やテキストを表示できるのはライブパフォーマンス(覚えていない歌詞を貼付ける、曲順をメモしておくなど)をするときには役に立つような気がします。楽譜を表示するにはiPadのサイズではやや小さ過ぎるとは思うのですが、楽譜をめくるためのコントローラ機能(フットペダル?)などへの配慮があればもっと使い道が増えるような気がします。
音楽プレイヤー「ミュージック」は音程を変えずにテンポチェンジすることができるようで、耳コピをしたい時には便利な機能です。DJソフトウェアなどではすでに普通に搭載されている機能ですが、こういったさりげない機能を搭載しているあたりもこのアプリの魅力でもあるような気がします。
はたして価格は?
Module は11月下旬販売開始予定。