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目を閉じてみて、ふと思い出す街の音。日本の大都市から連想する音と言えばパチンコ屋、電車の発車メロディ、居酒屋の呼び込み、ちょっと最近までのことであったら選挙カーなど。世界的に見たのならば日本はかなりのノイズ天国とも言えるのかもしれない。いや、もう少しリラックスしたところで考えてみることにしたい。例えば、夏の時季に聞くセミの声、寺の鐘、海岸沿いで聞くカモメの声。(いや、もっとあるはずだ)

「Sound City Project」ではユーザーがWebサイト上で世界のある特定の都市を選択すると、あたかもそこにいるかのような街の自然な音を聞くことができる。簡単に言うのなら、Googleストリートビューの音バージョンといったところかもしれない。

レコーディングには「サウンドヘッド」と呼ばれる3Dプリンターで作られたカスタムビルドのマイクロフォン(画像上)が使用されているのだが、この耳の形をしたマイクロフォンが人頭および肩までふくめた周辺物(360℃)で生じる音の変化をキャプチャーしているのだそうだ。4つのマイクロフォンが等間隔に置かれることにより、4チャンネル分の録音が行われることになるわけだが、これによって、例えばユーザーが地図上で北側を見ているとすると、左の耳は西側からの音が聞こえ、右の耳は東側からの音が聞こえるようになる。同じように、地図上で西側を見ているとすると、左の耳からは南側からの音が聞こえ、右の耳からは北側からの音が聞こえるといったようなバーチャルな音経験を豊かにする取り計らいも行われているそうだ。

「Sound City Project」はこれまでに6都市(ニューヨーク、サンフランシスコ、ベルゲン、フロム、オスロー、ストックホルム)64箇所でのレコーディングを行ってきた。残念ながらまだ日本のサウンドは録音されていない。しかし今後「Sound City Project」はコラボレーション、ライブストリーミングのような形でのプロジェクト発展、また、ユーザーが「サウンドヘッドキット」をダウンロードしモバイルツールを使ったサウンドキャプチャーを行えるようになることも考えているそうだ。

 

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この記事を書きながらランダムに街の音を聞いているのだが、ごく自然に耳に入ってくる騒音が妙に心地良い。それだけでなく、将来、地図を開けばその場所場所の音が聞こえるようになったらきっと素敵なことに違いない。

 

Sound City Project

via The Creators project

 

 

 

 

 

 

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