iOSデバイスの音をコンピュータに取り込みたい場合、これまではiOSデバイスのヘッドフォン端子から音を拾うか、もしくは特別なオーディオインターフェイスを使わなければならなかった。iOSアプリでもこれを可能にするものはあるにはあるのだが設定が面倒で実用的とは言い難かった。でも今日紹介するaudiomuxアプリによって、これからは通常の充電ケーブル(30pinnもしくはLightning)1本でマックとiOSデバイスとの間でオーディオストリーミングが可能になる。
audiomuxは、先日紹介したmidimuxの兄弟アプリだ。
この二つのアプリを同時に使えば、①DAWソフトウェアでMIDIノートを書き、iOSアプリを鳴らす。②iOSデバイスの音をDAWソフトウェアに取り込む。つまりプラグインソフトウェアと同じような感覚でiOSアプリを使うことができるようになるのだ。
それではどのような方法でオーディオストリーミングを行うのか、Logic Proを使ってチェックしてみることにする。
audiomuxを使うには、公式ホームページよりaudioサーバーをダウンロードする。インストールが完了したらiOSデバイスとマックを充電ケーブルで接続する。
audiomuxではAudioBusを通してオーディオルーティングを行うことになる。
audiomuxの+ボタンを押すと自動的にAudiobusが起動し、ここでインプットしたいアプリとアウトプットしたいアプリを選択することになる。私の場合はインプットにコルグiPolysixを選択した。アウトプットにはaudiomuxを選択する。
audiomux に戻るとこのような画面(画像下)になっている。
次にLogicに戻り、オーディオ入力を設定する。環境設定>オーディオ>入力デバイス、ここに接続しているiOSデバイスが表示されている。便利 😛
Logicオーディオトラックのチャンネルストリップで、入力スロットを選択する。audiomuxのストリーミングはステレオ1チャンネルのみだ。
設定は以上。
すると、LogicでiPolysixの音をモニターすることができるのだ。もちろん録音を始めれば、iPolysixの音をデジタルクオリティで取り込むことができるのだ。便利 😀
これとは逆の設定を行えば、コンピューターソフトウェアの音をiOSアプリGarage BandやCubasisのようなアプリに取り込むようなことも可能だ。
使ってみて
ちょっと気になったのはレイテンシーなのだが、audiomuxを使う場合にはDAWソフトウェアとAudioBusの両方のバッファサイズを調節し、デバイスの程よい限界を探りながら操作するのが良さそうだ。 私の場合iPad2 を使っているので決してベストな環境ではないのだが、それでもケーブル1本で、それもデジタルのクオリティでiOSアプリの音をモニターできたりレコーディングできるのはとても便利だ。iOSアプリのサウンドって実はこんな音だったんだ・・と改めて気がつくことも多い。
どちらにしても、iOSアプリの使い道がこれまでよりも増えるに違い無い。
Audiomuxは間もなくリリース。価格$6.99、MidimuxとAudiomuxのバンドルセットの価格は$9.99
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