Native Instruments MASCHINEのバージョン2.3がリリースされた。いつものように登録ユーザーはNI Service Centerより無償でダウンロードすることができる。
今回のバージョンアップのハイライトとなるのは、すべてのMASCHINE 2 ソフトウェア登録ユーザーに「KOMPLETE SELECT」が配布されることだ。この「KOMPLETE SELECT」はNI KOMPLETEから選りすぐりの10種類のソフト(総額およそ10万円相当!)がバンドルされている。KOMPLETE 10やKOMPLETE 10 ULTIMATE のユーザーでない人にとっては、棚から牡丹餅が降ってきたような嬉しいプレゼントだ。登録ユーザーは数日内にダウンロード案内がemailで送られてくるとのことだ。
MASCHINEとKOMPLETEソフトウェアの親和性はとても素晴らしい。MASCHINEハードウェアのツマミをグリグリと動かしながら、パッドをたたきながらトラック制作することをぜひお勧めしたい。
KOMPLETE SELECTに含まれるソフトウェア
いくつかのソフトウェアは以前のバージョンでもすでに付属していたものだが、真新しいところではミニモーグ系アナログエミュレートMONARK、最新のグランドピアノサンプルプレイヤーThe Gentle Man、面白いところではサンプルプレイヤーWest Africaあたりがお勧め。
- MASSIVE
- MONARK
- THE GENTLEMAN
- DRUMLAB
- REAKTOR PRISM
- SCARBEE MARK I
- RETRO MACHINES
- VINTAGE ORGANS
- WEST AFRICA
- SOLID BUS COMP
今回のバージョンアップでは新しいDrum Synth インストゥルメントとエフェクターも追加されている。リバーブはこれまでのMASCHINEとは違うなかなか素晴らしいクオリティに感じる。
- Drum Synthの新しいシンセエンジン「Cymbal」搭載。モードは「Crash」と「Ride」の二つ。
- Drum Synth「HiHat」に新しいモード「Hybrid」搭載
- Drum Synth「Snare」に新しいモード「Breaker」搭載
- Drum Synth「Tom」に新しいモード「high」搭載
- 新しいエフェクター「Reverb」搭載、「Plate」「Room」「Hall」3つのモード、これまでのReverbは「Reverb(Legacy)」に変名
- エフェクター「Distortion」に新しいモード「Analog」搭載、これまでのDistortionは「Mullholland」モードに変名
- エフェクター「Limiter」に新しいモード「Transparent」搭載、これまでのLimiterは「Legacy」に変名
- エフェクター「Cabinet」のパラメーター変更
ソフトウェア・ユーザビリティの改善
- DAWソフトウェアからScene Change の実行が可能に
- MIDIパターンをエクスポートする際に、空のMIDIチャンネルも空の状態でエクスポートされる。(つまり、サウンド1はいつもチャンネル1、サウンド2はいつもチャンネル2、特にDAWソフトにMIDIパターンをいくつもエクスポートする際に便利)
- パターンエリア内でのクオンタイズ・50%クオンタイズの実行可能(右クリック)
- マクロ・パラメーターのコピー&ペースト&カットが可能
- その他、KOMPLETE KONTROL S-シリーズキーボードとのコンビネーションが大きく改善(KOMPLETE KONTROLソフトウェアの1.1 もリリースしたばかり。)例えば、アルペジオ演奏をした時に演奏をホールドする機能がついたので、アルペジオを演奏した状態で、両手でパラメーターをいじくることができるようになる、など。
かなりボリュームのあるバージョンアップだが、無償。たくさんのサウンドの追加、しかも堅実な機能も多く追加されており、十分納得できるバージョン2.3となっている。