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昨日、Native Instruments TRAKTOR PRO 2 の新バージョン2.9 がリリースされ、TRAKTOR PRO2 の STEMS DECK 機能がアンロックされました。アップデートはいつものようにNI Service Center で入手することができます。

とにかく一刻も早くこのStemsをプレイしてみたいと思い、手元にあるTRAKTOR KONTROL D2 をコンピューターと接続!!

 

Stems フォーマットのトラックを入手

Stemsファイルはどこで手に入るのか?というとBeatport、Junodownload、Bleep、Whatpeopleplay、Wasabeat、Traxsourceのような音楽ダウンロードストアで購入することができます。各ストアによって品揃えは違うようですが、ざっと見たところではテクノ勢強しといった様子ではあります。同時にNative Instruments 公式ウェブサイトではベルリンDJ/プロデューサー NGHT DRPS のトラックを3曲無償公開しており、まずは試しにこれをダウンロードすることから始めました。無償Stemsのダウンロード

 

TRAKTOR PRO 2.9

TRAKTOR 新バージョン2.9 のインターフェイスに特に大きな変化はみられません。さっそく、ダウンロードしたファイル(拡張子….stem.mp4 )をTRAKTORデッキにロードしてみると、ソフトウェア側ではやはりこれまでと同じように波形が表示されるだけで大きな変化はみられません。一方、KONTROL D2 のスクリーンを覗いてみると、確かにこれがStemsなのだと実感できる表示が行われ、4つのステム波形(黄色・水色・黄緑・紫)が縦に並び、再生を開始すると波形が左から右に移動していく様子がわかります。これはDAWソフトウェアでオーディオ波形をみているのと同じ感覚です。

😥 TRAKTOR ソフトウェアでStemsファイルを再生することはできても、操作することはできません。ちと残念。つまり今の時点でStemsを操作するにはTRAKTORソフトウェアとTRAKTOR KONTROL (S8、D2、F1)が必要となります。

 

TRAKTOR KONTROL D2 を使って操作

KONTROL D2 には4つのフェーダーが付いています。Stemsを再生した時にこのフェーダーを上げ下げすると、各ステムの音量を操作できます。

続いて、4本のフェーダーの上にある4つの「on」スイッチと、その上にある4つのノブ。このスイッチ類を使って各ステムのフィルターとエフェクトを操作します。フィルターモードとエフェクトモードを切り替えるには、スクリーンの左右下にあるスクロールスイッチを押します。たとえば、ステム1 の音のフィルターをいじりたい場合、スクロールを押した時にスクリーンに「FILTER」と表示されているか「FX SEND」と表示されているのか確認が必要です。「FILTER」の文字が確認できたらコントローラ左側の「on」スイッチを押すます。これでフィルターがオンになります。そしてその上のノブを左右に回すとフィルターが掛かるのがわかります。スクリーンには何パーセント分のフィルターがかかっているか表示されます。

😥 常に「FILTER」を操作しているのか、「FX SEND」を操作しているのか、スクリーンの表示を見ていないと誤りを起こす可能性が高いので注意が必要です。逆にもっとわかりやすいスイッチが付いていれば良かったのに、と思うところです。

 

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エフェクターをコントロール

続いてエフェクターです。コントローラの上の4つのスイッチとノブでエフェクタを操作します。このスイッチ類の配列はすべてTRAKTORソフトウェアのエフェクト・コンポーネントに対応しています。まず、エフェクトを選択したい時にはD2 の「FX SELECT」ボタンを押します。スクリーンには大量のエフェクトが表示され、BROWSEノブを回しながらお気に入りのエフェクトを探し、決まったらBrowseノブを押します。

ここでエフェクタノブをちょっとだけ触れてみると、スクリーンにはエフェクトのパラメータが表示されるので、どのノブが何のパラメーターとリンクしているのか見ることができます。もしくはソフトウェア側の表示を見ていた方が分かりやすいかもしれません。コントローラ右上のA〜Dの小さいボタンでエフェクトをデッキにアサインすることも忘れないように。

 

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Stems クリエーターツール

当初予定されていたStemsクリエーター・ツールはまだ公開しておらず、今の時点では自分でStemsファイルを作ることができません。公式ウェブサイトによると、この夏後半の公開とのことです。

 

新しいDJスタイル

Stemsを再生している最中、これまで通りHOTCUE、LOOP、FREEZEモードの操作も同時に行うことができますが、REMIXデッキの使用は不可になります。それでもStems Deckと各ループ機能を使えば、これまでにできなかった新しいスタイルの DJプレイを堪能できることは間違い無しです。 ただ、D2は一度に一つのデッキしか操作できないので、二つ目のトラックを操作するにはデッキの切り替えを行わなければなりません。2つのデッキを同時操作したい時にはやはりD2を2台。もしくはKONTROL S8 を検討するのがよいのでしょう。両手を使ってフェーダーコントロールする姿はカッコいい。これが新しいDJのスタイルなのかと思うところです。

 

果たしてStemsは世に浸透するのか?DJとしてみた時には、新しいリミックストラックをを独自にしかも即席で作れてしまう素晴らしい機能で、ボーカルトラックだけが収録されていたCDやレコードを血なまこのようになって探していた頃を懐かしく思い出します。または、ボーカルキャンセラーなる機能を使い、無理やりボーカル周波数をいじりカラオケトラックを作っていた頃を懐かしく思い出します。

私が期待するのは、Stemsがクラブ系音楽だけでなく広い音楽ジャンルにも浸透することです。逆にStmesの成功は音楽ジャンルの拡大にあるような気もします。ボーカルトラックだけを聞いてうっとりするのもアリ、あの名ドラマーのドラムプレイだけを聞いて一緒にドラムの練習に励むのもよし。両親/子供のためにカラオケトラックを作ってあげるのも悪くないでしょう。新しいテクノロジーが音楽との新しい接点を作ってくれるのではと期待してやみません。でも日本の場合は著作権云々といろいろ難しそうですよね。

 

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