スクリーンショット 2016-01-22 17.43.50

 

アップルのLogic Pro X がバージョン10.2.1をリリースしました。前回のアップデートが昨年の夏でしたので、およそ5ヶ月ぶり位ということになります。今回のアップデートは、前回ほどの大型アップデートではありません。でも、知っておいて得する素敵な新機能やバグ修正が山ほどあるので、今日はその中のいくつかを紹介しておきましょう。

 

①ダンス、ポップ系の650以上のApple Loopが追加されました。Loopsのブラウザーから追加コンテンツを直接ダウンロードすることも可能となりました。

スクリーンショット 2016-01-23 16.57.01

ダウンロードされていないファイルは暗く表示され、右横の矢印を押すとダウンロードが開始する

 

②Logic Pro X はたくさんのプラグンソフトウェアを同時に「録音可能」状態にして、演奏録音を行うことができるのですが、一つのコアに過剰な負担をかけてしまう難点がありました。そんな時、環境設定「Audio」>「マルチスレッド処理」から「再生とライブトラック」を選択すると、パフォーマンスが大きく向上します。

スクリーンショット 2016-01-23 17.07.31

環境設定オーディオで、マルチスレッドの処理方法を選択できる

 

③Logic 10.2から搭載されたプラグインシンセAlchemyの機能がさらに向上しました。11種類のスペクトラル・エフェクトが追加されたほか、Apple LoopsをAlchemyに直接ドラッグしてロードすることもでき、ロードしたファイルのテンポはLogicのテンポに自動的に調節されます。

スクリーンショット_2016-01-23_17_14_21

 

 

④先日リリースとなったアップルのレコーダーアプリMusic Memosで作ったファイルやプロジェクトを読み込むことができます。テンポ情報や、ダウンビート等の情報も、そのままプロジェクトに反映されます。Music Memosで作った伴奏(ドラムやベースパターン)はLogicのEXSサンプラーの似た音で再現されます。

Music Memosからエクスポートを行うには、Air Dropもしくは iCloud Driveを使うのが便利ですが、iTunesを経由しても行えます。プロジェクトをエクスポートする場合はGarageBandのプロジェクトを選択しましょう。

IMG_0377

MusicMemosのエクスポート画面

 

⑤ステップエディターに便利な機能が加わりました。選択したリージョンに含まれるすべてのコンテンツが、レーンセットとして、自動的に作成表示されます。

スクリーンショット 2016-01-23 17.34.51

ステップエディター

 

⑥選択した複数のトラックだけをまとめてバウンスしたり、選択した複数のリージョンだけをエクスポートできるようになりました。ライブ用にステムファイルを作るのがこれまでより簡単になりました。

⑦リージョンやオートメーションデータを含んでいない、空のトラックを隠すためのキーコマンドが追加されました。デフォルトではアサインされていませんので、使いたい時は自分でアサインしなければなりません。

⑧リージョンインスペクターから行ったトランスポーズを、ピアノロールに反映できるようになりました。ピアノロールの「表示メニュー」より、「リージョンのトランスポーズ」にチェックを入れましょう。

スクリーンショット 2016-01-23 18.10.56

 

 

⑨いくつかのプラグインがアップデートされ、Retinaディスプレイにも対応しました。見た目だけでなく、機能もアップデートしているのでチェックしてみてください。アップデートされたプラグインは以下の通りです。

Stereo Delay, Tape Delay, Sample Delay, Bitcrusher, Clip Distortion,  Distortion, Phase Distortion, Adaptive Limiter, Limiter, Single Band EQ, AutoFilter, Levelmeter, Multimeter, Chorus, Ensemble, Flanger, Microphaser,  Phaser, EnVerb, SilverVerb,  Gain, Klopfgeist, Test Oscillator, Correlation Meter, Surround Level Meter, Surround Limiter, Binaural Post-Processing

スクリーンショット 2016-01-23 18.51.39

アップデートしたAutoFilter

 

⑩iOSのコントローラアプリLogic Remoteがバージョンアップしました。

まず、iPad Proがサポートされましたが、もちろんスクリーンが広い分だけ操作性も素晴らしく良いです。特に、Smart ControlやTouch Instrumentsを操作しながらキーコマンドを操作できるのが良いです。フェーダーも大きいですが、キーボードも大きく表示されます。ただ、Touch Instrumentsを激しく演奏すると、クラッシュしてしまうのは残念です。

IMG_0053

Logic Remote for iPad Proのスクリーン

 

iPhoneバージョンもリリースされましたが、iPadよりは機能が少ないです。iPhoneを縦にすると1トラック分のフェーダーとマスターフェーダーを表示し、オートメーションの書き込みが可能となっています。iPhoneを横にすると、キーコマンドが表示されます。

IMG_0378

Logic Remote for iPhoneのスクリーン

 

これ以外にもたくさん新機能が追加されているので、チェックしてみてください。

Tagged with:
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です