イギリスのレコードレーベルPoly Kicksは、アーティストHaroon Mirzaによる2枚組のロックドグルーブ・レコードをリリースすることを発表しました。
ところで、ロックドグルーブってなに?
レコードの再生が終わると、レコード針はラベルの外側を永遠に回り続け、埃っぽいノイズを鳴らし続けます。それを聞き続けていると、リズムループに聞こえ、なんだか気持ちよくなったりすることが稀にあります。あの音のことをロックド・グルーブと言います。グルーブという単語は、「リズムのノリ」という意味で使うことが多いですが、辞書を調べてみると、「レコードの溝」っていう意味もあるんですね。つまり、「ロックされた溝(グルーブ)」という意味なのです。かつて、ビートルズも「サージェント・ペパーズ」のUK版LPレコードのB面に、ロックドグルーブを使った隠しトラックを収録し、多くの物議をかもしました。
Haroon Mirzaの場合は、ダンボールやガラス、ビニールテープを使い、自身で12インチのお皿を作ります。これをターンテーブルでプレイし、レコード針がビニールテープに引っかかりノイズを発します。Haroon Mirzaは様々なパターンのループとエフェクターをミックスし、タフなビートを作っていきます。
下のYoutubeビデオではロックドグルーブ製作過程が映されます。
わっ!と驚くほど新鮮なサウンドではないにせよ、このアナログ感たっぷりの低音は、DAWソフトウェアのエフェクトだけではそう簡単に作れるものではありません。レコードをサンプリングするのとは違い、100%オリジナルのビートであることもプラスです。オオバコ向けのゴツいテクノを作っている方は、ぜひ参考にしてください。
ドイツ・ベルリンの有名マスタリングスタジオDubPlateでは、レコード盤にロックドグルーブを書き込むサービスも行っています。ループを作りたい場合は、下記のような準備が必要になります。イカしたレコードを作りたい方は参考にしてください。
How should material for loops(lock grooves)be prepared??
- The tempo must be exactly 133 1/3 bpm in order to fit a 4/4 bar onto a 33 1/3 rpm loop – that is the loop must be 1,8 seconds long.
- The tempo must be exactly 180 bpm in order to fit a 4/4 bar onto a 45 rpm loop – the loop must be 1 1/3 seconds long.
- We need a piece of the looped material , about 15 seconds long.
- We can also prepare the material, if required.