多くの新機能を備えたGarage Band for iOSのニューバージョン2.1がリリースされました。目玉となる新機能は、音源ループやDJスタイルのエフェクトをリアルタイムでトリガーしながら曲を構築できるLive Loops(画像上)です。これまでのようにタイムラインに沿ったシーケンスだけではなく、パターンベースでの曲作りが可能になります。
さらに、デスクトップバージョンのGragebandやLogic Pro Xにはすでに搭載されているバーチャルDrummer機能や、オートメーション機能が追加、iPhone 6sの3D Touch技術を使うアフタータッチ機能にも対応しています。また、iOS 9の新機能である「AU(Audio Unit)プラグインの読み込み」にもやっと対応しました。
GarageBand 2.1の主な新機能
- バーチャルなセッションドラマーを曲に追加
- シンプルEQ、Compressor、コントロール記録を使ってミキシング
- 音量のオートメーション操作
- Touch Instruments のコントロールを記録
- マルチトラック録音 (iPhone 5s、ipad Air、iPad mini2以降のデバイス、他社製のオーディオインターフェイスの使用で32トラックの同時録音)
- Live Loopsを使ってDJスタイルで音楽を作成(iPhone 5、5c、iPad 4G以降のデバイスに対応)
- ベースプレイヤーのための新しいAmp
- 1000以上の新しいサウンドとループ
- iCloud Driveへのプロジェクトセーブ、ロード
- 3Dタッチ(iPhone 6s、6s Plusのみ対応、ポリフォニックアフタータッチの演奏)
- AU(Audio Unitプラグイン対応)
- Appleの新アプリ、Music Memosとの連携
Live Loops
グリッド状に並んだセルをトリガーしながらトラックを構築できる新機能です。セルの中身は、付属のサウンドやループを使ッタリ、新規で録音して作ることもできます。
Remix FX
Live Loopsではさらに、XYパッドを使いリアルタイムでエフェクト操作ができます。エフェクトの種類は、Filter、 wobbel、 Orbit、 Repeater、 Reverb、 Delay。今時のEDMサウンドを作るにはぴったりかもしれません。iPhoneを傾けて操作することもできるようです。
Drummer
9人の様々なジャンル(EDM、テックハウス、ダブステップ、トラップ、ヒップホップ)のドラマーが、ユーザーの指示に合わせてドラムを演奏してくれる超便利機能です。
AU プラグインに対応
iOS 9 からAUプラグインに対応できるようになり、GarageBand for iOSもこれに対応するようになりました。しかし、実際問題はAUに対応するプラグイン自体がまだほとんどリリースされておらず、唯一私が試すことができたのはArturiaのiSEMです。でもやっとAUの本家アップルがこれに対応したことで、今後様々なサードパーティ製アプリもこの流れに乗ってくることでしょう。
これまでのGarage Bandでは、Audio Bus やIAA を使えばサードパーティ製のプラグインを使うことができました。でも複数のスクリーンをめくらなければならないなど、決して操作は楽ではありませんでした。
Garage BandでAUプラグインを読み込むと、スクリーン上にプラグインシンセ(またはエフェクター)のインターフェイスが表示され、ノブを回しながらの演奏だったり、これまでより直感的な音造りができるようになります。その点では、iPAd Proを使うと、かなり余裕のある操作を行えます。
操作レポートはまた後日アップします。