日本の音響機器メーカーZOOMは、これまでのイメージを覆すような、新発想のインストゥルメントARQを発表しました。ARQ はAero Rhythm Trakの略だそうです。空中リズムトラック?とでも訳すのでしょうか。
ARQは、ドラムマシン、シーケンサー、ルーパー、MIDIコントローラの機能を合体した製品です。本体はBase Stationと呼ばれる音源と、Ring Controllerと呼ばれるコントローラの二つのコンポーネントからできており、Ring Controllerだけを取り外し、タンバリン(フリスビー?)のように演奏をすることもできます。
音源部であるBase Stationには、468の/ドラムサウンド、70タイプのシンセサウンドを内蔵。インプット端子を装備し、サンプルレコーディングも行えます。USBによるコンピューターとの接続、SDカードスロットでパターンやループのセーブ、オーディオファイルのインポートを行えます。
コントローラー部であるRing Controllerからは、Bluetoothを使いBase StationやDAWソフトウェア等をワイヤレスで操作します。カラフルに輝く96個のパッドは、ベロシティや圧力センサーに対応しています。また、3軸のアクセロメーターによって、本体をブンブンと振り回すことによって、リアルタイムでMIDIコントロールメッセージを操作し、サウンドに変化をつけることができます。バッテリーを内蔵し、BaseStationとドッキングしている際に充電が行われます。重さは520g。
ドラムマシンというと、これまではMPCスタイルのマトリックス状のパッドだったり、909や808のような16個の横並びのスイッチがスタンダードだったわけですが、ARQの場合はこれが円型!。操作の方はかなり新鮮なこととなるに違いありません。気になるのは、シーケンサーのパワーです。これは早く実機を試してみたいところです。下のビデオはARQシーケンサーのデモンストレーションビデオです。
ARQ概要
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- ドラムマシン、シーケンサー、シンセサイザー、ルーパー、コントローラーを1台に凝縮
- 468種類のPCM波形と70種類のシンセ波形を持つパワフルなサウンドエンジン
- 最大5系統のエフェクト(インサートFX、フィルター、ディレイ、リバーブ、マスターFX)を使用可能
- 着脱式コントローラーは、手持ちスタイルでパッド演奏を魅せるパフォーマンスが可能
- 96個のベロシティセンス/アフタータッチ対応パッドと160個のフルカラーLED
- 握った位置のパッド演奏を無効にする、グリップポジション機能
- 3軸加速度センサーにより、コントローラーの傾きや動きでエフェクトパラメーターを制御
- シーケンサーのREC/PLAY/STOP、エフェクトのON/OFF操作ボタンを装備
- 1つのインストゥルメントを複数のパッドにアサインし、パッド入力を容易にするスプリットモード
- 各パートの音量、ミュート、ソロ操作が可能なミキサー機能
- シーケンスの入力に便利なプリカウント、クオンタイズ、スウィング、ビート設定
- 視覚的にも確認できるオーディオ・クリック機能
- 外部オーディオをキャプチャーし、ループ作成できるステレオ入力端子
- 内蔵パターン/ソング、SDカード上のWAV、外部オーディオからループ作成可能
- 最大99個のモノまたはステレオループを作成でき、最大32種類を同時再生可能
- ループのスタート/エンドポイントはリアルタイムまたは手動で設定可能
- ループのテンポ同期、ピッチ変更、リバース再生が可能
- 538種類のオシレータータイプ、最大16ボイスの同時発音数
- ノイズジェネレーター/インサートFX/フィルター/アンプ/ミキサー/モジュレーション/エンベロープジェネレーターを内蔵
- 音色に音階を付けられるKEYレイアウトモード(多様なプリセットスケールから選択可)
- パッドのベロシティ/アフタータッチ/加速度センサーの感度調節が可能
- テンポ同期に便利なタップテンポボタン装備
- パッド演奏時のLEDアニメーションを6タイプ用意
- オーディオ出力端子と別系統の、専用ボリューム付きヘッドフォン端子を装備
- USBポート、SDカードスロットを装備
- 長時間の連続使用が可能な低消費電力のBluetooth LEを採用
2016年4月発売、価格$599.99
⬇︎ZOOM ARQを使ったアクションライブビデオ