Cubasis-Mockup-Wood

 

iOSのホストアプリ(GarageBand、Cubasis、Modstep、AUMなど)はAudio Units for iOS フォーマットのプラグインを使うことができるのですが、実際の所はこのフォーマットのプラグイン(アプリ)自体がほんの数個しかなく、ユーザーとしては、いつからこのAUiが本格始動するのか気になっていたところなのです。例えばArturiaのiSEMは早くからこのAUiに対応していますが、他に目立つところと言ったら、Viking Synthというバーチャルアナログシンセ、、ま、この位らいなかったのです。ところが今月に入ってから徐々に明るい兆しが見え始めてきたのです。

AUになると何が一番便利なのかというと、ホストアプリ上ですべての機能を操作できることにあります。つまり、AudiobusやInter-App Audioと違い、「こっちのアプリに行って、また戻って、またこっちに行って、、」というような煩わしい操作をしなくて済む。それからホストアプリからプリセットを選ぶことができる。AUパラメーターやMIDI CCパラメーターをオートメーション操作できる。それから一つのプロジェクトの中で同じプラグインをいくつも同時に立ち上げることができる。コンピューターのAUプラグインに近い感覚で操作できるようになるわけです。

さて今日のニュースは、Bram Bosが新しくリリースしたドラムシンセRuismakerです。おそらくこれが世界初のAU for iOSフォーマットのドラムシンセになるのだと思います。

では、Ruismakerはどんなドラムシンセなのでしょうか?

 

paper_schematics

 

Ruismakerはアナログ回路をエミュレートしたドラムシンセで、80年代90年代フィーリングの詰まったサウンドが特徴です。サンプルは一切使っていません。コルグiKaossilator、ElasticDrum、DM-2あたりのドラムアプリのファンの人にならきっとヒットするはずです。

Ruismakerは8つのインストゥルメントを搭載。それぞれのインストゥルメントは8つのパラメーター(Tune、Decay、personality、Drive、Bitcrush、Delay send、pan、 Level)を持ち、メインアウトにはディレイとリバーブが付いています。また、Randomizeボタンを押せばサウンドをランダムに変えることができ、これはとても重宝します。とてもシンプルな作りですが、サウンドのバリエーションもある程度楽しむことができます。しかもサイズが10MBという軽さ!

主な機能

  • Audio Unitインストゥルメント、iOSの音楽制作はさらに便利に!
  • 各サウンドはオーセンティックなアナログ&FMアルゴリズムをモデリング
  • サンプルなし、すべてのサウンドはリアルタイムで合成
  • アナログ部品のエミュレート、繊細で自然なダイナミクス
  • ハードウェアドラムマシンRuismaker Annalellaのレプリカ
  • CPUフレンドリー、たくさんのRuismakerを同時に起動可能
  • 4インチのミニ・ユーザーインターフェイスモード(iPhone SEとiPhone 5S)
  • オートメーション可能なパラメーター(ホストアプリによるサポートが必要)
  • MIDI CCによるコントロール

ではデモサウンド↓をどうぞ。

 

 

Ruismakerをダウンロードすると、iPadやiphoneのメニューウィンドには通常通りRuismakerのアイコンが表示されますが、これをタップしてもマニュアルが表示されるだけでスタンドアローンアプリとしては起動しません。GarageBand、Cubasis、Modstep、AUMといったホストアプリからのみ起動できる純粋なプラグインなのです。

起動方法はホストアプリによって違いますが、大概はインストゥルメントの選択ページでAudio Unitsのフォルダーを見つけることができます。(画像下はCubasisでRuismakerを選択している様子です)

無事に起動すると、ホストアプリの画面にRuismakerのインターフェイスが表示されます。

 

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あとはMIDIノート(C♯2からF♯3)を書き込んでいけば、Ruismakerのドラムサウンドをトリガーできます。(画像下)

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Ruismaker自体にはシーケンサーは付いていないのですが、ModStepと一緒に使えばグルーブコントロールはバッチリです。CubasisやGragebandと一緒に使えば、ピアノロールを使った緻密なドラム打ち込みができます。

RuismakerのパラメーターにはすべてMIDI CCが付いているので、これをぐちゃぐちゃと動かしてサウンドに変化をつけるのも楽しいです。ホストアプリModstepやCubasisを使えば、かなり複雑なMIDI CCのオートメーションを書き込むことができます。

 

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CubasisでMIDI CCを書き込んでいるところ。

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ModstepからRuismakerを開いた様子。プリセットを選択できるのが良いです!

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ModstepのXYパッドにRuismakerのMIDI CCパラメーターをアサインすると、サウンドに変化をつけることができて楽しいです。

 

 

 

ホストアプリによって動きがまちまちな所もあるのですが、AU対応のプラグインはやはり使い勝手が良いです。この先、もっとAUiが広まれば、iOSの音楽制作ももっと快適になるに違いありません。ちなみに、Ruismakerの価格は600円。居酒屋でビール1杯飲む価格でここまで楽しめるなら文句ないでしょう。

 

App Store

Ruismaker

 

 

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