NIのKOMPLETE KONTROLソフトウェアは、同社のKOMPLETE KONTROL S-シリーズ・キーボードをコンピューターと接続する際に必要なソフトウェアです。これによって膨大な数のKOMPLETEインストゥルメントやNKS対応のプラグインを一括してブラウジングしたり、またはキーボードのスクリーンにはパラメーターが自動表示され、ソフトウェアをハードウェアのごとく操作できるようになります。
新しくリリースされたKOMPLETE KONTROLソフトウェアのバージョン1.6.1の新機能は4つあります。
(1.6.1は先週リリースされた1.6のバグフィックスバージョンです。ダウンロードはいつものようにNI Service Centerから行えます。)
1.Apple Logic Pro XとGarageBandとのネイティブ統合
Logic Pro XやGarageBandにネイティブで対応するようになったことで、コントロールサーフェスの面倒な設定がなくなった上に、より多くの操作をキーボードから行えるようになりました。
- [Rotary Encoder] > 再生ヘッドを1章節単位で動かす
- [SHIFT]+[LEFT] / [SHIFT]+[RIGHT] > Undo / Redo
[LOOP]+[Rotary Encoder] > サイクル範囲を移動 - [SHIFT]+[STOP] > メトロノームスイッチのオンとオフ
- [SHIFT]+[REC] > カウントインスイッチのオンとオフ
2.アルペジエーターに新機能搭載
アルペジエーターに新しいパラメーター(リトリガー、リピート、オフセット、反転、レンジ)が増えました。これまでのパラメーターとのコンビネーションでより複雑なパターンを作ることができます。アルペジエーターは、ソフトウェアからでも、KKキーボードからでも同じ操作が可能です。
3.ハードウェアからのブラウジング
バージョン1.6.1のベスト機能! これまでブラウジングをする際には、結局のところコンピュータースクリーンを見て、インストゥルメントを探したり、プリセットを探さなければなりませんでしたが、これからはKK Sシリーズキーボードのスクリーンにもインストゥルメント名、メーカー名、カテゴリー、プリセット名が表示されるようになります。設定はPreferences>Hardware>NavigateのBrowse Modeで、Hardwareにチェックを入れます。
4.視覚障害がある方のための音声ガイド
Preferences>HardwareにてAccesibilityにチェックを入れたのち、KOMPLETE KONTROLキーボードのSHIFTボタン(左上)を押しながらPRESET-UPボタン(右上)を押すと、音声ガイドがスタートし、主にパラメーター名を読み上げてくれます。音声を変えるには、Mac OSの環境設定>音声入力と読みあげより、KyokoさんかOtoyaさん、もしくは外国語音声を選択できます。Mac OS X+KOMPLETE KONTROL S-シリーズキーボードのみの対応です。
以上、KOMPLETE KONTROL ソフトウェアバージョン1.6.1の新機能でした。
個人的に次のバージョンアップで期待したいのは、アルペジエーターとスケールのMIDI書き出し機能、それからピッチベンドとモジュレーションストリップの機能充実です。