1989年製のWaldorf 社のシンセMicrowaveがプラグイン化されました。これは単なるヴィンテージ機材のプラグインエミュレーションではありません。Waldorfは、オリジナル機のアナログ面とデジタル面の両方を再現するために多大な努力を払い、さらには、もしオリジナルのハードウェアを持っているなら、それをエディターとして使用できるソフトウェアまで構築しました。
現在私たちが知るウェーブテーブルシンセサイザーは、PPG Wave(1979年)というシンセの影響を多分に受けています。WaldorfはPPGの技術と従業員を引き継ぎ、その結果として1989年にMicrowaveが誕生しました。これはデジタル/アナログのハイブリッドで、デジタルサンプリングされたウェーブテーブルが、アナログVCAエンベロープとVCF(フィルター)セクションを通して処理され、クラシックで暖かみがありながらも非常に複雑なサウンドを生み出します。2ユニットのラックモジュールとしてMicrowaveは当時価格約30万円販売されました。
Microwaveは非常に強力なサウンドを生み出すシンセですが、多くの機能が悲惨なインターフェースデザインに閉じ込められています。Waldorfが唯一正しく行ったのは、大きくて美しい赤いノブを配置したことで、このノブのおかげでハードウェアは一目でわかる。当時サンレコを読んでいた人なら、きっと記憶にあるに違いありません。microwaveは当時の最悪のインターフェイスのデザイン流行を取り入れてしまったが故に、見た目は洗練されてはいたものの、とにかく操作が難しくなってしまったのです。
新しいMicrowave 1プラグインは、Waldorfがこれらの欠点をすべて解消したかのようなシンセに仕上がっています。このソフトウェアのインターフェース自体は革新的ではありませんが、すべてのパラメータにアクセスできるようになっています。ノブがずらりと並んでいるだけでなく、ウェーブテーブル、エンベロープ、フィルター応答曲線の視覚化も可能です。さらには、ウェーブテーブルを直接編集することもできます。
このプラグインの本格的な再現性は、オリジナルを使ったことがなくても驚くほど楽しいものに見えます。また、ウェーブテーブルシンセのファンであれば、このプラグインはその歴史的価値だけでも購入する価値がありそうです。
対応フォーマットはVST、VST3、AU、AAXで、macOSとWindowsに対応。イントロ価格は119ユーロ(VAT込み)、その後は149ユーロです。