Play All Dayが開発したPlayFaderは、ユニークなアプローチを持つシーケンサーです。おもちゃのようなカラフルなデザイン(黄色やグレーのバリエーション)で、2つのフェーダーと虹色の8つのボタンを備え、CV/gateやMIDIシーケンスをリアルタイムで生成、ループ、録音、エフェクトの操作が可能です。音源を内蔵せず、EurorackモジュールやMIDIシンセなどと接続して使用するシーケンサーとして設計されています。
PlayFaderはシンプルな操作でCV出力やゲート信号をコントロールでき、複数のエフェクトや外部クロックとの同期も対応。さらに「Fun」ボタンを押すと、RollやSliceなどのエフェクトでパターンにリズミカルな変化を加えられます。MIDI出力にも対応しており、コントロールチェンジや和音のトリガーもサポートします。
2つのチャンネルを活用することで、さらに複雑な操作が可能です。たとえば、1つのチャンネルをモノフォニックCV/gateソースに、もう1つをフィルターのカットオフやエンベロープリリースタイム、エフェクトのウェット/ドライバランスなどを調整するモジュレーションソースとして活用できます。また、デュオフォニックなシンセやモジュラーシステムと組み合わせれば、異なる音色やメロディを重ねたハーモニーやリフを簡単に作成できます。
PlayFaderはシーケンス対象の機材や接続ケーブル、電源が必要なため、すぐにどこでも音楽制作が可能なポータブル機材ではありませんが、持ち運びは容易で、ライブセットアップにも適した頑丈な設計です。価格は£299(およそ59,000円)とやや高価ですが、PlayFaderの革新性と直感的な操作性は、シンセやモジュラー機器の新たな可能性を広げ、音楽制作に新しいアプローチをもたらしてくれるような気がします。