Cre8audioが面白いものを出してきました。

2025年春、彼らが発表したのは、完全アナログのドラムマシン「Boom Chick」と、ヴィンテージ感たっぷりのミキサー「Assembler」の2機種。しかもどちらも、モジュラー界隈でおなじみPittsburgh Modularとの共同開発。この名前を聞いただけでテンション上がった人、多いんじゃないでしょうか。

実際にスペックを見てみると、「ただのレトロリバイバルじゃないぞ?」という印象。どちらも今のシーンに必要な機能をちゃんと押さえつつ、アナログの良さを丁寧に活かしてる。5月に開催されるSuperboothで実機に触れる前に、今回のリリース情報から感じた印象をまとめておきます。

Boom Chick – アナログの楽しさ、全部入り

まず「Boom Chick」。これは完全アナログのドラムマシンで、スタンドアロンでもユーロラックモジュールとしても使えるという柔軟さが魅力。

触ってすぐ音が出て、ノブをひねればちゃんと反応してくれる──そんな”手応え”のあるマシンって、最近減ってきたような気がするけど、Boom Chickはまさにそういう一台。

気になったポイント:

5つのアナログドラムボイス(Kick / Snare / Drum1・2 / Hats)はすべて完全新設計。クラシックな音にも、ちょっと攻めた音にも振れる。

シーケンサーが超優秀! ステップとライブの2モードに加え、**ユークリッド生成やポリリズム、チャンス(確率演奏)**も標準搭載。これ、MIDIで外部機材に送るだけでも楽しいやつ。

• ノブ1個で1機能という潔い設計。音作りに集中できるのが嬉しい

個別トリガーIn/Out、TRS MIDI、クロックI/Oまで完備。モジュラーにもDAWにもすっと馴染む。

正直、「手で叩くような感覚でビートを作りたい人」にはめちゃくちゃ刺さると思う。

あと、音が丸いけど、芯がしっかりしてて心地いいんですよね。YouTubeのデモでもそれは感じられるレベル。

 

 

Assembler – ミキサーだけど、単なるミキサーじゃない

次に「Assembler」。こっちはアナログのミキサーなんですが、「EQとゲインとフェーダーがあるだけ」みたいな存在ではなくて、“音を作るツール”として設計されてる感がめちゃくちゃ強いです。

実際惹かれたところ:

• 入力は10チャンネル(モノ6+ステレオ2)、すべてにビンテージ風サチュレーション&ソフトコンプ入り。これだけでも音がグッとまとまる。

• チャンネル1・2には±15dBのEQ。結構効きが良さそうなので、ステムやシンセを直接EQしてサウンド作りにも活用できそう。

• AUXセンドは3系統。リターンには個別ゲインがついてて、しかもステレオ2+モノ1という配慮が地味にありがたい。

Cueモニターとヘッドフォンアウトが独立してるから、ライブにも使いやすい!

• 実は自己発振もするというクセ強ポイント。ノイズ〜エクスペリメンタル界隈にも刺さりそう。

シンプルに言うと「音が気持ちよくなるだけじゃなく、混ぜてて楽しい」タイプのミキサー。

しかも、ユーロラックとライン両方対応だから、DAWで作ったトラックをアナログでまとめてウォームに仕上げるなんて使い方もアリでしょう。

2台合わせて10万円くらいか?

どちらも価格は**$399.99(約6万円前後)、日本での取り扱いにもよるけど、2台合わせても10万円切るくらい**で揃えられそう。

音も使い勝手もアナログの“濃さ”をしっかり感じられる機材が、この価格で出てくるのはかなり嬉しい。

最後に

今回ご紹介したBoom ChickとAssemblerは、あくまで現時点では発表されたスペックと情報からの印象に過ぎませんが、それでも音作りに対する思想や開発陣のこだわりがしっかり伝わってくる内容でした。

特に、アナログ回路の設計を“懐かしさ”ではなく“新しい使いやすさ”として提示している点に、Cre8audioとPittsburgh Modularの狙いを感じます。

実機に実際に触れて、その操作感や音の質感を体験できるのは、おそらく5月のSuperbooth 25

現場でどんな音が飛び出すのか、今から楽しみにしています。

音作りを“耳”と“手”でやりたい人には、間違いなく刺激になる機材に違いありません。

 

https://www.cre8audio.com/

 

 

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