KORG が発表した Bluetooth MIDI アダプター BM-1 は、既存の無線MIDIアダプターと同じカテゴリーに属しつつ、設計面ではいくつか今の時代に合ったアップデートが施された印象があります。
以下は、公式仕様で確認できる内容をもとにした、現時点での整理です。
-
Bluetooth 5 対応
→ 通信世代としては新しく、安定性・距離・省電力の面で有利。
-
MIDI IN / OUT(5ピンDIN)
→ 既存のシンセ・モジュールとそのまま接続できる定番仕様。
-
電源は MIDI OUT 端子から供給(5V / 3.3V)
→ 外部電源が不要。挿すだけで動く設計はシンプルで扱いやすい。
-
レイテンシは約 3ms 以下(BM-1 同士での公式テスト)
→ 数値としては優秀な部類。ただし実際の体感は環境次第。
-
最大通信距離 約20m(障害物なし)
→ 一般的なスタジオ環境では十分。広めのスペースでも余裕のある設計。
-
専用アプリ「KORG BM-1」で複数台の BM-1 をグループ化
→ 複数機材をワイヤレスでまとめて扱えるのは新しい使い方が想像できる。
-
ファームウェアアップデート対応
→ 運用後の改善や機能追加にも期待できる、今どきの仕様。
-
KORG Gadget LE / KORG Module で“追加機能がアンロック”される仕組み
→ 対応アプリと接続することで、追加のサウンドや機能が使える“バンドル連携”が用意されている。

従来の Bluetooth MIDI とどう違うのか
Bluetooth MIDI アダプターといえば、これまではたとえば:
-
Yamaha MD-BT01 / UD-BT01
-
Roland WM-1 / WM-1D
-
CME WIDI Master / WIDI Bud Pro
といった製品が広く使われてきました。
これらはいずれも実績あるデバイスですが、
電源の相性、取り付けやすさ、複数台の管理などで、それぞれに特徴があります。
BM-1 が“新しい”と感じられるポイント
公式仕様を見た範囲では、BM-1 は以下の点が現代的です:
-
MIDI OUT からの給電で動き、電源の準備が最小限
-
Bluetooth 5 による通信仕様(距離・速度)
-
複数台の BM-1 をまとめて扱えるグループ機能
-
柔らかいケーブル構造で取り付けしやすいデザイン
従来機と比べて「何かとややこしかった問題が整っているな」という印象があります。
まとめ
KORG BM-1 は、これまで Bluetooth MIDI としてよく使われてきた
Yamaha、Roland、CME などの製品と同じ系統に属しながらも、
電源の取り回し・接続性・複数台の扱いやすさ といった部分が、
少し今の時代に寄り添う形で整えられている印象があります。
いわゆる“第二世代の Bluetooth MIDI アダプター”とでも呼べそうな方向性で、
ワイヤレスMIDIのハードルが一段下がる予感があります。
スタジオ環境や DAW、ライブスペースなどで実際に使ってみて、レイテンシの体感や接続の安定度を確認してみたいです。
発売日:2025年1月15日
価格:8800円




コメントを残す