
ニューヨークの街をそのまま音楽スタジオに変えてしまう、即興アーティスト ARIatHOME。動画がバズっていることは知っていたけれど、改めて見ると、街で出会った人の声から一瞬で音楽が始まっていく様子にただ驚いてしまう。
彼は ROLI Piano M、LaunchControl、RC-505、Ableton Live を動かすラップトップなどを身体の前で操作しながら街を歩き、歌声が聞こえた瞬間にコードをつけ、ビートを重ね、数秒で曲にしてしまう。
ニューヨークには本当に歌える人が多く、しかもみんな音に対してオープンだ。誰かが一声発すれば空気が変わり、周囲の人が次々と参加していく。この寛容さが、ARI の音楽をさらに生き生きとさせている。
彼のパフォーマンスは、動き・即興性・つながりを軸に、その場のエネルギーをそのまま音に変換していく。ニューヨークの勢いがビートになり、人の熱がメロディになる。その瞬間の変化がとても面白い。
映像を見ていると、音楽って本来もっと偶然でよかったし、もっと人と共有されてよかったんだよな、と素直に思えてくる。街から生まれる音には、部屋の中では得られない強さがある。
ARIatHOME のパフォーマンスは、そんな“音楽の原点”を静かに思い出させてくれる。


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