1982年10月1日は世界初のCDプレーヤーが発売になった日。ソニーのCDP-101と日立Lo-D DAD-1000とデノン DCD-2000。価格はソニーが168.000円、日立とDENONが189.000円だったそうでです。CDプレーヤーの発売と共に世界初のCDソフトが発売されたのも同じく1982年10月1日。CBSソニー、Epicソニー、日本コロンビアから全60タイトルが発売されるわけですが、そのうち一番最初に生産されたCDがビリージョエルの『ニューヨーク52番街』(3.500円)だったということで、これが世界初のCDと呼ばれています。
デジタル音楽時代の幕開け、それも日本が世界のテクノロジーの先導を切っていた今となっては懐かしい時代の話。それから現在に至る30年の間に私たちは様々な音楽プレーヤーが現れては消えていく姿を目にすることとなります。たとえばカセットプレーヤー、DAT、Mini Disc(MD) などのメディアはもうほとんど見る機会もなくなり、30才を迎えたCDは現在「デジタル配信」という音楽革命に直面中、「CDが売れなくなってしまった」というニュースはもうみなさんご存知のことでしょう。英米のメジャーレーベルは2012年末にはCDフォーマットでのリリースを打ち切り、一部有名アーティストのスペシャルエディションCDのみを販売するという話も噂されています。
面白いのは、その昔はCDによってその歴史が危ぶまれたアナログレコードの売り上げが現在上昇をしているという話。例えばアメリカでは2010年の290万枚の売り上げが2011年には390万枚に上昇、また大型CDショップHMVは今後アナログレコードのストックを増やしていく方針であることも報告されています。
熱烈なファンによって支えられているアナログレコード。アナログレコードが生き残っている一番の理由は他では再現することのできないサウンドクオリティにあるのでしょう。しかしCDのクオリティはデジタル配信(aiff WAV)のクオリティに取って代えられるもので、CDがアナログレコードのようにこの先人気を盛り返せるのかどうかはいまいち微妙なところかもしれません。
CDの売り上げが下がっている今日この頃、世界中の音楽産業がそれに次ぐ新しいアイデアを練っているわけですが、BECKのアイデアは100年昔のもの。今年の12月の発売予定のBeckのニューアルバム「Song Reader」はCDでもデジタルフォーマットでもない形。全20曲のフルカラーの楽譜と美しいアートイメージがハードカバーにパッケージされ売り出される予定なのだそう。
リリースの後には模範演奏がMcSweeney’sのホームページに掲載される予定もあるのだそうです。でも模範演奏を聴く前に自分なりの演奏を考え出すのがきっとこのプロジェクトの醍醐味でしょう。
なんとも時代錯誤なアイデアと思う一方で、その昔は作曲家が譜面を書き、ミュージシャンが集まって演奏をしてから、初めて「音」になったという歴史をもう一度振り返ることができる美しい実験のようにも思えますよね。
楽譜を読めない人、、がっかりすることはありません。日本のテクノロジーがきっと助けてくれるはず。KAWAIから発売されているiPhoneアプリ「楽譜カメラ」が今こそ役に立つ時が来ているのかも。楽譜にカメラを向けるだけで、五線や音符を瞬時に認識。多少の湾曲、シワのある楽譜もOK。
via AV Club/ Create Digital music
今、世界でもっとも売れているダンスミュージックアーティストの一人Deadmau 5。その豪華絢爛ぶりはアメリカのシンセニュースではいつも噂の的。音楽の方向性は別として、彼のテーストはシンセマニアの心を揺さぶるものがあることは確かなのかもしれません。例えば、先日Facebookで公開された新しいスタジオの画像。2台のBuchlaとModcanモジュラーシステムが中央に置かれたスーパーモダンスタジオは、ただスゴーい。
さて、先週行われていたカナダ・トロントでのミュージックフェス。そこで今回Deadmau 5が見せてくれたものは、大型タッチスクーリンを使ったライブパフォーマンス。まるで巨大iPadとLemur。ノートトリガー、ループトリガー、フェーダーコントロールなど、iPadユーザーにはおなじみのアクションですが、これならば観客も何をやっているのか明確に理解できるわけですよね。果たしてこの巨大タッチスクリーンの正体は何なのでしょうか。
音質が悪いですが、ビデオの方をどうぞ。
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ダンスミュージック専門のオンライン購入サイトBleep。個人的にはFlacファイルでのトラック購入ができることでとても好印象を持っているサイト。そんなBleepによって編集された「A guide to electronic music」は1930年代から現在までのエレクトロニック音楽の歴史をたどることのできる全55曲がダウンロード購入できる。オリヴィエメシアンによるオンドマルトノを使った「Oraison」(1983年)から始まり、ジョンケージ(1952年)アートオブノイズ(1984年)エイフェックスツイン(1999年)ジェームズブレイク(現在)へとつながっていく。見落としていた名曲が見つかること必至。トラックリストは次の通り。
そしてBleepによって編集されたFaceBookタイムラインもエレクトロニック音楽の歴史を知る上でとても画期的なサイト。フランス人技師のエドアード・レオン・ スコットによって発明されたフォノグラフ(1958年)という装置から始まり、エジソンによる蓄音機、そしてMoog、Roland TR-808などのエレクトロニック音楽の歴史を語る上で欠かすことのできない重要な機材の紹介や、コンピレーションには収まっていない重要なトラックのYouTUbeビデオやレーベルがタイムラインに沿って紹介されている。もちろんそのセレクションに関しては異議ある部分もあるのだが、時代の流れにそってエレクトロニック音楽を学び、楽しむのもなかなか面白い。
いっかい 「1929年生まれの電子楽器 オンド・マルトノ」
ただのシンセデモンストレーションとしてだけではなく、聞いていても楽しめるMeat Beat Manifestoによる超ビンテージサウンド。
Roland System 100 & System 100m
EMS Synthi 100 & EMS Vocoder
EKO COMPUTERHYTHM
Syntovox 221
Sennheiser Vocoder VSM201
EMS Synthi
EMS Universal Sequencer
ARP 2500
EML 200
Moog Minimoog Model D
Emu Modular
Moog 16 Channel Vococer