ドイツ・フランクフルトで開催中のムジークメッセ2013。前々日から妙なにぎわいを見せていたコルグ新製品の噂は本当のことだったということが分かり、コルグに振り回されてしまったかのような第1日目。しかしNordlead 4のニューサウンドも美味。Novation のBass StationやLaunchPadも素晴らしい出来映え。90年代〜2000年初頭への回顧が感じられる傾向の中で、ドイツ・アナログスタッフは剛健。まずはムジークメッセ2013画像からどうぞ。

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ドイツのアナログシンセメーカーMFBはムジークメッセ2013で、アナログシンセサイザーDominion 1と、アナログドラムマシンTanzbärを発表するとのアナウンス。詳細はフライアーに書いてある通り。Dominion 1 の方はデスクトップ型シンセサイザーDominion X に3オクターブのキーボード付が付いたバージョン。スライダーが10本も付いています。アウトプットもたくさん。 Dominion (自治領) €1380

先日、音声のティーザーのみが公開になっていたMFBのニュードラムマシンTanzbär。デモトラックno.2も公開になっています。Tanz(ダンス)+ bär(熊)=ダンスする熊? €840 今回のメッセでもっとも気になる製品。

 

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1984年に発売になったコルグのシンセサイザーDW-8000とそのラックマウントモデルEX-8000。DWGS (デジタル・ウェーブフォーム・ジェネレーター・システム) という音源にアナログVCFとVCAが合わさったデジタルとアナログのハイブリッドシンセ。2基のオシレーターにはサイン波やのこぎり波だけではなくクラリネット、ピアノ、オルガン、ブラス、サック、バイオリン、オルガン、サックス、ギター、ディストーションギター、ベース、デジタルベース、ベルなど全16の波形が用意されており、ローパスフィルターは発振もします。当時は画期的だったアフタータッチやイニシャルタッチやポリフォニックのポルタメント機能、64のプログラムメモリーやデジタルディレイも付いています。

欠点はとにかく操作が面倒なところで、音色のエディットをする際にはまずパラメーターの番号をリストで確認→ パラメーター番号を入力→ 設定値を入力 といったように一度に一つのパラメーターしか動かすことができず、ツマミを両手でグイングインと回すような今の時代の感覚からはほど遠いデザインです。1984年というMIDIの黎明期でもあったせいか、通常のMIDIコントローラを使ってフィルターの開け閉めの操作をするだけでもSysExを使わなければなりません。

ところが先日iOSカスタムコントローラアプリLemurのユーザーライブラリーでこのEX-8000(DW-8000)のテンプレートを発見。おかげでお蔵入りしていたEX-8000をiPadでコントロールすることが可能に。

Lemur ユーザーライブラリー、Bronc Comboによって作られたDW-8000(EX-8000)テンプレート。白黒のシンプルなインターフェイスではDW-8000(EX-8000)のパラメーターのほとんどをMIDIコントロールすることができ、これまでの厄介な操作から解放されるのはもちろん、この楽器の魅力を再発見することができます。

改めてEX-8000をいじってみて、80年臭さを感じてしまうところもあるのですが、暖かみのあるサウンドは今聴いても魅力的です。「名機コルグM1の一時代前のサウンド」というのも何となく理解できる表現だと思いますです。LFOの穏やかな波は超絶妙。 モジュレーションをかけることのできるディレイサウンドは美しく、低音も思った以上にしっかりしています。

Lemurによって息を吹き返し たかのような80年代マシンEX-8000、サウンドデモを作ったので聴いてみてください。Ableton LiveからMIDIノートを送信し、LemurでWifiコントロールしています。音はすべてEX-8000からです。

 

 


Korg Museum


MFB Drum Computer Session – out in april 2013 by Yapacc on Mixcloud

 ドイツベルリンのアナログシンセメーカーMFBからの新しいドラムマシンのティーザーがMixCloudに公開されています(音声のみです)。4月発売予定。わお、超タイト。

new analogue drum computer with 14 live editing instruments, 2 programable cv/gate outs, step sequencing, knob recording, individual outs, two midi in for external advanced editing, supertight sequencer with enhanced shuffle, microshift, easy programming .. and and

 

MFB

Via De:Bug


昨年のMusicMesseでPulse 2が発表になって以来、音沙汰がなかったドイツのシンセサイザーメーカーWaldorfからの意外な新作発表。デスクトップ型ミニシンセサイザーRocketは8つのデジタルオシレーターとマルチモードのアナログフィルターを備えるシンセ。8つのモノフォニックオシレーターを使ったユニゾン/コードモード、Boosterなど、聞いただけでもこのRocketがいかにアグレッシブなサウンドを持つシンセなのか想像できます。電源もMIDI信号もUSBから供給できるスマート設計。しかもMIDI端子付き。とはいってもフレンドリー価格の$244。Mac Miniくらいの大きさなのでしょうか?Pulse 2は3つのアナログオシレーターを持つオールアナログシンセですがこちらのRocketは8つのデジタルオシレーター。どちらのサウンドが好みなのか試してみるのが楽しみです。RocketPulse2も今年3月のリリース予定。

Rocket発表にともない、Waldorfプラグインシンセのディスカウントセールが明日日曜日から火曜日まで実施中。日曜日は40% off。詳しくはWaldorfサイトよりどうぞ。

追記: Rocketは3月上旬よりEU圏内での発売が予定されているとのこと。Pulse 2は2003年春とのことです。

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今なお多くののミュージシャンが愛し続ける昔のアナログシンセサイザー。その代名詞となるのがローランドのドラムマシーンTr-909や808ですが、生産 が中止されてから何十年たった今でもビンテージマシンとして世界中の中古市場をにぎわしているのはもうご存知の通り。ノスタルジーだけではなく、今の時代のミュージシャンが今の気 分を持って大きなボタンやツマミをいじることで、新しい発見をし、それでしかありえない個性のあるサウンドを手に入れ、新しい音楽を生み出しているのです。

東京原宿にあるアナログシンセサイザー専門のショップFive G。店内に足を踏み入れた大概の人が驚くことは所狭しと展示されている70年代から現代までのシンセサイザーの数。日本産のアナログシンセのストックの多さ はもちろん世界随一でしょう。専門技術者によって調整が行われたビンテージシンセの販売、海外シンセの輸入販売、独自技術を使うアフターケアも行うFiveGはアナログ シンセファンにとってはまさに聖地。

僕自身が初めてこのショッップを訪れたのはかれこれ10年前くらいのことですが、その時の驚きや興奮は今でも覚えています。テレビや写真でしか見たことのないレアな機材を生で見てさわることのできる喜びはシンセファンなら理解してもらえるでしょう。ヨーロッパのテクノミュージシャンと日本についての話をすると大概話題になるのがこのFive Gだったり。

古きを尋ね新しきを知る。それでは中に入ってみましょう。

 

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