ドイツのテクノデュオ、マウスオンマーズが手がけたアプリWretchUp がリリースされました。WretchUp はボイスチェンジャー・エフェクター。厳密に言うとピッチシフターとディレイが合わさったようなエフェクターで、iPhoneやiPad のマイクロフォンに向かって歌ったり叫んだりした声がアナーキーに加工され、スピーカーからならされます。大声を出しながらパラメーター(ディレイタイム・フィードバック・フィルター・フリークエンシー)を上げ下げするのが一番楽しい使い方かもしれません。または録音した音を再生しながら、スピードノブをグルグル回してみるのも楽しいです。もちろん声以外、リズムループやシンセサウンドに使ってみるのも楽しいです。
iPhoneでもiPadでも使えるユニバーサル仕様ではありますが、「iPhone片手持ち」で使った方がライブでの見栄えは良いかもしれません。
実験的、電子的、ドイツ的ユーモアあふれる、やんちゃなニューアプリ。
App store にて¥400
バネの音というと「ビヨーン」とか「ボヨーン」とか、昭和のアニメ(コミカルなキャラクター)によく使われていた効果音だったような気がしますが、このバネに電気を通すと「手引きスプリングリバーブ」や「100メートルの巨大スプリングリバープ」のような獰猛な音になったりもします。
Slaperoo Percussion が公開したビデオ「The Spring Doorstop」では、ドアのあおり停め(ドアを開いたまま壁に固定する金具)を使って作られた電子パーカッション(?)のデモンストレーションが行なわれています。
Spring Doorstopはバネ製のあおり停めにSlaperoo Percussion SlapStick S-100のピックアップが取り付けられ、ケーブルを挿入することができるようになっているようです。製品化の予定はないそうですが、こんなパーカションがスタジオに置いてあったらちょっと気分も変わって面白いかもしれません。効果の方は⬇️のビデオで確認してみてください。
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2月のMusikmesse 2014 でアナウンスされて以来、注目は大きかったものの肝心なそのサウンドがどのようなものなのか聞くことのできなかった AKAI Professional のアナログドラムマシンRhythm Wolfですが、ついにAKAI Pro によるデモビデオが公開され、その生音を聞くことができます。
ビデオはすべてリアルタイムの演奏が収録されており、ベースサウンドには外部ディレイエフェクターがかけられているそうです。それにしてもサウンドの方はかなりサブの効いたご機嫌なアナログサウンド。ヘッドフォンもしくは大型スピーカーで聞いてみてください。
iOSアプリ「Gliderverb」は、リバーブエフェクターのパラメーターをいじりながら音楽演奏をすることができるもので、たとえば、ルームサイズの値を大きくしたり小さくしたりすることによって残響音を大きくしたり小さくしたり、残響音の周波数をいじることでピッチを変化させるなど、リバーブエフェクターの新しい使い方を模索することができるユニークなアプリです。サウンドの方もとてもスムーズで、この茹だるような暑さのなか、ほんのり涼しい気分に浸ることができます。
オーディオファイルを読み込み、パラメーターをいじるだけでも様々な音像をつくることができるのですが、インパルスシンセ内蔵のパッドをアクティベート(¥700)することで、水のしずくのような美しい音を奏でることもできます。
iOS ディバイスを傾けたりすることによってパラメーターを動かすこともできますし、また、外部MIDIコントローラを使って動かすこともできます。もちろんAudioBusとIAA にも対応。フリーのアプリなのでぜひ試してみてください。
Ableton Live 専用ディバイス「Gliderverb」(無償)もあり。
App store にてフリー
この秋にリリースが予定されているAKAI のアナログドラムマシン「Rhythm WOLF」。
このリリースの話自体は今年の2月頃からあったわけですが、Musikmesse 2014 では展示されてはいたものの肝心の音を聞くことができなかったり、ややフライング気味のスタートを切ったマシンではあるのですが、先日公開されたYoutubeビデオで「Rhythm WOLF」の音をやっと聞くことができるようになりました。ラフなセッションといった感じのビデオではありますが、ヘッドフォンを使って聞けば、なんとなくではありますが「Rhythm WOLF」のキャラクターが見えてきます。
「Rhythm Wolf 」にはキック・スネア・クローズハット・オープンハット・メタリックパーカッションの5つのボイスが装備されており、それぞれのピッチ・アンプ・ボリュームをノブで操作することができるスタンダードな配列になっています。それぞれのボイスにはMPCパッドが付いているので、リアルタイムな演奏も楽しめそうです。(残念ながら?クラップは入っていないようです。)
ベースシンセサイザーも同様に、ピッチとエンベロープのコントロールが可能になっているようですが、割とシンプルなシンセサイザーといった様子です。
面白いのは「Howl」というネーミングがされたエフェクターで、これはディストーションに近いエフェクターのようです。(Wolf..Howl…狼のようなワイルドなイメージなのでしょうか)
興味深いのはシーケンサー部で、32のパターンをストアすることができ、スィング機能も付いています。MIDI OUT ・ゲートを使って外部MIDIマシンとの連携も計れるようです。
価格が$199ということで、同じ価格帯のコルグのVolca Beatsやvolca Bass との比較をするのが楽しそうです。「Rhythm Wolf 」は今年秋の発売予定。はやく実機を試してみたいです。
1982 年に登場したコルグのラックタイプのデジタルディレイSDD-3000 がペダルタイプのディレイSDD-3000 PEDAL として復活します。
SDD-3000 PEDAL
- 伝説のデジタルディレイ、SDD-3000 の全機能をペダルタイプに凝縮
- オリジナルのSDD-3000ディレイをはじめ、アナログディレイモデリング、幻想的なサウンドを生み出すKOSMIC、リバース、パンニング等、全8種類のディレイタイプを用意
- SDD-3000のサウンドを決定付けたプリアンプを忠実に再現
- アナログ回路のハードウェアは、電源電圧も含めて新たに見直し、スタジオ機器クラス高性能ICを惜しみなく採用
- フィードバックサウンドに変化を加えるフィルター回路を搭載
- ディレイタイムを変調させる5種類のモジュレーション波形を装備。2つのタイプの中間波形を作り出すこともでき、波形の微調整が可能
- フランジング、コーラス、ビブラート、ダブリング、ドップラー効果など特殊サウンドメイクも可能
- 1mscから最大4000msec のロングディレイまで、幅広いディレイタイムの設定が可能なSYNCモード搭載
- 全音符から32分音符までの11種類の音符でディレイタイムの設定が可能なSYNCモード搭載
- 全80プログラム(40バンク×2チャンネル)を保存可能 (プリセットプログラム40内蔵)
- マルチタップディレイ効果が得られるLRC機能 (センター、ライト、レフトとフィードバックを独立して設定することができる機能)
- MIDI端子を装備し、外部機器からのプログラムチェンジや、プログラムデータのバルクダンプが可能
- 残響音を残しながら切り替え可能なシームレスバイパス、シームレスプログラムチェンジ
- 信頼のトゥルーバイパス仕様 (プリアンプ回路を通したバイパスと全く影響を受けないバイパスの2種類モード)
- オプションのフットコントローラにより、エフェクトのパラメーターを複数同時に操作することが可能
- 2014年7月13日発売
- 価格¥50.000(税抜き)
10年以上前に友人の家でこのオリジナルマシンをちょっとさわらせてもらったことがあるのですが、デジタルらしからぬ荒々しさが(いい意味で)新鮮だったのを記憶しています。「コレを通すと音が太くなる!」という当時のローファイブームの一旦を担ったマシンの一つでもあります。
私の敬愛するWillam Orbit も今なおこのディレイマシンを崇拝している趣のコメントをFacebookに残しています。
新しいSDD-3000 は机の上に置いて操作することもできる大きさで(260W×170D×77H mm)、デジタルミュージシャンにとってはライブパフォーマンスで使うことを考えてもアリなのでは?リアルノブが付いているのはやはり魅力的です。
オリジナルマシンを踏襲したデザインもクール、当時のコルグのシンボルカラーであったダークブルーと黄色は今見てみると結構新鮮に見えます。