かわいいVolca、たのしいVolca、間もなく発売開始となるコルグVolca シリーズのニューファミリー、サンプルシーケンサーVolca Sample。発売を前に、「Volca Sample イントロダクションビデオ」と専用iOSアプリ「Audio Pocketイントロダクションビデオ」2種類のオフィシャルビデオが公開されています。
「Volca Sample イントロダクションビデオ」では、一つのサンプルサウンド(エレクトリックピアノ)から、キック・ハイハット・ベース・リムショットの音を作り出し、シーケンスパターンを作っていく様子が紹介されています。
Volca Sample では11個のパラメーターノブ(START POINT、LENGTH、HI CUT、SPEED、EG INT、Pitch ATTACK、Pitch DECAY、AMP LEVEL、PAN、Amp ATTACK、AmpDECAY)を使ったサウンドエディットが可能、さらにはこれらのノブを動かした情報を記憶するモーションシーケンス機能が大きな特徴となっています。また、これらのパラメーターをMIDI CC を使うことによって外部シーケンサーからコントロールすることも可能となっています。
Volca Sample におよそ100個のサンプルサウンドが内蔵されていますが、自分の身の周りの音をサンプリングしたい場合にはiOSデバイスと専用アプリ「Audio Pocket」を使うことが必要になります。Android ユーザーはコルグ宛に嘆願書を書きましょう。
専用アプリ「Audio Pocket」のイントロダクションビデオでは可愛らしい子供の声がiPhone でサンプリングされ、サンプルデータをエディットしています。iOSデバイスのヘッドフォン端子とVolca のシンクイン端子を接続することでデータの転送が可能になっているようです。Volca Sample のサンプル容量は4MB(最大65秒)、サンプリング周波数は31.25kHz、16bitとなっています。
サンプル容量が4MB(最大65秒)と、今の時代らしくはないスペックではあるのですが、こんな制限があるからこそ、コンピューターに慣れきってしまった人はもう一度、工夫をこらして音作りをする楽しみを味わえるのではないでしょうか。初めてサンプラーを手にする人はモーションシーケンサーを使ってじゃんじゃん音を加工してみてください。他の人とは全く違う音を作ることのできるチャンスです。他のVolca ファミリーと並べてジャムセッションを行なえばさらに楽しいこと間違いなし。
ローランドのYouTube チャンネル「Airaアーティストインタビュー」にリチャードブランジェ博士が登場、Aira SBX-1 について語ります。リチャードブランジェ博士はバークリー音楽大学教授・CSoundの研究者・iPad アプリboulangerlabsのディベロッパーと知られる電子音楽の権威。
リチャードブランジェ博士はSBX-1をモジュラーシンセサイザーに接続。CV信号のレンジを変えることによってバイオリンサンプルの音はピッチを落とし不気味な音に変化していきます。さらに、Aira TB-3 をシーケンサーとして使いトリガー信号を加えていきます。作られたシーケンスパターンの上にはベースサウンド、エフェクター、テルミンが加えられ、ブランジェ博士のオフィスは一気に音響実験室と化していきます。
もう10年程前に発売されたBehringer(ベリンガー) のMIDIコントローラ BCR2000。32基のロータリーエンコーダーし、このエンコーダーの数の多さが他のコントローラにはない魅力の一つなのですが、とにもかくにも頑丈なマシンということでも有名、いまだ愛用者が多いコントローラです。
このBCR2000のオペレーションシステムを入れ替えることによって、MIDIステップシーケンサーZauquencerに変えてしまったの人がディベロッパーChristian Stöcklmeier。
ZauquencerはBCR2000を4トラックのステップシーケンサーとして使うことができるようになり、コンピューターなしでもMIDI音源を操作することができるようになるそうです。デモビデオを見た感じではかなり操作性が良さそうです。
Zauquencerの価格は$150/125 Euro、発売は10月中旬となっています。BCR2000の標準価格がおよそ15.000円、オークション価格ならおよそ5.000円。考え方次第ではかなり低価格で楽しめそうではありませんか?
世の中これだけアナログシンセ(アナログっぽいシンセ)ブームではあるのに、気軽に楽しめるステップシーケンサーがリリースされていないのはどうしてなのでしょう?コルグのVolca シリーズにしてもRolandのAira シリーズにしても、次に望むものはステップシーケンサーなんですけどね。
Continue reading »
コルグのVolca シリーズに新機種Volca Sampler が加わりました。
Volca Sampler は最大100個のサンプル・サウンドをリアルタイムにエディットしながらシーケンスを組んでいくことでライブ・パフォーマンスができるサンプル・シー ケンサー。
マイク入力やインプット端子がないところからするとサンプルレコーディングはできないようです。しかしVolca シリーズとしては初となるiOSアプリとの連携によって、ユーザーによるオリジナルの音源を取り込むことができるようになるそうです。専用アプリは10月にリリースされるとのこと。
そうはいってもVolcaの武器はなんといっても16ステップのシーケンサー。そして11個のパラメーターでサウンドを自在に変幻させていくことのできるモーションシーケンサーを使えば、楽しくて眠れなくなるインプロビゼーションが続くこと間違いなし。
もちろん他のVolcaシリーズ と同様、Volca Samplerは電池駆動可能、小型スピーカー内蔵、クロック信号送受信可能、MIDI IN端子装備。早く他のVolcaシリーズと並べて演奏したくなります。
これまでのVolca には何かと制限が多かったMIDIコントロールチェンジ信号の受信ですが、いまのところMIDIに関する詳しい情報は公開されていません。Volca Sampler ではすべてのパラメーターを動かせるようにしてもらいたいです。コルグさん、よろしく!
Volca Sampler の主な機能
- 最大発音数 8
- サンプル容量4MB 65秒
- 31.25kHZ, 16-bit サンプリング
- 100のサンプル音源内蔵(上書き可能)
- 11個のパラメーターを操るモーションシーケンサー
- Active Step機能(シーケンスの途中のステップを飛ばして再生する機能)
- Step Jump機能(押しているステップだけを瞬時に再生する機能)
- Swing機能(VolcaにもやっとSwingできるようになる!)
- Analog Isolator (アナログ回路、イコライザーのような機能で、低域/高域を極端に増減させる2つのノブ)
- リバーブエフェクト
- 専用iOSアプリからユーザー独自のサンプル音源のロードが可能
- 10 パート 16 パターン制作可能
- ソングモード (最大16個のシーケンスを組み合わせたソング・パターンを6個保存可能)
- MIDI IN端子
- シンク端子 (もちろんVolcaファミリーとの同期演奏可能)
- 電池駆動、内蔵スピーカー
以前、オンラインで遊べるOtomata というシーケンサーを紹介したことがあるのですが、そのOtotamaにインスパイアされて製作されたというPush Pong とLive Pongは Ableton認定トレーナーMark Towers氏によって製作されたMax for Live 専用のデバイス。Push Pong の方はAbletonコントローラPush のパッドを使って操作するシーケンサーで、Live Pong の方はAbleton Live のスクリーンに表示されるグリッドを使って操作するシーケンサーです。
仕組みはとても簡単で、Liveをプレイし始めるとセルが上下左右に動き始め、セルが端にぶつかると音がなります。セルは8個まで同時に動かすことができ、それぞれのセルが様々な動きをすることで時にはミニマルな、時には複雑難解なリズムを作り出し、昔のゲームマシンをボーッと見ているような妙な浮遊感を感じます。ドラム音源に挿入するのも面白いですし、きれいなギター音源なんかに挿入しても面白いパターンを作ることができます。
Max for Live デバイスライブラリーよりフリーでダウンロード可能。もちろん使用するにはAbleton Live Suite が必要になります。
この秋にリリースが予定されているAKAI のアナログドラムマシン「Rhythm WOLF」。
このリリースの話自体は今年の2月頃からあったわけですが、Musikmesse 2014 では展示されてはいたものの肝心の音を聞くことができなかったり、ややフライング気味のスタートを切ったマシンではあるのですが、先日公開されたYoutubeビデオで「Rhythm WOLF」の音をやっと聞くことができるようになりました。ラフなセッションといった感じのビデオではありますが、ヘッドフォンを使って聞けば、なんとなくではありますが「Rhythm WOLF」のキャラクターが見えてきます。
「Rhythm Wolf 」にはキック・スネア・クローズハット・オープンハット・メタリックパーカッションの5つのボイスが装備されており、それぞれのピッチ・アンプ・ボリュームをノブで操作することができるスタンダードな配列になっています。それぞれのボイスにはMPCパッドが付いているので、リアルタイムな演奏も楽しめそうです。(残念ながら?クラップは入っていないようです。)
ベースシンセサイザーも同様に、ピッチとエンベロープのコントロールが可能になっているようですが、割とシンプルなシンセサイザーといった様子です。
面白いのは「Howl」というネーミングがされたエフェクターで、これはディストーションに近いエフェクターのようです。(Wolf..Howl…狼のようなワイルドなイメージなのでしょうか)
興味深いのはシーケンサー部で、32のパターンをストアすることができ、スィング機能も付いています。MIDI OUT ・ゲートを使って外部MIDIマシンとの連携も計れるようです。
価格が$199ということで、同じ価格帯のコルグのVolca Beatsやvolca Bass との比較をするのが楽しそうです。「Rhythm Wolf 」は今年秋の発売予定。はやく実機を試してみたいです。