コンピューターがよりパワフルになるにつれて音楽製作環境や音楽パフォーマンスツールはよりいっそうコンピューターソフトに依存するようになってきました。ハードウェア機材は自分の手で操作し、それを耳で聞き実感できること、ソフトウェアはユーザーが音をコンピューター内でひねったり曲げたりする機会をふんだんに与えてくれる一方で、やや科学的すぎる部分があったりするのが現状。NativeInstrumentsはKOREやGuitar Rigなどハードウェアコントローラーとソフトウェアの混合製品を発表していますが、このMaschineはさらにそれらの先を行く混合製品となっており、2009年の発表以来バージョンアップを重ね着実とその存在感をスタジオ内でライブパフォーマンスにおいて示しつつあります。それもそのはず。使ってみて初めて分かるこの優れた製品、AKAI MPCが霞んで見えてしまっているのが現状なんです。

Maschineはあくまでもソフトウェアが主体、ソフトウェアなしではこのハードウェアコントローラーは機能しません。ソフトはスタンドアローンモードもしくはプラグインモード(VST, AU, Rats)で作動。インストールディスクには5GBを超えるサウンドとパターンが搭載されており、アクティベーション後には即、音が鳴らせることになります。MPCに似たコントローラーがソフトウェアのほとんどの機能を操作できるので一瞬それがコンピューターからのUSBケーブル一本で繋がれていることを簡単に忘れてしまいます。
ハード
320x295mm メタルとプラスティックを用いたハードはLPレコード盤の大きさ、幅は薄く、重さは軽量。頑丈、持ち運びにも苦労することはなさそう。 4x4、16のパッドをメインとしたデザインは現在のエレクトロミュージシャンには見慣れたもので、NIはその流れに乗り特に新しいアプローチは試みなかったよう。ゴム製のパッドのたたき心地はMPCの類似品とは異なりよりしっかりとした作りとなっているのが感じられます。セッティングによりパッドの感度は調節することが可能なので好みに応じてカスタマイズができます。

次に目を引くのが2つのLCDディスプレイ、色のコントラストは設定が可能、画面が小さすぎると感じコンピューターに目がいってしまうこともなく、十分に情報を把握できるサイズと思われました。


スクリーン下に置かれた8つのすべての回転式ノブは戻り止めのない滑らかな動き、膨大な量のコントロールを可能とします。スクリーンを見ながらオペレーションする際に手が邪魔をしてしまい、スクリーンが見えにくくなることや、ノブとノブの間が省スペースとなっているせいか幾分気を使ってしまう傾向があるように感じられましたが、この問題は本質ではないでしょう。

全41のボタンはグループ(キット)選択ボタンは青色、それ以外のすべてのボタン(パッドも含め)はオレンジ色のライトが光ります。たとえばあるサウンドをミュートする際には薄く光り、選択されている際には強く光りプロジェクトの状況が把握できるようになっています。パターンを組む際にもどの楽器がどのポジションでなっているのかもすぐに把握することができます。
背面にはMIDI in/out USB端子 Kスロット(盗難防止)を備えています。

ソフトウェア
あくまでもMaschineの脳はソフトウェア、ハードウェアのみでは何も始まりません。基本的にはパターンをいくつも作り、それをシーンと呼ばれる箇所で組み合わせ、アレンジをしていくシーケンスアプリケーション。面白いのは他のプラグインソフトウェアと違いスタンドアローンモードだけでも十分な音楽作りが可能なところ。もちろんプラグインモードでも簡単にDAWシステムに取り込むできます。

ソフトウェアの画面ではより高解像なプロジェクト状況を示します。ソフトウェア内で変更した内容は即ハードウェアにも反映、たとえばリズムパターンにソフト上で名前をつけた場合などには即ハードウェアのディスプレイにも表示されるなどといった便利な機能、あるいはパターンを組み合わせアレンジを組む際などにはソフトウェアの画面でドラッグ&ドロップした方が効率が良い場合もあるのですが、それらの内容も即ハードウェアに反映されます。

と、やや固めの序章ということで始まりましたが、今一番気に入っている機材なので次回もう少し細かい点を紹介したいと思います。

Native Instrument

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