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Native Instrumentsの新しいDJコントローラKONTROL D2がついにリリースとなった。

KONTROL D2はDJソフトウェアTRAKTOR PRO 2 を操作するためのコントローラだ。これまでにもNative Instrumentsは数多くのコントローラを発売してきているわけだが、特にこのKONTROL D2の大きな注目は、このポータブルなサイズにしてカラーディスプレイが装備されていること。そして注目のオーディオフォーマットStems ファイルに対応しているというところだろう。

KONTROL D2のルックスはNI フラッグシップコントローラKONTROL S8の右半分を切り取ったような形になっている。では機能的にはどうちがうのだろうか?

今日はこのあたりをざっくりレビューしていこうと思う。

 

高解像度ディスプレイ

トラックやRemixDeckの波形表示をしたり、ライブラリーからトラックの選択ができたり、必要な情報がすべてここに表示される。表示方法も的確で、文字の見易さ大きさも十分、見にくいと感じることはなかった。コンピューターを見なくてもこのコントローラーだけに目を向けていれば、DJプレイすることができる。スタイルにこだわるのであれば、皆が嫌いなラップトップをどこかに隠して、D2と向き合ってDJすることもカッコイイに違いない。DJコントローラもここまで来たか、、と、うなってしまう豪華な部分だ。

とはいえ、iPhone世代の私たち。このサイズのスクリーンを見るとついついスクリーンをタッチしてしまう。でもNative Instrumentsのコントローラはまだタッチには対応していない。当然、タッチスクリーンの価格はまだ高価なのであろう。今の時点でTRAKTOR PRO をタッチコントロールしたければiPadコントローラを探してみよう。


クリエイティブ・コントロールの数々

D2の中央にあるコントローラー群。フェーダー×4、ノブ×4、スイッチ×4、パフォーマンスパッド×8を使って、TRAKTOR DJ ならではのクリエイティブな操作を行うことができる。具体的にはHOT CUE、BEAT JUMP、Remix Deck、Stem Deck、の操作を行うことができる。それぞれの機能の切り替えは右手にあるファンクションスイッチを押すだけなのでとても簡単だ。

Remix Deckに関しては、個人的にはKONTROL F1での操作に慣れていることもあり8個のパッドでは物足りない(F1は小型パッド16)気がした。しかしD2のカラーディスプレイには様々な情報が表示されたり、エフェクターの操作を簡単に行うことができる点はF1よりも断然有利かもしれない。

D2はStems Deckにも対応する。StemsはNIが開発したオーディオフォーマットで、一つのトラックを4つのステム(パート)に分けて再生することができる(ある意味)革命的な音楽フォーマットで、D2を使えばこのファイルを操作することができるようになる。つまり、D2の4つのフェーダーはStemファイルの4つのパートに相当し、それぞれのパートのレベルやエフェクトを操作できるようになるのだ。

しかし、D2を購入したら早速この革命的リミックス体験Stemsをすぐに味わえると思っていた人も多かったようだが、このStemsには2015年夏にリリースとなるTRAKTOR PRO のバージョン2.9からの対応になるとのことで、今しばらくの辛抱が必要となる。

このStemsの素晴らしいところは、自分でもStemsファイルを作ることができるようになるところで、自分のオリジナルトラックを4つのパートに分け一つのStemsファイルを作ったり、TRAKTORでStemsファイルを同時に4つ再生すれば合計16のステムパートを操作できるようになるわけだ。

これまでTRAKTORといえば既製の音楽をプレイするためのDJソフトウェアという常識があったわけだが、これからはライブをするためのソフトウェアとなる可能性が無くも無い。なぜなら、TRAKTORソフトウェアとTRAKTORコントローラの親和性は非常に高いので、ライブをする上では(Ableton Live+コントローラ)というシステムよりも、頑丈で遊び甲斐のあるライブができるように思える。

また、時期TRAKTORアップデートバージョンではMASCHINEとの統合も噂されている。どういったレベルでの統合なのか詳細は明らかではないのだが、テンポの同期以上のことではあるようだ。

まずは2015年夏、、(っていったい6月7月8月?)いつのことかは分からないが、このSTEMSに関しては大いに期待できそうだ^^もちろんこのブログikkaiの一押しトピックとして取り上げる予定!!

 

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タッチストリップ: 

D2のパフォーマンスパッドの下にあるタッチストリップは最近のNIのコントローラにはよく搭載されている装置だ。指をスワイプすることで曲頭を探すことができたり、スクラッチのように曲をキュンキュンと擦ることができたり、ピッチベンドのように曲のテンポを捻ることができる。設定はTRAKTOR ソフトウェアのPreferences>KONTROL D2の欄で行うことができる。

確かに面白いのだが、なんちゃってアナログターンテーブルという感じがしないでもなく、「NEXT GENERATION DECK」を標榜するNIであるからこそもう一工夫して欲しかったと感じてしまう部分でもある。例えばエフェクターとリンクさせ、LFOやテンポディレイを操作できるようになれば楽しいと思うのだが、どうだろうか?

 

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Preferences>KONTROL D2でタッチストリップの振る舞いを設定することができる

 

折りたたみ式脚部/USBハブ/スプリッターケーブル:

D2にはこれまでのNI コントローラとは違うとっても気の利いた設計が施されている。

特徴その1 D2本体の裏側には4つのゴムパッド付きのスタンドが付いていて、このスタンドを立てると通常のDJミキサーの高さに揃えることができる。またはスタンドを後ろ2本だけ使って、本体を斜めにして操作するのも意外にも気持ちがいい。デバイスの姿勢がちょっと変わるだけで気分転換になる。

特徴その2 D2のリアパネルにはUSBのハブが2つ付いている。ここ最近コンピューター周辺のUSBデバイスが増え、やりくりに困っていた(私のような)人にとっては嬉しい話だ。もう一台のD2を接続するのもナイス。KONTROL Z1を接続してミキサー部を増設するのもいいだろう。F1を接続してRemix Deck部を強化するのもいいだろう。

特徴その3 他のモジュラー式NIコントローラと違ってD2はバスパワーでは動作しないので、付属する電源アダプターからの電気供給が必要になる。しかし、この電源アダプターのケーブルの真ん中は二つに枝分かれしており、一つの電源から二つのD2に電気を送ることができる。とってもナイス。

 

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KONTROL D2のリアパネル。2つのUSBハブ、電源はスプリッターケーブルが採用されている。

 

 

MIDI コントローラとして使う:

57,000円という決して安価ではないD2。このコントローラをTRAKTOR PRO 2だけに使うのはもったいなくはないだろうか?特に、D2にはタッチストリップ、8つのパッド、ノブ、フェーダー、魅力的なコントロール装置がたくさんついている。

D2をMIDIコントローラ・モードにすると、D2に装備するほぼすべてのスイッチ、フェーダー、ノブをMIDIアサインすることができる。

例えば、Ableton Liveのコントローラとして使うのも一つの方法だ。またはソフトウェアシンセをコントロールしてみるのも面白いかもしれない。演奏するにはちょっと不便かもしれないが、MIDIキーボードではできない面白い音作りがきっとできるはずだ。パッドで演奏しながらタッチストリップでMIDI CCを動かすのも楽しいはずだ。

今回のテスト期間では時間がなかったのだが、次回D2を使う機会があった時にはNI のソフトウェアシンセKONTOURやPOLYPLEXを使ってみようと思う。

 

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MIDIコントロールモードにした際のD2のディスプレイ表示

 

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D2にMIDIアサインを行うにはController Editor(画像下)というソフトウェア(無料)を使う

 

ふと、思ったこと

KONTROL D2は2つのデッキを同時に操作することができるコントローラではあるのだが、2つのTrack Deckを同時に操作することはできない。厳密に言えば、Track DeckとRemix Deck(Stem Deck)のペアを同時にコントロールする設計になっている。つまり、通常のDJミックス(トラックAとトラックBをミックスするような作業)を行うことがかなり面倒なのだ。決して不可能なことではないのだが、結局はコンピュータースクリーンを頼ってしまうことになる。

でもKONTROL D2を2台同時に使えばこの問題は解消できる。でも価格にすると57,600円×2=115,200円

その点、KONTROL S8には2台分のD2がすでに装備してある。しかもオーディオインターフェイスとDJミキサーを内蔵している。これぞオールインワンコントローラといえよう。 価格は、139,800円

:-( 悩ましい問題ではある。

 

まとめ 

私が特にTRAKTORが好きな理由は、これまでのアナログレコードDJとは違った演奏をおこなうことができるからだ。

先にも述べたように、KONTROL D2 はこれまでのような伝統的なミックスを行うためのコントローラとはまったく違う。 極端な話、お気に入りのトラックのループ再生から始め、Remix Deckでサンプリング、分解、再構築、エフェクターを使いながらミックスするなど、まったく自分だけのリミックストラックを簡単に作れてしまうクリエイティブなコントローラなのだ。しかもライブで。

この新しいミックススタイルを開拓する楽しみは、この夏に対応するStem Deckに登場によってさらに深まっていくだろう。まだまだ進化し続けるTRAKTORから目が離せない。

 

TRAKTOR KONTROL D2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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