ギターは優れた楽器ですがコードとメロディを一緒に演奏することができず、6つ以上の音を同時に押さえることができず、一つの音を演奏するのに両手が必要。キーボードも優れた楽器ですがビブラートやピッチのニュアンスを鍵盤上でダイレクトに表現することができません。バイオリンなどの弦楽器も素敵な楽器ですが2つ以上の音を同時に演奏することができない、ちゃんとしたピッチの音を出すのが非常に難しく、ピッチの範囲も非常に狭い。リード、木管楽器も素敵な楽器ですが、1つ以上の音を同時に出すことができない上、12音階上での別の運指法を学ぶ必要がある。そんな既存の楽器の限界を超える新しい楽器の開発に情熱を注ぐMPCやリンドラムの開発者として有名なRoger Linn氏が主催するNew Musical Instrument Tourが今週サンフランシスコで催されています。そこでピックアップされる3つの新しいハイテク楽器を紹介します。

まず上の写真はイギリス生まれのEigenharp。さまざまなアイデアが詰まった楽器であるだけでなく見た目もとても美しいハンドメイドの楽器。120あるメインのキーボードはそれぞれ指の圧力を感知、指の上下の動き、左右の動きも音が対応するようです。左右両端にはそれぞれストリップコントローラーがついており、ピッチやフィルターのコントロールができるようです。さらにウィンドコントローラー(管楽器のように息でコントロール)、12の打楽器用の鍵盤がついています。http://www.eigenlabs.com/alpha/

Hanken Audio社からのContinuumはピアノキーボードのようなキーノートが柔らかいクッションのような物の上にアレンジされた楽器。キーボードのようですが半音階の幅はすべて同じ(白鍵と黒鍵の区別がないようです)。指の圧力で音の強弱、指を左右に動かすことでピッチ、指を上下に動かすことで音質をコントロールすることができます。http://www.hakenaudio.com/Continuum/index.html

Roger Linn氏によるLinnStrumentはマルチタッチに対応したもので指の圧力で音の強弱、指を左右に動かすことでピッチ、指を上下に動かすことで音質をコントロールすることができます。ノートの配列も鍵盤楽器と弦楽器の中間のようなおもしろい配列になっているのが特徴。http://www.rogerlinndesign.com/products/linnstrument/index.html

これら3つの新しい楽器に共通することは指の圧力、指の左右の動き、指の上下の動き、これら指が作り出す3次元の動きに対応しているという点。より表現力が豊かになることでしょう。今後の展開が楽しみです!

via RogerLInn

Synthtopia

 

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