Klevgränd Produktion がリリースしたiOSユニバーサルアプリSyncMix は  MIDI、CV、WIST、  これら3種類の同期信号を使うディバイスを同時に演奏させることのできるアプリ。

iPad/iPhoneがマスタークロックになる?

たとえば、Ableton Live とコルグVolca と iOSアプリ(iMS-20、Figure、Rebirth..)とモジュラーシンセを同時に同じテンポで走らせるなんてことが可能になり、これまで同期の方法で悩んでいた人たちにとっては嬉しい知らせに違いありません。しかも簡単な設定で、かつ格安な値段(¥400) で実現してしまいます。Wist 対応のアプリとMIDI・CVを同期させることができるようになったのは初めてのことです。

MIDIを使うにはアップルのカメラコネクションキット(利用するiOSディバイスによってはLightning-30ピンアダプターも必要)とUSB MIDIケーブルが必要になります。これによってラップトップコンピューターやMIDIハードウェアとの接続が可能になります。

CVを使うにはミニプラグケーブル(ステレオまたはモノ)をiOSディバイスのヘッドフォン端子に接続します。ユーロラックモジュラーと接続するような場合はクロックシグナルのゲインを上げるための処置が必要な場合もあるそうです。

WIST を使うにはもちろんWist対応のiOSアプリが必要になり、SyncMixアプリをマスターとして、同期したいアプリをスレーブとして起動する必要があります。

実験

ちょっと乱雑な画像になってしまいましたが、まず上の画像ではどのような接続をしているか説明をしますと、中央にあるiPhone 5 をマスターとして、SyncMixを起動しています。

iPhone 5 (MIDI )➡️30ピンライトニングアダプター➡️カメラコネクションキット➡️EDIROL のUSB MIDI インターフェイス➡️Mac USB ➡️Ableton Live(スレーブ)

iPhone 5(CV)➡️iPhone 5 のヘッドフォン端子➡️コルグVolca Bass のSync In

iPhone 5(WIST)➡️白いiPadで起動しているアプリFigure(ブルートゥースを使ったワイヤレス接続)

以上の接続で、SyncMix のプレイボタンを押すと同時にすべてのディバイスが動いてくれるはず。

 

結果

まず、簡単な結果から言いますと、すべてのディバイスが動いてくれました。これはとてもうれしい瞬間です!

SyncMix でBPMを指定することができるわけですが、一度プレイボタンを押すと、BPMの変更はできなくなるのでスピードを上げたり下げたりするようなことはできません。

詳しいことを言うと、まずAbleton Live とMIDI接続した場合ですが、最初の数秒間はテンポがやや不安定ですが(これはおそらくAbleton 側の問題でしょう)その後はかなり安定して同期をとるようになりました。

コルグVolca Bass とCV接続した場合ですが、プレイボタンを押した時点から安定した同期をとりました。SyncMix から同期速度を2倍速にしたり1/2倍にすることができるのも楽しいです。iPhone のヘッドフォンボリュームを70%位まで上げないとクロックシグナルは正常に送れませんでした。

iPad 2 で起動したFigure とWist接続した場合ですが、スタートがやや遅れてしまうことや、スタートがうまく行った場合でも数秒後には同期が遅れて来てしまいました。Wistはスタートポイントのみのシグナルを送る技術のようで、常に安定した同期を取る技術としては難しいところがあるようです。Wist の新しいバージョンに期待したいところです。

このようにWist の同期に関してはちょっと不満の残るものではありましたが、MIDIとCVの同期に関してはかなり満足のいく結果でした。

SyncMix

App Storeにて¥400

 

 

 

 

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