以前にも紹介したことのあるデジタルオーディオ・プラットフォームAXOLOTIが製品化に向けクラウドファンディングIndie GOGOでのプロジェクトを開始しています。
AXOLOTIは、Axoloti Patcherというコンピュータソフトウェア(MaxやReaktorのようなモジュラー式ソフトウェアなのですが)を使ってシンセサイザーやエフェクターをデザインし、コンピュータとUSB接続したAxoloti Core ハードウェアにパッチをアップロードすることができ、アップロードした後にはコンピュータなしでもハードウェアを動作させることができるようになるというユニットです。ローランドのAIRA System-1 のプラグアウトシンセサイザーと同じような発想だは思うのですが、簡単に言ってみれば、ユーザー自身がデザインしたソフトウェアインストゥルメントをハードウェアインストゥルメントとして使うことができるようになるということです。どのようなインストゥルメントを作るのかはユーザーの発想次第、プログラム能力次第となるわけですが、忍耐次第では(!)私のようなプログラム音痴人間でもオリジナルのハードウェアシンセサイザーをデザインすることができるようになるわけです。また、ユーザー同士がコミュニティを通してパッチをシェアすることも可能になり、まさに「開かれたシンセサイザー」と言えるのではないでしょうか。
Axoloti Core ハードウェアのスペック
- ステレオオーディオIN/OUT 24bitサンプリング
- DIN MIDI IN/OUT
- Micro-SDカードスロット (パッチやサンプリングデータの保存)
- Micro-USB デバイススロット(コンピュータとの接続)
- 180Mhz ARM Cortex M4 マイクロコントローラ + 256kB SRAM+ 1MB Flash (STM32F427)
- USB ホストプラグ (USB-MIDIコントローラとの接続)(USB MIDI class compliance)
このようなオープンソースのハードウェアシンセサイザーというものはこれまでにも幾つかリリースされてきてはいるのですが、シンセ・アーキテクチャーに関しては固定されてしまっていることが多かったり、ファームウェアコードをいじることができる人であってもその複雑さが故に大概は手を出しにくい部分でした。その点、このAxoloti では簡素化されたソフトウェアを使うことによってユーザーが簡単にアルゴリズムを作ることができる点が大きなメリットとなっています。また、ArduinoやRaspberry Pi との違いは、ユーザーがコーディングやコマンドラインプロンプトを扱うことなしに、作りたいものだけに集中することができるところにあります。
クラウドファンディングIndieGOGOでの目標金額は$25.000$60からの出資でAxoloti コアボードを手に入れることができるチャンスです!
詳しい内容はこちらよりどうぞ。