ドイツ・ベルリンの有名テクノデュオMouse on Marsが主宰するiOSアプリレーベルMoMinstrumentsが、WretchUp(エフェクタ)Elastic Drum(ドラムマシン)に続く新しいアプリfluXpadをリリースした。
fluXpadは絵を描きながらパターンを作り、ジャミングを楽しめるグルーブボックスだ。通常のドラムマシンで使われているグリッドベースのシーケンサとは違い、絵を描きながらパターンを作るので、クオンタイズやスケールに縛られずに、気軽に遊び感覚でフレーズ/パターンを作れてしまう。シンプルな操作性も魅力の一つだ。
fluXpadはメロディ・シーケンサを6つ、パーカッション/ドラム・シーケンサを1つ搭載し、それぞれのシーケンサにはサンプラーが搭載されている。つまり、6つのインストゥルメントと1つのドラムキットを使ってパターンを作ることができる。
サンプル・プリセットは、Mouse on Marsや関連アーティストが作成したエレクロニック系のライブラリが付属する。または、ipadのマイクからサンプリングしたり、iTunesやAudioShareを経由してサンプルを読み込むことも可能になっている。サンプルのエディット機能はごく限られているが、その気軽さが逆に新鮮だ。
fluXpadキャンバスではタテ軸がピッチ、ヨコ軸がノートサスティンを意味する。つまりサイン波のような曲線を描いたら、ピッチが上がったり下がったりするような音になるわけだ。またはパッドを叩いてリアルタイムでパターンを入力し、後からクオンタイズをかけることもできる。
作ったパターンはスクリーン上の7つのスロットに並べられる。7つはちょっと少ないかな?と感じる。でもfluXpadはAbletonのLinkに対応しているので、両者を同期させ、上手くつくれたパターン/フレーズはAbleton Liveに録音しておくのがいいだろう。
- 6 melody sequencers where you paint your melodies based on a sample of your choice
- 1 percussion/drum sequencer where you paint/tap your groove which can be made up of 7 samples of your choice
- record mode: either paint your sequence (on top) or tap your notes (at the bottom)
- each sound has it’s own sampler section with unique envelope – loop – and start settings
- quantize / unquantize functions for each sequencer or the whole pattern
- 7 patterns to jam with, for each preset
- ability to record your own samples with the build in microphone
- import samples via iTunes or AudioShare
- huge sample library with high quality sounds/kits made by Mouse on Mars and others
- lots of demo projects made by Mouse and Mars and others
- ability to buy new projects/sounds via In-App-Purchase
- ability to export/backup your projects (including sounds)
- Audiobus supported
- IAA sync supported
- Ableton Link supported
- ability to sync to other apps and hardware via midi
特に複雑なコンピュータソフトが増えている昨今、このような遊び心を持って、気軽に音楽を作れるのはとても嬉しく感じる。おもちゃアプリのようでいて、そうではない、それがfluXpadの魅力だろう。fluXpadを使えば、大発明とまでは言わなくても、何か新鮮なアイデアを作ることができるかも? そんな、ちょっとひねくれたエレクトロニック音楽を作りたい人には特にオススメする。
fluXpadはiPad iOS 8.1以降に対応、App Storeにて960円