NI Maschine 2.0 ではソフトウェア内でのオーディオ・ルーティングが円滑になり、これによってサイドチェイン機能が使えるようになりました。サイドチェインとは昨今のエレクトロニック音楽制作では多く使われているテクニック。例えば、同じような周波数を持つキックとベースが同時に鳴ってしまうと音がぶつかり合い、音が詰まってしまうことがあるわけですが、ベースにコンプレッサーをかけ、キックの音でコンプレッサーをトリガーすることによってキックが鳴っている間はベースの音量を絞ることができ、音圧を稼げることになるのです。
ベースだけでなくパッドなどディケイの長いサウンドにも使われることが多く、キックが鳴る間はパッドの音量が絞られることによって、ある種のグルーブを作ることができます。
Maschine 2.0では Compressor Maximizer Limiter Gate Filterの4種類のエフェクターにこのサイドチェイン機能が付き、またサードパーティ製プラグイン(AU/VST)でもサイドチェインに対応したものであれば、ルーティング可能になっています。
それでは例としてMaschine 2.0にロードしてあるキックの音を使って、NI Massiveのパッドサウンドにサイドチェイン・コンプレッサー掛ける方法を説明していきます。
ここでは(上の画像)キックが4つとMassiveからパッドの音が流れています。このMassiveのパッドにサイドチェインコンプレッサーを掛けてみます。
プロパティエリアでプラグインエフェクターの選択を行います。ここではコンプレッサーを選択。するとSide-Chain Inputが表示されます。
このSide-Chain Inputエリアで入力ソースを選択します。ここではKickの音を選択します。
あとはコンプレッサーのMain画面でパラメーターの調整(とくにThreshold、attack、releaseが重要)をすればサイドチェイン・コンプレッサー設定完了。キックが鳴っていない間はパッドの音量が上がり、ウネウネと音量が上下するサウンドが確認できると思います。
また、ミキサーウィンドのプラグイン・ストリップではこれらのエフェクターを視覚的にモニターすることができるのも嬉しいところです。
いっかい「 Native Instruments Maschine 2.0 を試してみた その1」
いっかい「 Native Instruments Maschine 2.0 を試してみた その2 Drum Synth」
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