もしもMIDIキーボードの鍵盤を後から25鍵盤、49鍵盤、61鍵盤、と増やしたり減らしたりできたら便利に違いない。もしもMIDIキーボードを解体できるようになったら、飛行機の移動も楽になるに違いない。現在クラウドファンディングKickstarterに出品中のKOMBOSはそんな夢を叶えてくれるモジュラー式MIDIキーボードだ。
KOMBOSの基本ユニットは25鍵盤。ベロシティやアフタータッチに対応、本体左側にはピッチベンドやモジュレーションホイールも付いている。ここまではごく普通のMIDIキーボードなわけだが、なんとコレ、2つのパート(12鍵盤と13鍵盤)に分解するのだ。そして分解した2つの鍵盤の間に増設用のモジュールキー(12鍵盤)をはさんでやることで、37鍵盤のキーボードになったり、49鍵盤、61鍵盤になるというわけだ。
その他、KOMBOSはBluetooth接続に対応、コンピュータからスマートフォンまで様々なディバイスに対応するのもいまどきだ。バッテリーは乾電池駆動のみ(これはちょっと不経済か)。でもこれさえあれば61鍵盤のMIDIキーボードをカバンに詰めてツアーに出ることも夢ではないのだ。
価格は25鍵盤 139ドル〜、37鍵盤199ドル、49鍵盤279ドル、61鍵盤299ドル
ハードウェアインストゥルメントを自分でデザインできる時代がやって来ています。Augmented Instruments Laboratory, C4DM社によるBELAは、クラウドファンディングKickstarterにてプロジェクトが開始されたばかりですが、目標金額の£5.000を既に突破しています。
Belaは、ユーザーが独自に電子楽器をデザインすることができるプラットフォームで、ユーザーはコンピューターソフトウェアでデザインしたシンセやエフェクター等をBelaにアップロードすることによって、ハードウェア楽器として利用できるようになるものです。
Belaは、BeagleBone Blackが基となり、USB端子、SDカードスロット、イーサネット端子、スピーカーアンプ付きステレオオーディオi/o、8チャンネルの16ビットアナログi/o、16GPIOを装備するなど、楽器製作用プロットフォームに改良されています。以前にもAXOLOTIという同じコンセプトの製品を紹介しましたが、Belaの場合はデジタル楽器の開発にとって大きな悩みであるレイテンシー(遅延)問題を1ms以下に抑えたことが大きな特徴で、リアルタイムのパフォーマンスに対応できる楽器の製作が可能になります。
レイテンシーは、アナログ信号とデジタル信号との変換処理に置いて発生する問題で、あまりにレイテンシーが大きくなると、機器を操作した際に感じる「遅れ」が生じ、操作に違和感を感じさせるものです。Belaによる比較データによると、iPhone6+のレイテンシー値が9ms、Mac OS環境でのMIDIのレイテンシー値が5.0msとなり、Belaが高性能なコンピューターよりも優れていることが示されています。
アメリカ西海岸の楽器メーカーTangibleは、アルペジオに特化したコンパクトなマシンArpeggioのプロジェクト資金獲得のため、クラウドファンディングKickStarterでキャンペーンを開始しました。目標金額は$85.000。かなり高めの設定金額ですが、キャンペーン開始からほんの数日ですでに35%ほどの目標を突破しています。
以前にも紹介したことのあるデジタルオーディオ・プラットフォームAXOLOTIが製品化に向けクラウドファンディングIndie GOGOでのプロジェクトを開始しています。
AXOLOTIは、Axoloti Patcherというコンピュータソフトウェア(MaxやReaktorのようなモジュラー式ソフトウェアなのですが)を使ってシンセサイザーやエフェクターをデザインし、コンピュータとUSB接続したAxoloti Core ハードウェアにパッチをアップロードすることができ、アップロードした後にはコンピュータなしでもハードウェアを動作させることができるようになるというユニットです。ローランドのAIRA System-1 のプラグアウトシンセサイザーと同じような発想だは思うのですが、簡単に言ってみれば、ユーザー自身がデザインしたソフトウェアインストゥルメントをハードウェアインストゥルメントとして使うことができるようになるということです。どのようなインストゥルメントを作るのかはユーザーの発想次第、プログラム能力次第となるわけですが、忍耐次第では(!)私のようなプログラム音痴人間でもオリジナルのハードウェアシンセサイザーをデザインすることができるようになるわけです。また、ユーザー同士がコミュニティを通してパッチをシェアすることも可能になり、まさに「開かれたシンセサイザー」と言えるのではないでしょうか。
Axoloti Core ハードウェアのスペック
- ステレオオーディオIN/OUT 24bitサンプリング
- DIN MIDI IN/OUT
- Micro-SDカードスロット (パッチやサンプリングデータの保存)
- Micro-USB デバイススロット(コンピュータとの接続)
- 180Mhz ARM Cortex M4 マイクロコントローラ + 256kB SRAM+ 1MB Flash (STM32F427)
- USB ホストプラグ (USB-MIDIコントローラとの接続)(USB MIDI class compliance)
このようなオープンソースのハードウェアシンセサイザーというものはこれまでにも幾つかリリースされてきてはいるのですが、シンセ・アーキテクチャーに関しては固定されてしまっていることが多かったり、ファームウェアコードをいじることができる人であってもその複雑さが故に大概は手を出しにくい部分でした。その点、このAxoloti では簡素化されたソフトウェアを使うことによってユーザーが簡単にアルゴリズムを作ることができる点が大きなメリットとなっています。また、ArduinoやRaspberry Pi との違いは、ユーザーがコーディングやコマンドラインプロンプトを扱うことなしに、作りたいものだけに集中することができるところにあります。
クラウドファンディングIndieGOGOでの目標金額は$25.000$60からの出資でAxoloti コアボードを手に入れることができるチャンスです!
詳しい内容はこちらよりどうぞ。
オーストラリアのある発明家が立ち上げたKickStarterプロジェクトThe DRC 。The DRCはアナログレコードを自分で刻むことができるようになるマシンで、オーディオを入力>ブランクレコードを載せる>カッティング開始、そんな簡単な作業でレコードを作れてしまうのだそうです。
このプロジェクトはアナログレコードをもっと普及させることや、家でもレコードを作ることができる環境を広めることを目的とし、目標金額 AUD $(オーストラリアドル) 10.000を達成した際には商品化、市場価格US$6.500での販売を約束しています。目標金額を上回った場合には販売価格も下げられることになるそうです。
CD-Rに音楽を書き込むような感覚でレコードを作れるようになるとのことですが、なんだか時代が逆戻りしているようで面白いです。デスクトップ型とはいえ、このゴツさもなかなか魅力的です。プロジェクト終了まであと25日。頑張ってもらいたいです。
バイナルレコード派DJの方々はこのようなマシンを使ってオリジナルレコードを作ってください。
KickStarterのページに詳しい技術情報も書かれているので興味がある人はどうぞ。
タッチスクリーンにノブ? そう、この「Tuna Knobs 」には吸盤が付いていて、これををタッチスクリーンに付けることによって iPadがフィジカルコントローラになってしまうのです。
サポートされているアプリは Touch OSC、KORG iMS-20、KORG iElectribe、iDJ2GO、Touchable、d–b。お、iMS-20 も操作しやすくなりますね。
10個も付けてしまったらタコみたくなってしまいそうなので、3つ程あればいいかな、、と思い、クラウドファンディングKickstarter で30€ほど投資してみました。
残念ながら1€でノブ1個ゲットできるオファーはすでにいっぱいになってしまったようです。ステッカーが付いたり、ポーチが付いたり、Tシャツが付いたり、ノブの数によっていろいろなオファーがあるのでチェックしてみてください。目標金額が達成した際には11月からの発送が予定されているそうです。
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