ドイツWaldorfの人気シンセサイザー「Blofeld」が、ついにiPad向けアプリとして登場しました。往年の名機のサウンドを、モバイル環境で気軽に楽しめる時代の到来です。
Blofeldは、ドイツのWaldorf社が2008年にリリースしたウェーブテーブル・シンセで、PPG系のDNAを受け継いだ音作りが特徴。透き通ったベルのような音から、エッジの効いたデジタルサウンド、濃厚なアナログ風の音色まで、個性的で奥深いサウンドで今なお現役マシンとして愛されています。
今回のiPad版は、そのBlofeld本来のサウンドエンジンをそのまま移植し、タッチ操作やAUv3対応DAWとの連携に最適化。Logic Pro for iPadやCubasis 3などの環境でシームレスに使用できるほか、Blofeldハードウェアのリモートコントロールにも対応しています。
もちろん、プリセットブラウザや16パート・マルチモード、モジュレーションマトリクス、アルペジエーター、サンプルインポートなどの主要機能も網羅。まさに“iPad版でも妥協なし”といった内容です。
驚くべきはその価格。App Storeで12.99ドル(日本円で2,000円)という手に取りやすさです。一方で、デスクトップ版(VST/AU/AAX対応)は以前から149ユーロで販売されており、そしてさらに、ハードウェア版のBlofeld Desktopは約539ユーロ、キーボード版は約829ユーロで現在も販売されています。その価格差は確かに大きいですが、音作りの柔軟性、操作感、そして制作スタイルによって、どの形態にもそれぞれの魅力があります。
手軽にBlofeldのサウンドに触れてみたい人にとって、iPad版はまさに理想的な入口かもしれません。
Continue reading »
Moog社が新しいiOSアプリMinimoog Model Dをリリースしました。対応ディバイスは64ビット対応のiPad、iPhone、iPodとなっています。
Minimoog Model Dはその名が示している通りMinimoog のModel Dハードウェアシンセ(価格$3,749!) をiOSデバイス用にエミュレートしたソフトウェアシンセです。このiOS版Model Dは、4ボイスポリフォニック、アルペジエーター、リアルタイムのループレコーダー、ステレオピンポンディレイのモジュール、新しいタイムモジュレーションエフェクトBenderなどハードウェアにはない特別な機能も搭載しています。さらにAUv3フォーマットに対応しているのでGarage BandやCubasisとの連携もより充実したものになります。またNote-per-channel MIDI controllers (MPE)を読むこともできるのでRoliやLinnstrumentのような新世代のコントローラで演奏することによって、本家Model Dハードウェアシンセでは全く不可能なサウンドを演奏できるに違いありません。これは是非試してみたいです。
正直今となっては全く珍しいくないMini Moogサウンドですが、iOS版に移植されることで21世紀らしい新しい解釈が付け加えられるのが良いですね。今なら価格600円!その他のMoogアプリ(Model 15、Animoog iPad、Animoog iPhone、Filtatron)もセール中です。
公式ビデオ(↓)は昔々懐かしいサウンドを全面推ししているようですが、もう少し新しいアクションを見てみたかったです。でもやはり本家Moogのアプリとなると気が引き締まります。
Continue reading »