おそらくほとんどの人が予想していなかったことですが、DAWソフトウェアLogic Pro のニューバージョン Logic Pro Xが一昨日突如リリースされたばかり。なんと2009年以来のメジャーアップデートということです。多くのDAWソフトウェアがアップデートバージョンを発表したり、Logicにまつわる様々な憶測が飛び交う中で、ユーザー達はなんともいい難い微妙な月日を重ねていたわけですが、それは昨日までの話。
新しいユーザーインターフェイス iPadでコントロール
まず、大きく目に付くのはユーザーインターフェイスの大幅な改良、視覚的で分かりやすいデザインが採用され、Logicユーザーは気分一新が大きく計れそうです。iPadアプリ「Remote Logic」を使うことでミキサーやトランスポートの遠隔操作をすることが可能になったり、iPad版「Garage Band」の「スマートキーボード」や「スマートギター」と同じような楽器インターフェイスを使ったワイヤレス演奏が可能になります。アップルが作った純正Logicコントローラの使い心地とはどのようなものでしょうか。
Flex Pitch
個人的に楽しみにしているのはFlex Pitchという新機能。これまでのFlex機能はタイミングを修正するためのものでしたが、新しいバージョンではピッチの修正も可能になるそうです。Celemony Melodyneと同じような機能ではありますが、Logic本体にこのような機能が加えられたことはユーザーとしてはありがたいところです。
プラグイン
その他新しく加わったプラグインはDrummer、Drum Designer、Bass Amp Designer、Smart Controls など。しかし、これまでのプラグインエフェクターは特に改良されておらず、インターフェイスもそのままということになっており、すべてが刷新されたというわけではないようです。MIDIプラグイン(アルペジエーター)の追加はエレクトロ系ミュージシャンにとっては嬉しいところでしょう。
個人的には、曲作りを始める段階ではAbleton Live、最終的なアレンジやミックスはLogic Proで、、という方法をこの数年とっているのですが、特にLogicに対してストレスを感じていたのは、オーディオインターフェイスを設定する際に妙に長い時間がかかっていたことや、MIDIとオーディオのタイミングの悪さでした。このあたりの改善をかなり期待していますが果たしてどんなことになっているでしょうか。音質の向上はもちろんのこと。この夏はLogic三昧になりそう、いろいろ試してみたいと思ってます。
そして今回のLogic Pro Xからは64bit 版のプラグインソフトのみのサポートになっています。いずれそんな日が来ることは予想してはいたものの、遂にその日が来てしまったようです。最低動作環境は、OS 10.8.4 以降、5GB以上のハードドライブスペース 、4GB 以上のRAM、1280 × 768 以上の解像度を備えたディスプレイ。
価格はMac App Storeにて¥17,000 アップグレード版が用意されていないのはこれまでのユーザーにとって嬉しくない話ですが、この価格自体アップグレードっぽいものではあります。
サンフランシスコに拠点を置くMiselu。数年前にAndroidをベースにしたMiselu Neiroという楽器ディバイスのアナウンスを行い、世界中の音楽テックファンから注目を集めているベンチャー企業。Miselu Neiroを実際に見た人の話ではかなりいい出来だということで、私自身もショッピングリストに挙げてはいたのですが、リリースにはまだ至っていませんでした。そんなMiseluが数日前に突如発表したのがiPad専用のMIDIキーボードC.24。「やっぱりiPadなんだ、、」という半落胆気味の意見も中にはあるようなのですが、様々な新しいアイデアが詰まった次世代MIDIキーボードC.24はiPadユーザーにとっては要チェックでしょう。
マグネットを利用した新しいタイプの鍵盤
C.24はiPadと合体させることの出来る2オクターブのキーボード。面白いのは、このC.24にはマグネットを利用したセミウェイト鍵盤が採用されているというところ。これまでのMIDIキーボードはスプリングを利用したライトウェイト鍵盤がほとんどで、iPad用のキーボードともなるともっとオモチャ的な鍵盤が多かったわけで、このC.24の鍵盤をたたいた時の感触がどのようなものなのか、試してみるのがとても楽しみです。また鍵盤にはオプティカルセンサーが取り付けられてあるので、ベロシティ、モノフォニックアフタータッチの検知も可能。
リボンコントローラ
キーボードの上、黄緑のLEDが光っている部分はリボンコントローラになっていて、左側がオクターブシフト、右側がピッチベンドやモジュレーションのようなMIDIメッセージを送るコントローラになっているようでうす。ピッチベンドは左側!という固定概念が取り払われているあたりも面白いですが、はたして使い心地はどのようなものでしょうか。
BlueToothを使った接続
iPadとの接続は、USBケーブル接続、もしくはBlueToothを使ったワイヤレス接続が可能になるようです。Bluetoothの実力がはたしてどのようなものなのか、キーボードを演奏する時にもまったくストレスがないものなのか、、とても気になる新技術です。
拡張モジュラー
キーボードとリボンコントローラの上の部分には拡張モジュラーを挿入することができる空きスロットが用意されており、後に、フェーダーやツマミにようなコントローラ使うことができるようになるようです。
クラウドファンディング
このC.24はクラウドファンディングKickStarterで出資者を募集中。99$以上を出資すればこの新世代MIDIキーボードをいち早く手に出来る!
アルペジエーターファンに朗報! まだFacebook情報のみ、画像の方も完成形ではないようですが、アルペジオ機能に特化したハードウェアマシンArpeggioが発売されるようです。2オシレーターのバーチャルアナログモノシンセ内蔵、USB、MIDI in/out、CVトリガー付き、内蔵スピーカー、電池駆動可能。モジュラーシンセはもちろん、KORG Volcaシリーズと並べてみるのも楽しそう。
• Create, play, and save arpeggios instantly with live arpeggio sequencer.
• Up, up-down, down, down-up, sequence, & random arpeggiator modes.
• Access and chain together up to 512 user created arpeggio patterns.
• Internal 2-oscillator virtual analog monosynth.
• Note division sequencer (1/16th, 1/8th, 1/4 notes etc ).
• USB, 1/4″ & 1/8′ audio out, MIDI in, MIDI out, CV trigger out.
• MIDI & CV clock sync for syncing to external drum machines (master or slave)
• Control external hardware and software synths. Add an arpeggiator to a synth that doesn’t have one!
• High quality internal speaker
• Perfect for bass and lead lines
• arpeggio takes batteries or power from an AC adapter. Make melodies anywhere!
手持ちのMIDIコントローラでも使い方によってはこんなこともすることができるという凄い例。
LividのMIDIコントローラBASE+Ableton Live+Pure Data を使ったフレームオルガンでアメリカ国歌「星条旗」を演奏。
夏の日はビーチで音楽作り、、コンピューターミュージシャンにとっての長年の夢が着々とかないつつあるモバイルDTMワールド。その先導を切っているのがiPad専用のDAW アプリケーションSteinberg のCubasis。最新バージョンであるCubasis 1.5 のオフィシャルビデオ(上)は、ビーチでであれスタジオであれiPadだけでここまでの音楽制作ができるんだぞ、というメッセージが伝わってくるものになっています。これだけいいスタジオを持っている人がなぜスタジオの中でCubasisを使わなければいけないのか?という疑問はさておき、Cubasisは着々と進化中。バージョン1.3ではAudio Busに対応、バージョン1.4ではMIDIクロックに対応するなど、ユーザーのニーズに柔軟な対応。そして今回のバージョン1.5ではバーチャルアナログシンセMicrologueを搭載。これだけあれば本当にビーチでも音楽作りが可能なのです。
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