AFK Audioというドイツのスタートアップメーカーが発表した「Drumbeam」というMIDIコントローラー。これは、普通のパッド型でもキーボード型でもない、“叩いて操作する”タイプのドラムコントローラーとでもいうのでしょうか。見た目はスリムなバー型で58 x 3 x 5 cm、一見するとライトショーだけに目が入ってしまうのですが、使ってみると驚くほど多機能です。

Drumbeamの魅力のひとつは、エレクトロニック音楽のライブパフォーマンスに特化した柔軟性と表現力です。叩いた位置や強さを細かくMIDIに変換できるため、例えばキックやスネアだけでなく、フィルターの開閉、エフェクトの深さ、リバーブの量といったMIDI CCのリアルタイム操作も思いのまま。単なるトリガーではなく、「演奏しながらコントロールする」というスタイルが実現できます。

LEDによるフィードバックも視覚演出と連動できるため、音とビジュアルを一体化したライブパフォーマンスの表現にぴったり。デバイス自体が軽量で持ち運びやすいこともあって、ツアーやクラブイベントなど現場向きな設計になっています。

もちろん、Drumbeamはライブだけでなく、アコースティックドラムセットに組み込んだり、ホームスタジオのデスクに常設しておくのもいいでしょう。USB-Cで駆動し、iPhoneからの給電も可能なので、充電に悩むこともないでしょう。

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Superbooth 2025で、Novationの新しいMIDIコントローラー「Launch Control XL 3」が発表されました。

私は会場で実機を触ることができましたが、想像以上に完成度の高いモデルだと感じました。派手さはありませんが、制作の現場でしっかりと機能してくれる頼れるツールという印象です。コレを待っていた人結構多いのではないでしょうか。

 

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2025年5月のSuperbooth 25で正式発表されたMoog Messengerは、Moog Musicが送り出す最新のアナログ・モノフォニック・シンセサイザー。Minimoog Model D、Voyager、Grandmother、Subsequent 37といった名機たちのエッセンスを受け継ぎつつ、現代の音楽制作に求められる柔軟性と創造性を融合した、まさに“クラシックと革新”のハイブリッドモデルです。

メーカーいわく「Moog史上もっとも手に取りやすいアナログ・シンセ」とのことですが、その言葉通り、価格(899ドル)・サイズ・機能性のバランスが絶妙な一台に仕上がっています。
 

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ポータブルな音楽制作ツールで知られる 1010music から、新たなフラッグシップモデル 「Bento」 が登場しました。2025年のSuperboothで発表されたこのBentoは、「Blackbox」の進化形とも言えるデバイスで、サンプリング、シーケンス、演奏をすべてこの1台でこなせる、まさに”PCレス制作”を目指す人のための新世代グルーヴボックスです。

サイズは約20cm × 21.5cm × 5cm、重量は約900g、内臓充電式バッテリーで最大3時間動くそうです。持ち歩いての制作やライブ演奏時にもケーブルなしで使え、スタジオではUSB-Cで安定供給という、非常に現代的なスタイルになっています。

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グリッチやグラニュラー、スペクトラル処理など、ちょっとクセのあるエレクトロニックなサウンドを手軽に操れるユニークなエフェクトペダルが、Polyendから登場しました。

名前はMESS(メス)。Superbooth 2025で発表されたこの新製品は、120種類以上のエフェクトアルゴリズムと4トラックのステップシーケンサーを組み合わせたマルチFXペダルです。シーケンスでエフェクトを動かすそのスタイルは、Sugar Bytesの「Effectrix」や「Looperator」などのプラグインに近い感覚ですね。でもMESSは、それを手元で、ペダルで楽しめます。

『MESS』は、一見すると一般的なギター用のエフェクトペダルのような筐体ですが、その中身は全くの別物。Polyendいわく、

「これは、スタンダードなマルチエフェクトと、モジュラー系ペダルの中間にあるような存在」
── Polyend創業者 Piotr Raczynski

とのこと。複雑なルーティングやパッチングをしなくても、自分好みのテクスチャーや変化に富んだサウンドを即座に作り出せる設計。まさに「遊べる」エフェクトボックスという印象です。

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2025年のSuperbooth 25で注目を集めそうな新製品のひとつが、Erica Synthsから発表されたHexDrum。これは、Hexinverterの人気モジュール「Mutantシリーズ」のDNAを引き継ぎ、デスクトップ型のアナログ・ドラムマシンとして新たに生まれ変わったものです。

実はこのプロジェクト、Hexinverter Électroniqueの開発者Stacy Gaudreauがパンデミック前から着手していたもの。残念ながらHexinverterは現在活動を終了していますが、その構想をErica Synthsが受け継ぎ、ついに製品化へとこぎつけました。

まずはこのカッコいい筐体から放たれる、新世代アナログドラムの音をチェックしてみてください。

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