Native Instruments TRAKTOR PRO 2.9 のSTEMSデッキに対応するコントローラはいまのところ全3機種。KONTROL S8、D2、F1 です。S8とD2はカラーディスプレイ付きの最新ハイテクコントローラで、Stems操作のための詳細な情報を表示します。一方、KONTROL F1 はすでに4年前ほどのリリースされたコントローラで、ディスプレイの装備はなし。とはいえ4つのフェーダーと4つのノブ、4×4のパッドを装備し、4つの音楽要素を扱うStems とは実は相性が良いのです。
TRAKTOR PRO 2 でStemsフォーマットのファイルをロードをし、その後F1 からどのデッキを操作するのか指定します。(SHIFTを押しながらBRAUSEノブを回すと小型ディスプレイにはdA/dB/dc/ddという表示がされます。)
後は簡単。4つのフェーダーは4つのStemsの音量を操作することができ、4つのノブは各Stemsのフィルターを操作することができます。F1の4つのパッドの4×4のパッドの下にあるSTOPスイッチを押すと、各Stems のミュートを行うことができ、これはなかなか便利です。
SHIFTを押しながらBROWSEスイッチを押すとループモードに入ります。(ちっとこれは操作が面倒か)
残念ながらF1 からエフェクトの操作は行えないようです。
それでは、4×4のパッドは何につかうのか?
実はこれが各Stemのレベルメーターになり、プレイ最中は音量に合わせてパッドが光ります。音量をミュートするとパッドの色は暗くなり、いま音が出ているのか出ていないのか把握することができます。これが思った以上に可愛かったので簡単にビデオをとってみました。
D2 やF8 と比べてしまうと少しばかりノスタルジックな気持ちがしないでもないのですが、ディスプレイにばかり目を奪われず音楽に集中できるところがF1の良いところです。個人的にはこのF1 のサイズ、ハードウェアデザイン含め、大ファンです。
TRAKTOR KONTROL F1 は50ユーロの割引実施中とのこと。
新しいオーディオ フォーマット Stems の公開まであと少し。Native Instruments は昨日、TRAKTOR PRO 2 と TRAKTOR KONTROL D2 を使うSTEMS ワークフロー ビデオ(ミキシング編)を公開しました。
ビデオではまず、Stemsフォーマットのファイルをロードします。するとKONTROL D2のスクリーンには4つのパート(ドラム・ベース・シンセ・ボーカル)の波形が表示されます。
KONTROL D2 の4本のフェーダーは各トラックが割り当てられており、ビデオ0;22 あたりから、一番左のフェーダー下げることによってドラムのサウンドがカットされます。続いてベースのサウンドがカットされボーカルのトラックだけが聞こえるようになります。
Stemsは4つの各チャンネルそれぞれにフィルター/エフェクターを掛けることができます。ビデオ4;46あたりではドラムサウンドのみにフィルターがかけられ、続いてボーカルにディレイエフェクトのようなものがかけられ、大きなブレイクが作られます。
ビデオ1;08 あたりからは別のトラックがミックスされ始め、ベースサウンド、そしてドラムサウンドが順々にスイッチされていきます。
最後はトラック2のシンセサウンド以外がカットされ、ビデオは終了します。
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Microsoft社は、7月11日のNAMM Summerにて音楽ソフトウェア ディベロッパーを対象とした基調講演を開催し、今月29日に公開となるWindows 10のオーディオ/MIDI機能の概要解説と、ディベロッパー(PropellerHead、Bitwig)を招いたデモンストレーションを行った。当日の模様はMicrosoftホームページ で見ることができる。SPECIAL A3E KEYNOTE
「Windows最後のメジャー アップデートバージョン」とうたわれているWindows 10。Windowsは今後大きなOS名やメジャー番号のついたアップデートは行わず、Mac OS XやiOS またはGoogle Chrome OSと同じように、インターネットを通じて頻繁にアップデート バージョンが提供される。また、これまでのユーザー(Windows7、8、8.1)はWindows 10リリース後1年間は無償でアップデート行うことができる。
凄いのは、Microsoftはこの1.2年の間に世界10億のデバイスをWindows 10 にするという目標を掲げていることだ。全世界でのWindows利用者が15億人といわれているだけに、あながち夢でもなさそうな数ではある。
Windows 10 オーディオ/MIDI機能の概要
Windows 10 ではプログラム設計、MIDI API、Audioの統一化が図られ、同一のコードですべてのWindows 10 デバイスへのアクセスが可能になる。つまり、様々なタイプのWindowsデバイス(スマートフォン、タブレット、デスクトップ、Raspberry Pi2)で、同一の音楽/ Audio アプリケーションを動かすことができるようになるわけだ。ここがアップルの持つジレンマとは大きく違う。
- MIDI API すべてのWindows 10 デバイスからのアクセスが可能に。ひとつのMIDIハードウェア デバイスに複数のクライアントからのアクセスが可能。MIDIジッターフリーのオペレーション。
- オーディオ スタック 低レイテンシーが最優先され、WDMやWASAPIでは15mscほどの高速化が可能に。デベロッパーはバッファーサイズへのアクセスが可能になり、極限まで下げたレイテンシー サイズの設定が可能。特にスマートフォンが抱えるレイテンシー問題は大きく改善。
- AUDIO シングルコアでのオーディオプロセス管理、プロセッサーを指定することができるようになる、他のコンピューター・プロセスによる邪魔を回避。
- CODE FLACとALACのサポート
音楽メーカーとの共同開発
Microsoftは音楽ソフトウェアメーカーへの技術提供や、共同開発を推進していることも強調。例えばAKAI MPCの時期モデルはWindowsをベースとして開発していることや、xi Machineオーディオ・ワークステーションはWindows 10 に最適化した開発が進められている。また、Cakewalk SONAR、Presonos Studio ONE、image-line FL STUDIOはWindowsデバイスのマルチタッチ・サポートをより強化されるとのことだ。
キースピーチ後半ではPropellerHead 社とBitwig社によるMicrosoft Surfaceを使ったデモンストレーションが行われ、両社とも、Surfaceのタッチスクリーンを活用するインターフィスとしてのアドヴァンテージを強調します。
個人的に思うことだが、この基調講演はこれまで音楽分野において比較的おとなしかったMicrosoftがアップルと同じ土俵に上がり、ソフトウェア・ディベロッパーに対して存在感を大きく示したという印象だ。Windowsの音楽分野での巻き返しはむしろこれからに違いない。絶対にあって欲しいのは、Microsoft HoloLens (ホロレンズ)を使う音楽ソフトウェアだ。
iPadやiPhoneで音楽を作るならばもう絶対に欠かすことのできないアプリAudiobus。 このAudiobusをリモートコントローラできるようになるアプリ「Audiobus Remote」がリリースとなった。
このアプリを使うことによって、Bluetooth接続した2台目のデバイスから、AudioBusに接続しているアプリをコントロールできるようになる。例えばDAWアプリのスタートボタンや録音ボタンとして。たったそれだけのことではあるのだが、これまでのように幾つものアプリのスクリーンをめくらなければならず、たったひとつのボタンを押すがために一苦労することが多々ある。でもこれからはスクリーンをスワイプする量が減り、作業が少しばかり楽になる。
AudioBusに対応するアプリであるならばAudiobus Remoteも対応するのだが、「Remote Trigger」というこのアプリのデザインに対応した場合にはもっと細かな操作を行うことが可能になる。今の時点でこの機能をサポートしているサードバーティ製アプリは20種類ほど。たとえば、
- Loopy HD のレコーディングボタンやトリガースイッチ
- ドラムマシンアプリDM-1 のサンプルトリガー
- エフェクターアプリBias FX、JamUpのプリセットチェンジ
- サンプルスライス・アプリSectorのセクショントリガー
- Holderness Media社のエフェクターアプリのプリセットチェンジ、エフェクトコントロール
- Sound Prism Electroのミニプレイヤー表示
といったような操作を行うことができる。
まずはディベロッパーMichael Tyson氏によるプレビュービデオ、そして2つ目のビデオHolderness Media社によるエフェクターアプリのデモンストレーションビデオをどうぞ。
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ドイツ・ベルリンのソフトウェアメーカーSugarBytesが新しくリリースしたOBSCURIUM。OBSCURIUMは早く言ってしまえば、ステップ・シーケンサー付きのシンセサイザーと言ったところなのですが、これまでの ステップシーケンサーの常識をはるかに超えるものです。数回のクリックだけで、スケールやコードパターンを作ることができたり、同時にシンセサイザーのパラメーターやフィルターもシーケンス化することで、なんとも複雑で不思議なフレーズを作リ出すことができます。作ったパターンにはモーフィングやモーションシーケンスを加え、パターンに動きを付け、さらに変形させていくことができます。さらに面白いのは、OBSCURIUMから他のVSTプラグインを音源として呼び出し、操作することができるところです。(下の画像、OBSCURIUMからKORG MS-20VSTを読み込んでみたところです)
まずはSugarBytes公式HPよりデモバージョンをダウンロードして、プリセットを試してみるのはどうでしょう。鬼のようなインターフェイスにはびっくりしますが(!)、これまでのSugarBytesとは違った、オーガニックなサウンドも特徴的です。モジュラーシンセのように、偶然性に期待しながら楽しいフレーズを作ることができそうです。
この夏の要チェックソフトウェア。この後もう少し詳しく報告するつもりです。
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