コルグがArp Odysseyの復刻開発をしているとのニュースが流れたのは今年の2月のこと。その後発売の延期が発表されたことにより、より一層の期待が高まって来ている伝説のアナログシンセの復刻ですが、本日、コルグはそのArp Odysseyのティザーサイトの公開を開始しました。サイトには“Be prepared for a new evolution 1-22-15″ とのメッセージが書き込まれています。
この1-22-15が意味することは、2015年1月22日から始まるNAMMショー2015にてコルグArp Odysseyが一般公開されることのようです。スペックや価格などの記載はまだありません。
面白いのは、先週、ドイツの楽器メーカーBehringer も「Arp Odysseyの復刻」を匂わす書き込みをFaceBookにて行っていることです。この書き込みでは、本家ARP Odyssey MK I, MK II , MK III を再現するための3つのフィルター・モードの搭載、Midi/USBによる完全制御、価格はおよそ$500、などといった特徴をほのめかしています。発売時期に関する書き込みは行われていません。
この2社が果たしてどのようなコンセプトでArp Odysseyの復刻をしているのか気になるところです。早くもNAMM2015が待ち遠しくなってきました。
目を閉じてみて、ふと思い出す街の音。日本の大都市から連想する音と言えばパチンコ屋、電車の発車メロディ、居酒屋の呼び込み、ちょっと最近までのことであったら選挙カーなど。世界的に見たのならば日本はかなりのノイズ天国とも言えるのかもしれない。いや、もう少しリラックスしたところで考えてみることにしたい。例えば、夏の時季に聞くセミの声、寺の鐘、海岸沿いで聞くカモメの声。(いや、もっとあるはずだ)
「Sound City Project」ではユーザーがWebサイト上で世界のある特定の都市を選択すると、あたかもそこにいるかのような街の自然な音を聞くことができる。簡単に言うのなら、Googleストリートビューの音バージョンといったところかもしれない。
レコーディングには「サウンドヘッド」と呼ばれる3Dプリンターで作られたカスタムビルドのマイクロフォン(画像上)が使用されているのだが、この耳の形をしたマイクロフォンが人頭および肩までふくめた周辺物(360℃)で生じる音の変化をキャプチャーしているのだそうだ。4つのマイクロフォンが等間隔に置かれることにより、4チャンネル分の録音が行われることになるわけだが、これによって、例えばユーザーが地図上で北側を見ているとすると、左の耳は西側からの音が聞こえ、右の耳は東側からの音が聞こえるようになる。同じように、地図上で西側を見ているとすると、左の耳からは南側からの音が聞こえ、右の耳からは北側からの音が聞こえるといったようなバーチャルな音経験を豊かにする取り計らいも行われているそうだ。
「Sound City Project」はこれまでに6都市(ニューヨーク、サンフランシスコ、ベルゲン、フロム、オスロー、ストックホルム)64箇所でのレコーディングを行ってきた。残念ながらまだ日本のサウンドは録音されていない。しかし今後「Sound City Project」はコラボレーション、ライブストリーミングのような形でのプロジェクト発展、また、ユーザーが「サウンドヘッドキット」をダウンロードしモバイルツールを使ったサウンドキャプチャーを行えるようになることも考えているそうだ。
この記事を書きながらランダムに街の音を聞いているのだが、ごく自然に耳に入ってくる騒音が妙に心地良い。それだけでなく、将来、地図を開けばその場所場所の音が聞こえるようになったらきっと素敵なことに違いない。
ローランドAira TR-8 専用のエクスパンションキット7X7-TR8が来週の19日にリリースされるとのアナウンスがありました。このエクスパンションキットによって、ここ数年のニューディスコの流行とともに再々評価されているこの二つのリズムマシン、TR-707(ドラムマシン) とTR-727(ラテンドラムキット)のサウンドがTR-8に注入されることになります。
これら二つのリズムマシンはPCM音源で、この再現のために同じPCMデータを使用。そしてDAコンバート後のアナログ回路もAira ACBテクノロジーによって忠実に再現されているそうです。オリジナルマシンにはなかったチューンやディケイのようなコントロールも装備。その他、909アタックキックドラム、808フィンガースナップ、909アタックスネア、808ノイズタム、808ノイズクラップ音源も追加。TR-8がより充実したビンテージエミュレートドラムマシンとなることでしょう。
7X7-TR8 は12月19日発売。価格は$75となっています。
ここまできたら次はどんな拡張音源がリリースされるのか考えてしまうわけですが、個人的にはビンテージではない新しい音源に期待したいところです。
先日、コルグがVolca Sample専用のSDK(ソフトウェア開発キット)を公開し始めたというニュースを報告しましたが、早くもそのSDKを使ったアプリCaustic Editorが公開されています。Caustic Editorはアンドロイド・Mac OS・Windows・iOS に対応し、デバイスのマイクロフォンからサンプリングを行うことや、オーディオファイルのインポート(WAVファイル対応)・エクスポート・編集、エフェクター(16種類)を加えることができるようになるオーディオエディターです。iOSバージョン(まもなくリリース)ではAudioBusやAudioShare・Audio Copy/Pasteに対応。Volca Sampleを使ったサウンドデザインの可能性がこれまで以上に大きくなるアプリと言えそうです。なんといってもフリー。ダウンロードは下のリンクより。
- Record your own samples using your device’s built-in microphone.
- Load any uncompressed, mono or stereo WAV, at any sampling rate or bit depth
- Apply any of 16 of Caustic’s effects and preview them in real-time, then stamp down and apply more.
- Process waveform audio with Fade In/Out, Normalize, Amplify, Reverse, etc.
- Use Caustic’s C-SFXR to generate retro video game sounds.
- Trim audio precisely, down to individual samples.
- View the frequency spectrum of your audio.
- iOS-Only Features:
- iOS: Audiobus compatible (receiver)
- iOS: AudioShare compatible (import/export)
- iOS: AudioCopy/Paste compatible (import/export)
- iOS: iTunes file sharing support
- iOS: Open In… support for .wav files.
- Volca Sample-specific features:
- Upload to any of the 100 sample slots and keep a database of your device’s state.
- Clear all samples
- Restore factory samples
- Monitor device memory
ドイツベルリンのソフトウェアメーカーSugarBytesから新しいプラグインソフトウェア「Looperator」がリリースされました。「Looperator」はエフェクターシーケンサーと呼ばれるもので、16ステップのシーケンサー上に様々な種類のエフェクターを組み合わせることでリズミカルな効果を作りだすことができるエフェクターです。
例えば数小節のドラムループにこのエフェクターを掛けてみると、これがビックリ。退屈なドラムループが息を吹き返すかのように様々なバリエーションを作り始めます。ターンテーブルスクラッチのようなエフェクトから、テープレコーダーがブレイクするようなエフェクト、母音「A.E.I.O.U」をモジュレートするフィルターエフェクト、グリッチ、スライサー、シンセサウンドを作り出すユニークなエフェクトなどなど、もちろんリバーブ・ディストーション・ディレイ・フェーザーのようなエフェクターも内臓しています。
DJエフェクターのようにスイッチをオン\オフしているだけでも楽しいのですが、各パラメーターを細かく設定することによってかなりフリーキーなパターンを作ることもできそうです。EDMのような派手目な音を好む人、オリジナリティを求めるエレクトロニックミュージシャンは是非チェックしてみてください。
近日、詳しい内容を報告します。
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オーストラリアのある発明家が立ち上げたKickStarterプロジェクトThe DRC 。The DRCはアナログレコードを自分で刻むことができるようになるマシンで、オーディオを入力>ブランクレコードを載せる>カッティング開始、そんな簡単な作業でレコードを作れてしまうのだそうです。
このプロジェクトはアナログレコードをもっと普及させることや、家でもレコードを作ることができる環境を広めることを目的とし、目標金額 AUD $(オーストラリアドル) 10.000を達成した際には商品化、市場価格US$6.500での販売を約束しています。目標金額を上回った場合には販売価格も下げられることになるそうです。
CD-Rに音楽を書き込むような感覚でレコードを作れるようになるとのことですが、なんだか時代が逆戻りしているようで面白いです。デスクトップ型とはいえ、このゴツさもなかなか魅力的です。プロジェクト終了まであと25日。頑張ってもらいたいです。
バイナルレコード派DJの方々はこのようなマシンを使ってオリジナルレコードを作ってください。
KickStarterのページに詳しい技術情報も書かれているので興味がある人はどうぞ。