Native Instruments のDJアプリTraktor DJ(iPad/iPhone両バージョン)がアップデートバージョン1.6 をリリースしました。このバージョンでTraktor DJ もついにAudioBusとIAA(インターアプリオーディオ)に対応することとなりました。ともにインプットソースとして使用することが可能になっています。
MIDIクロックにはまだ対応してないようですね。
それはさておき、現在Traktor DJ は半額セール実施中です。まだ試したことのない人はこの機会にぜひ。
Traktor DJ 1.6 の新機能
• Audiobus との統合 – TRAKTOR DJ と GarageBand や Effectrix などのアプリケーションを連結
• インターアプリ・オーディオとの統合 – 他のアプリへオーディオ出力をストリーム
• Dropboxのような他のアプリ内に保存されているミックスのロード
• ダブルタップによるEQとボリューム・スライダーのリセット
• 相対的なEQとボリューム・スライダーのコントロール
• 改良された検索機能
• ロード後の HotCue ドローワーの継続的な表示
ios7 以降の対応
サウンドデザイナー・音楽家、Diego Stocco によるサウンドデザインのためのチュートリアルビデオの第3弾「クリエイティブ・マイキング・テクニック」のリリースが開始されました。
数々のプログインソフトウェアやコントローラが世に出回る今日この頃ですが、本当の意味でのオリジナルサウンドを作るためにはマイクロフォンを効果的にそして独創的に使うことが必要だと力説するDiego Stocco。ビデオでは様々なタイプのマイクロフォンを使い、様々な物を、いかにダイナミクスを保った状態で録音していくかが解説されています。
何をどのように録音するか、、というところでDiego Stocco は桁外れの独創性を持っています。
たとえば、2本の指に小型マイクロフォンを取り付けピアノの弦をはじく音。弦楽器の弓にマイクロフォンを取り付けた状態でコントラバスを演奏する音。2本の箸に付けたマイクでギターアンプからならされるシンセサイザーの音をステレオレコーディングをする音。医者が使う聴診器を改造し様々なアコースティック楽器を録音する音。大小さまざまなサイズの電球にコンタクトマイクロフォンを取り付けパーカッションのように叩く音。マイクロフォンを入れた風船を水の中に浸けた音。煉瓦を通して鳴らしたシンセサイザーの音をコンタクトマイクで拾った音など。
様々な物のバイブレーションを至近距離から捉えていく彼のレコーディングテクニックに圧巻。ワイルドでありながらも暖かな印象を抱く結果を見て聞くことができます。
ビデオを見ているだけでも十分に楽しめる内容ですが、自分でも何かしたくなってくるインスピレーションを湧かせてくれるビデオでもあります。
そしてDiego Stocco は最後に一言、「Everything starts with your imagination…」と。
FFS 03 // Creative Miking Techniquesは$9.99
アドビ システムズが公開したビデオ「The future of Adobe creative applications on Microsoft devices」はオーディオ・ビデオ・グラフィックアーティストに向けられた、アドビの将来のビジョン示しているデモンストレーションビデオです。どこまでが夢の話で、どこまでが現実的な話なのかは分からないのですが、そんなに遠い話でもなさそうなところが胸を躍らせます。
ビデオで取り上げられているコンピューターはマイクロソフトがこの夏にリリースをしたSurface Pro 3 。タブレットとPCを合体させたスーパースリムなノート型デバイスで、CPUには i7とi5 プロセッサー、高解像度ディスプレイ、大容量のRAMやストレージを装備するかなりのハイスペックなデバイスです。そしてWindows 8 デスクトップコンピューター用のソフトウェアを使うことができるところがiPad/iPhoneとの大きな違いです。
アドビが示す将来のビジョン(上のビデオ)はSurface 3 の持つデスクトップコンピューターとしての機能+タブレットとしての機能をうまく引き出し、タッチジェスチャーの次の可能性を予感させるものに感じます。音楽ソフトウェアにおいてもタブレットだけではできない、デスクトップコンピューターだけではできない、何か新しいソフトウェアが登場することを期待してやみません。
iMPC、iProphet、iMiniなどiOSアプリのディベロッパーRetronysms は同社として初のハードウェア製品「Wej」の開発をしているとのアナウンスをしました。
Wej はiOSデバイスとUSBコントローラを接続するためのハブで、つまりはWejとUSB MIDIキーボードやUSBコントローラを接続することによってiOS アプリを操作することができるようになります。USBコントローラへのバッテリー供給も行なわれます。USBポートは2基装備されています。(本音を言えばMIDIポートも欲しかったですね。)
WejはBluetooth LE MIDIプロトコルを採用。つまりiOSデバイスとWej との間はブルートゥース接続でのやり取りを行なうことになるので、ケーブル要らず。カメラコネクションキットのような物も使わなくてもよくなるのでこれまでのような煩わしさは少なくなるに違いありません。
Wej の本体表面はシリコン製の滑り止めコーティングが敷かれ、演奏最中にiOSデバイスが滑ったり動いてしまったりすることはないそうです。ドック式のインターフェイスと違い、iPhoneでもiPadでも、どのサイズのiOSデバイスでも使うことができるのはナイスなアイデアです。
さらに、本体の背面部にはRGB ライトが装備されており、雰囲気作りであったりライトショーであったり(!)、そんな使い方も用意されています。基本プログラム(スケッチ)も書き換えることが可能です。
WejにはArduinoプロセッサーが使われていることで、ハッキングも可能。ユーザーがハードウェアを改造することも可能です。
Wej は現在ファンディング受付中、11月7日まではのオーダーで価格は $99となっています。発送開始は2015上半期を予定しています。
まずはオフィシャルイントロビデオをどうぞ。
昔(1985年)、つくば万博でロボットがエレクトーンを演奏するという展示を見てもの凄い衝撃を受けたものです。今、改めて調べてみると、あのロボット(WASUBOT)は頭部のCCDカメラで普通の楽譜を読みながらエレクトーンを演奏できたり、聴覚もあって人間が歌うとその音程に合わせて伴奏の音程を調整することができたとか、今更ながらにその能力に驚かされるわけですが、楽譜を読めなければプロミュージシャンとは言いがたかった当時の様子も反映されていて微笑ましくも思うところです。
時は経ち、現在フランスで開発されているヒューマノイドPoppyは、2つのHDカメラ、ステレオマイク、慣性計測装置、Raspberry Piを搭載。顔となるディスプレイには表情を表示することが出来るそう。直立二足歩行も可能、ボディの構築には3Dプリンタが採用され、ハード・ソフトもともにオープンソースとして公開されているモダンスタイルのロボット。価格はおよそ100万円するそうです。
人間と一緒に音楽を演奏させるという実験も進められており、Poppyは体を動かすことによって音をならすことができるそうになるそうです。左足でキック、頭でスネア、左肩でフィルターモジュレーション、右肩をあげると妙な奇声をあげます。
楽譜を読んでいた頃のロボットとは違い、現代のミュージシャンロボットはストリート系音楽にも対応し、よりリズミカルになってきている様子を伺えます。スニーカーも可愛いですが、動きも顔もとても可愛く見えます。打ち込みを手伝ってくれるようになったらもっと可愛いかもしれません。
最近はMaxMSPさえあれば何でも作れてしまう人がいるんですよね。メディアアーティストAsha Tamirisaが現在開発しているのは、ARPが1970年代に送り出したシンセサイザーARP 2500 のエミュレーションプログラム。この超レアで超巨大なシンセをどこまで再現できるのか期待したいところです。しかしそれ以前に彼女のプログラマーとしてのこの巨大なモチベーションに敬服してやみません。