DJ Tech Tools と Red Bull Music Academy によって開発されたマルチパーソンDJコントローラ Orbit。大型の円形テーブルには12個のタッチホイールとフィードバック用の1000個のLEDライトが付いており、最大12人でDJプレイを楽しむことができるコントローラのようです。
Ableton Live に仕込まれたトラックは12個のパートからできており、一人一人が各パート(インストゥルメント)を操作することができるコントローラになっているようです。ジョグホイールを回すことによって各インストゥルメントのパターンを変えることができ、例えばハイハットを担当している人がホイールを回すことによってハイハットのパターンを8分の刻みから16の刻みに変えるなど、ごく単純な操作ではあるわけですが、これを12人という大人数で行なうことによって、音楽知識がない人であっても、みんなでトラックを構築していくという楽しみを味わうことができるわけです。
Orbit はスペインのイビザ島で開催中のリッチーホウティン主催のパーティ「Enter」の会場内に設置中とのこと。
12人で音楽を作るというアイデアには興味深いものがあります。 いや、ぜひチャレンジしてみたいです。
AKAI プロフェッショナルは新しいDJコントローラAFXとAMXのリリースを発表しました。人気DJソフトウェアSerato専用となるモジュラータイプのコンパクトコントローラ。
Serato専用のコントローラカタログを見てみるとまずその種類の多さに驚くわけですが、どういうわけかほとんどのものがジョグホイールを備える大型コントローラです。このサイズのコントローラを持ち歩くことやクラブやバーで置き場所を確保することは本当に大変なことだと感じるのですが、そういった意味でこのスリムなAKAIのコントローラはすべてのSeratoユーザーにとって手に取り易いものに違いありません。
AFX はNI Traktor Kontrol F1 とNI Kontrol X1 の中間といった感じで、パッドやタッチストリップを使い、エフェクターやスライスを操作することのできる、デジタルDJパフォーマンスに焦点を当てたコントローラとなっているようです。
AMX はオーディオインターフェイス内蔵の2チャンネルミキサーで、NI TRaktor Kontrol Z1 のような作りになっていますが、インプット端子を備えていたり、トランスポートコントロールを備えているなどの違いを見ることもできます。
AFX
- タッチストリップ
- 4デッキコントロール
- 9 タッチアクティベートノブ
- 8 ベロシティ対応+RGBバックライトパッド
- パッドモード切り替え(トリガー・ホットキュー・ループ・スライス)
- USB パワード
- US$199
- 24-bit/96kHz オーディオインターフェイス
- 2 フォノ/ラインインプット, ステレオヘッドフォンアウトプット
- 9 タッチアクティベートノブ
- Serato DJソフトウェアのフルライセンス
- クロスフェーダー
- US$249
iOSアプリ「Gliderverb」は、リバーブエフェクターのパラメーターをいじりながら音楽演奏をすることができるもので、たとえば、ルームサイズの値を大きくしたり小さくしたりすることによって残響音を大きくしたり小さくしたり、残響音の周波数をいじることでピッチを変化させるなど、リバーブエフェクターの新しい使い方を模索することができるユニークなアプリです。サウンドの方もとてもスムーズで、この茹だるような暑さのなか、ほんのり涼しい気分に浸ることができます。
オーディオファイルを読み込み、パラメーターをいじるだけでも様々な音像をつくることができるのですが、インパルスシンセ内蔵のパッドをアクティベート(¥700)することで、水のしずくのような美しい音を奏でることもできます。
iOS ディバイスを傾けたりすることによってパラメーターを動かすこともできますし、また、外部MIDIコントローラを使って動かすこともできます。もちろんAudioBusとIAA にも対応。フリーのアプリなのでぜひ試してみてください。
Ableton Live 専用ディバイス「Gliderverb」(無償)もあり。
App store にてフリー
スウェーデンのシンセサイザーメーカーTeenage Engineering が発売を予定しているドラムマシンPO-12。
Teenage Engineering といえばOP-1。80年代のカシオの小型シンセサイザーが進化したような、キュートモダンなシンセサイザーがイメージされて作られたという話は有名。
今回Teenage engineeringがイメージしているのは、80年代初頭の任天堂の液晶ゲーム機「ゲームウォッチ」のようで、名刺サイズ程の超ポータブルドラムマシンに仕上げられるそう。
上の画像ではやや大きく見えてしまいますが、先日公開されたばかりのデモンストレーションビデオを見てみると、やはりかなりミニサイズであることが分かります。
SiliconLabs製のEFM32マイクロコントローラを搭載したPO-12には、23個のスイッチと2つのノブが付いており、フィルター操作や16種類のエフェクター操作を行なうこともできてしまうそうです。MIDIは付いていないものの、オーディオインプット端子とアウトプット端子を使って他の機材とチェーン接続をすることもできるようです。
価格はおよそ$50 !! OP-1 とは違ってかなり格安であるところが愛おしさを増します。まずはビデオを見てサウンドの方をチェックしておきましょう。
こちらのビデオはMoogのペダルエフェクターMinifooger とのコンビネーション。めちゃ楽しそう。
pic from CDM
この秋にリリースが予定されているAKAI のアナログドラムマシン「Rhythm WOLF」。
このリリースの話自体は今年の2月頃からあったわけですが、Musikmesse 2014 では展示されてはいたものの肝心の音を聞くことができなかったり、ややフライング気味のスタートを切ったマシンではあるのですが、先日公開されたYoutubeビデオで「Rhythm WOLF」の音をやっと聞くことができるようになりました。ラフなセッションといった感じのビデオではありますが、ヘッドフォンを使って聞けば、なんとなくではありますが「Rhythm WOLF」のキャラクターが見えてきます。
「Rhythm Wolf 」にはキック・スネア・クローズハット・オープンハット・メタリックパーカッションの5つのボイスが装備されており、それぞれのピッチ・アンプ・ボリュームをノブで操作することができるスタンダードな配列になっています。それぞれのボイスにはMPCパッドが付いているので、リアルタイムな演奏も楽しめそうです。(残念ながら?クラップは入っていないようです。)
ベースシンセサイザーも同様に、ピッチとエンベロープのコントロールが可能になっているようですが、割とシンプルなシンセサイザーといった様子です。
面白いのは「Howl」というネーミングがされたエフェクターで、これはディストーションに近いエフェクターのようです。(Wolf..Howl…狼のようなワイルドなイメージなのでしょうか)
興味深いのはシーケンサー部で、32のパターンをストアすることができ、スィング機能も付いています。MIDI OUT ・ゲートを使って外部MIDIマシンとの連携も計れるようです。
価格が$199ということで、同じ価格帯のコルグのVolca Beatsやvolca Bass との比較をするのが楽しそうです。「Rhythm Wolf 」は今年秋の発売予定。はやく実機を試してみたいです。
40 周年を迎えたというヤマハのシンセサイザー。現在公式ホームページには「ヤマハシンセサイザー発売40周年記念サイト」が特設されています。
「ヤマハシンセサイザー40年の歴史」は、年代ごとの商品、技術、時代背景などを振り返りながらシンセサイザー開発の歴史をひもとく読み応えのある内容。第一章「ヤマハシンセサイザーの原点」では、1974年のヤマハシンセサイザー第一号機「SY-1」発売から80年代前半まで、日本の高度成長期に伴うアナログシンセサイザーの開発の時代について特集されています。
1974年からのヤマハのシンセヒストリーが一目で分かる「シンセ年表」では、海外だけで発売された珍しい製品も含め、40年の間にリリースされた全てのヤマハシンセサイザーを確認できます。関連画像のリンクや製品カタログのPDFも付いており、ヤマハファンならばブックマーク必至の内容です。
また、40周年を記念してヤマハのいくつかのiOSアプリが無料セールを実施中。おすすめは、Mobile Music Sequencer。
とはいってもシンセファンが本当に見たいものはヤマハ・ヒストリーではなく、新しいヤマハのアナログシンセサイザー、もしくはアナログシンセサイザーに変わる何か新しいものなんですけどね。