本日Ableton Live のメジャーアップデートバージョン「Ableton Live 9」が公開になりました。3年ぶりとなるアップデートだけあってかなり斬新な内容となっています。特に面白いのは、オーディオデータをMIDIデータに変換するAbletonの新しいアルゴリズムで、たとえばマイクから入力した鼻歌やビートボックスやギターの演奏を、MIDIデータに変換することができるという機能。Melodyneのようなオーディオファイル編集するものではなく、入力した音声を12音階・タイミング・ベロシティになぞってMIDIに当てはめてくれるもののようです。せつない歌声やビブラートが効いた歌声まではカバーできそうにはないのですが、とにかくいろいろと試してみたくなる機能です。新しくクリエイティブな音楽制作方法を見いだすことができそうなAbleton Live 9。間もなくベータテスト開始、出荷開始2013年前半
Live9 主な新機能
- セッションオートメーション オートメーションデータを各クリップに書き込める機能
- Audio to MIDI メロディー、ハーモニー、ドラムサウンドをMIDIデータに変換。
- 新しいブラウザー
- Live Suite版には3500の新しいサウンドが付属
- Glue Compressor Cytomic社とのコラボレーションによるクラシックタイプのコンプレッサー
- EQ 8の機能向上 グラフィックフィードバック機能
- MIDI クリップのエディット機能向上
- Live Suite版にはMax for Liveが付属 コンボリューションリバーブを含む24の新しいインストゥルメント
本日、Ableton Liveのあたらしいバージョン「Live 9」とAbleton Live コントローラー「PUSH」 が発表されました。このコントローラPUSHは、AKAI professional の技術協力にもとに生まれた、Abletonによる初のハードウェアコントローラ。今までのようにセッションビューのクリップをつなぎ合わせるためのコントローラとしてだけではなく、ステップシーケンサーとして使うことや、インストゥルメントの演奏も可能な「楽器・コントローラ」にデザインされており、64個のパッドはベロシティやアフタータッチに対応し、9つのノブ、パッド左横にはリボンコントローラ(タッチストリップ)が装備されています。また、コントローラPUSHを使って考えたアイデアや曲構成をそのままソフトウェアにキャプチャーし、後でその内容を編集することができるようになるエクスポート機能は、ライブ感のある音楽作りのためのツールとして十分に注目できそうです。
エレガントなルックス、すでにリリースが待ち遠しい2013年期待のコントローラ。$599/€499 (Live Intro バージョン付属) 出荷開始2013年前半
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ドイツベルリンの新しいエフェクターメーカーであるKOMA Elektronik。今日はFT201 (アナログフィルター+10ステップシーケンサー)とBD101(アナログゲート+ディレイ)を試してみた報告をしようと思います。
FT201 とBD101、共にペダル式のエフェクターということで、本体左下には金属製のフットスイッチがついています。白のアルミケースに包まれた本体に、木製のサイドパネルが施してあるデザインはとてもクール。サイズ的にはMoogのMoogerfoogerシリーズを思い起こさせますが、こちらのエフェクターは共にフロントパネルに10個のパッチベイがあるので、ケーブルの接続を面倒に思うことなく行うことができるのが良いところです。そしてフロントパネル右下にあるのが、KOMAのチャームポイントとなりつつある赤外線コントローラ。コントローラの上に手をかざすと、その距離に応じてエフェクトの効果をコントロールすることができるもので、軽く遊んでみるとマジシャンにでもなったかのような気分、真面目に遊んでみると予測できないサウンドが飛び出して来るのに驚かされます。どちらもMIDIは装備されていないので、外部音源と同期を取る際にはCVを使った接続が必要になってきます。
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ドイツの首都ベルリン。多くのアーティスト、レコードレーベル、クラブシーンを抱える音楽にもっとも寛大な街。東西が融合され、人の流れが大きく変わりつつある中で、ベルリンの人々の音楽への愛情はコンピューターサイエンスと融合し、Ableton Live、Native Instrument、SoundCloudなど、この十数年の間にドイツベルリンに拠点を置く音楽ソフトウェアメーカーの成長は著しく、人々の音楽制作のあり方そのものを大きく変え、それに伴いエレクトロニックミュージックそのものが成長変化することに大きく貢献している。今日紹介するSugarBytesは次の時代のベルリンミュージックソフトウェアメーカー。
Robert Fehse氏(下の写真右)とRico Baade氏(写真左)の二人によって創立されたSugarBytesは旧東ベルリン、現在では閑静な住宅街で知られるプレンツラウアーベルク地区にオフィスを構えている。気さくにオフィス訪問に応じてくれたRobert氏、思った以上にリラックスした雰囲気のオフィスに派手派手しさはなく、これもまた好印象。二人の出会いは10数年前、ともにNative InstrumentのReaktorのプログラマーとして活躍、当時はNI創立者Stephan Schmittの傍らで「どのようにしてうまくDSPを動かすのかを見て学んでいた」というRico氏。その後二人は独立しSugarBytesの創立に至っている。「とにかく僕らの出会いはラッキーだったよ」
SugarBytesのプラグインはオーソドックスなプラグインとは違い、どれもユニークなアイデアが詰まったものだ。複雑化しがちなコンピューターソフトウェアをシンプルで面白く操作できるインターフェイスに、そして新しいサウンドを生み出すサウンドエンジンの開発に情熱が注がれている。エレクトロニックミュージックやダンスミュージッククリエーターの視点を見据えた彼らのマーケティングは特に冴えており、昨年はTurnadoという8種類のエフェクターを複合利用するマルチエフェクターがヒット。そのパワフルでいてクリエイティブなプラグインはスタジオ内だけではなく、ライブパフォーマンスでの表現の仕方も変えつつある。Kid606、Mouse on Mars、Herbert、Modeselektor、SiriusMo、Teddy Riley、UNKLEなどの新旧ときめくエレクトロニックミュージックアーティストに支持されているのも頷ける話だ。
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